実は危険な粉物の真実!
去年の8月。
都内で母親と暮らしていた男性。
この日は母が出かけて家にいなかったので、晩御飯を自分で作った!
彼が作ったのはお好み焼き。普段から作っていることもあり、慣れた手つきで完成!
大好きなビールと、出来たてのお好み焼きは相性抜群!
そしてあっという間に完食!
しかしこの後、彼は地獄の苦しみと戦うことに!
食べてから2時間。お腹に違和感が…すると強烈な痛みに襲われトイレに駆け込んだ!
しばらくして治まったと思っても…すぐにまた腹痛が!
これが3時間以上も続いた!!
彼は、すぐに自分の作ったお好み焼きを疑った!
しかし加熱が必要な豚とイカはしっかりと別焼きにしていた。
だから問題はなかったはず…。
以前仰天ニュースでは、お好み焼きで呼吸困難などの症状になった人を紹介した。
その原因は…なんとダニ!
開封済みのお好み焼き粉は、袋の隙間からダニが侵入。
侵入したダニは、お好み焼き粉に含まれる、主にタンパク質をエサにして、繁殖する。
さらに常温保存の場合では、ダニが繁殖しやすくなってしまうのだ。
このとき、ダニが繁殖した粉で作ったお好み焼きを食べてしまった人は、ダニアレルギーを持っていた。
そのため、アレルギー反応を起こし、命の危険にさらされてしまったのだ。
しかし今回の場合、男性は未開封の粉を使用。
なので、ダニアレルギーの可能性もない。
では一体この腹痛の原因はなんなのか?
柔らかい生地の危険性
彼には1つだけ心当たりがあった。
お好み焼きを食べていた時、生地が少し柔らかかった!
だが、これくらい問題ないと思い食べてしまっていたのだ。
お好み焼きを作る工程で彼は、水の量を少なめにして粉を溶いていた!
実はこれがとっても危険なことだった!
専門家によると…最悪の場合、腸閉塞を起こし死にいたる可能性もあるという!
水の量を少なくしただけで死の危険が?一体なぜ!?
お好み焼き粉の中にも含まれている、小麦粉。
実は水が少ないと熱伝導が不十分で、火が通りにくいという。
男性は、水を少なくしたために小麦粉に熱が伝わっていない状態で食べたため、とんでもない腹痛をおこしていたのだ!
小麦粉は、アミラーゼインヒビターという毒性タンパク質を持っており、これは十分に加熱しないと消えない。
アミラーゼインヒビターは我々の持っているアミラーゼという分解酵素の働きを無くしてしまうため
そしてこの毒性タンパク質は、デンプンを糖に変えるアミラーゼの働きをなくす。
デンプンが体の中で十分に分解されずそのまま腸へ。
こうなると体は、なんとか外に出そうと腹痛や下痢を引き起こす。
しかしそのまま体外に出せず残ってしまうと、最悪の場合、腸閉塞になり死に至る可能性があるという。
男性は幸いにも、数時間トイレで苦しむだけでなんとか回復したが…水の量だけで、どれほど小麦粉の温度が変わるのか?
同じ材料を使って適量である水150ミリリットルとその半分の水でそれぞれ生地を作り、180度のホットプレートで片面を5分ずつ10分加熱した時、どれくらい温度の差があるのか確かめてみた。
まず水適量の場合、中の温度は89度に。
専門家によると、この温度だと食べても問題はないとのこと。
そして水が少ない場合、中の温度は77度。
実は小麦粉は90度を目安に加熱しないと危険なのだ!
ちなみに水が適量でも片面3分、計6分の加熱だと、中の温度は82度で安全ラインにはならなかった。
さらに水少なめの場合、片面を8分、計16分焼いても中の温度は、81度で安全ラインには届かなかった。
小麦粉にきちんと火が通っていない生焼けの状態でお腹を壊した事例は、日常よく食べるものでも報告されている。
おうちご飯を食べる機会が増えているが…小麦粉の生焼けには注意!