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花火大会で起きた爆発事故 原因は露店でのガソリンの扱い

2024.08.13 公開

2013年、京都・福知山で起きた花火大会での露店の爆発事故。 原因はガソリン。 一体なぜ、悲劇は起きてしまったのか?再現ドラマで紹介した。

2013年8月、携行缶を携えガソリンを買いに来た男性。この男性はベビーカステラ店の露天商。ガソリンは、花火大会で開く露店の発電機に使うためだった。

当時10歳の少年・山名空くんはおじいちゃんと知り合いの竹内さん、友達とともに行くことになった。

花火大会当日の最高気温は37.2度。露天商の男性は、炎天下にガソリンが入った携行缶を置いた。ガソリンは、マイナス40度でも気化する。気化すると膨張により容器内の圧力が高まり蓋を開けた際、一気に吹き出す危険がある。そのため、携行缶にはガス抜き用のネジが付いている。日向にガソリンの入った携行缶を置いてしまったことで、恐ろしい事故となってしまう。

当日午後6時ごろ、会場には人が集まり始め露店も賑わっていくその頃、兵庫県に住む余田なつきくんとなつきくんの母親の妹、その妹の息子が、花火会場へやってきた。午後6時30分、山名空くんたちも会場に到着。

露店では、日向に置きっぱなしの携行缶に発電機の熱風も当たり、ガソリンの温度はさらに上がっていったと思われる。若いカップルがそのガソリンの入った携行缶を発電機の近くにずらして座った。しかし「熱くない?」と、その場を立ち去った。携行缶は、熱風の吹き出す発電機のすぐ横に置かれてしまう。

空くんの友達は屋台へ遊びに行ったが、空くんは残って花火を見ることに。一方、なつきくんは露店の横で花火を見ることになった。

花火が始まる直前、この露店では発電機のガソリンが切れそうになり露天商の男性は急いで発電機にガソリンを入れようとした。携行缶のガソリンは日向に約4時間という状態。さらに、発電機の熱風で熱せられていた。

ガス抜きをして細心の注意を払わなければいけなかったが男性はガス抜きをしなかった。吹き出したガソリンは見物客にかかり、店のコンロの火が引火、爆発した。

何人もが熱さに耐えられず川に飛び込んだ。そして2回目の爆発が。プロパンガスのホースからガスが漏れ引火し、爆発したと考えられた。

露店の横にいたなつきくんは右半身に熱風を浴び、ひどいやけどをしていた。一方、ガソリンの入った缶のすぐ近くにいた空くんと空を必死に守ろうとした竹内さんは全身を火傷し2日後に亡くなった。空くんはやけどの大部分が一番重いⅢ度熱傷で、皮膚の神経までなくなっていたために痛みをあまり訴えなかったという。

竹内さんが亡くなった2日後、空くんも息を引き取った。2人とも熱風を吸い込み器官や肺を火傷したためだった。

ベビーカステラ店の横で火傷したなつき君の大部分の火傷はⅡ度熱傷。わずかに神経が残っているので、痛みは激しかった。命の心配はないと言われたが痛みは相当なものだった。

事故から1週間、なつきくんの皮膚は白っぽくなった。それは表皮がほぼめくれ下にある真皮が見えていたからだ。その後立つこともできるようになり、約1ヶ月後に退院。

2014年、露天商の男性には業務上過失致死傷の罪で禁錮5年の判決が下った。

事故から6年後、当番組はなつきさんを取材。高校では大好きな野球ができるまで回復したが、やけどのあとは残り、完全に消えることはないという。一方、亡くなった空くんの母・三千代さんは「(この事件で)3人も死者が出て、(露天症の男性からは)手紙1通もなかったですし、お詫びの一言も何1つなかった」と語る。

この爆発事故で亡くなった方は3人、負傷者は54人。そのうち半数以上が入院をしなければいけないほどの重症だった。

今年、爆発事故以来11年ぶりにこの花火大会が行われた。悲惨な事故を二度と起こしてはならない。

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