絶対に飲んではいけない 絶体絶命のママ!
2016年、大阪。
4人の子どもがいる山口さん一家は家族全員炭酸水が大好き!
なので、いつもまとめ買いをしており冷蔵庫からなくなれば誰かが補充するのが習慣だった。
この日も小学3年生の次女がいつものように炭酸水のペットボトルを冷蔵庫に入れてくれていた。
そしてとんでもない事件が起きてしまう!
4人の子育てはチョー大変!
母の長い1日は、朝ごはん作りから始まり…保育園に娘を送って、昼はパート。
パートが終われば娘を迎えに行き、夜ごはんの準備をして洗濯&掃除!
幼い2人を寝かしつけ、ようやくホッとする時間がやってくる。
事件が起きた日もこんな慌ただしい1日が終わろうとしていた時だった。
風呂あがり一息つこうと、いつものように乳酸菌飲料を大好きな炭酸水で割って飲むことに。
そして、いつものように思いっきり飲んだ。
二口飲んだその時だった!彼女を襲ったのは激しい嘔吐!
一体、何が起きたのか?
母は飲んですぐに気づいた!飲んだのは炭酸水ではなく、絶対に飲んではいけないものだったと!
実は数日前、空になった炭酸水のペットボトルに母は自らなんと衣類用の漂白剤を入れて、洗濯機のところに置いていた!
そのペットボトルを気の利く小学3年生の二女が気づき…炭酸水と勘違いして冷蔵庫に入れてしまっていた!
そう、母は思いっきり漂白剤を飲んでしまったのだ!
命の危機に母がとった行動とは!?
このままでは死んでしまうかもしれない…でも子どもたちを置いて死ぬわけにはいかない!
そう考えた母はとっさに牛乳を飲んだ!
4人の子育てをしてきた母は、子どもがもし誤飲した時、「まず牛乳を飲ませたほうが良い」という注意書きを見たことがあり、それをとっさに実践したのだ。
しかし、強烈な吐き気は治らない。
あまりに突然の出来事!父と長男の男性陣は何が起こったのか分からず茫然。
でも、長女は違った!
異変に気付いた長女はうろたえる男性陣に指示を出した!
長男に洗面器を用意させ、父には救急車を呼ぶように伝えた!
やや強面の夫だが、突然のことにうろたえまくり救急車を呼ぶのに手こずっている!
そこで母みずから119番!
そして子どもたちを不安にさせまいと、必死の笑顔で耐える!
しばらくして救急車が到着し、母は病院に搬送された。
ところで、漂白剤を飲むとどれほど危険なのか?
彼女が飲んでしまった漂白剤は過酸化水素が多く含まれているもの。専門家によると、そういったものを飲んでしまうとのど、食道、胃、皮膚よりさらに弱い粘膜を傷つけてしまう可能性があるという。過酸化水素によって、食道や胃の粘膜が傷つけられると、吐き気や嘔吐、お腹の張りなど胃の不快感を感じ、腹痛・下痢を引き起こすこともある。
病院に運ばれた母は、すぐに処置室へ。
まずは誤って飲んでしまった衣類用漂白剤を確認…すると、濃縮タイプではないことが判明した。
衣類用の漂白剤には濃縮タイプというものがあり、これは少ない量で殺菌、漂白効果が高いとされている。一方で、通常タイプと比べて過酸化水素の量が多いので誤飲した場合、より重い症状になる可能性があった。
だが彼女が飲んだのは、濃縮タイプではなかった。
まさに不幸中の幸い。さらに助かったもう一つのポイントがあった!
それは牛乳を飲んだこと!
その理由は…過酸化水素の濃度を薄くし、牛乳は食道や胃の粘膜を保護する働きがあった。
実は漂白剤のパッケージにも、誤飲した時「すぐに吐かずに、水または牛乳を飲ませる」ということが記載されている。
無理に吐かない方が良い理由は、吐く時の圧で食道が傷つき
そこに、過酸化水素が入ると大きなダメージを受けてしまうこともあるから。
ただし、牛乳を飲むと逆効果のものもあるので、誤飲した際はすぐに医師の指示を仰ぐことをお勧めする。
漂白剤を飲んだ母は、血液検査での数値に問題なく、点滴だけで翌日退院することができた。
退院後も喉や胃にずっと膜が張っている違和感は数日おさまらず、しばらく食事もできなかったという。
飲んではいけないものを口に含んだ場合、正しい対処はぜひ知っておきたい。