モスクワ、ドストエフスキー通り、2番地。
この閑静な住宅街の一角に、
ロシアの文豪、ドストエフスキーの生家があります。
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父が医者として働いていた慈善病院で産声をあげた彼は、
敷地内の官舎に、家族と共に暮らしました。
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厳格だった父親は、
彼に外へ遊びに行くことも、友達を作ることも禁じ、
勉強をするよう厳しく言いつけます。
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そんな彼にとって、唯一の楽しみは、
病院の庭園で交わす、入院患者たちとのおしゃべり。
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彼らはみな、身よりがなく、
どこにも行き場がなかったけれど、
それでも毎日を、明るく生きていたのです。
その姿に、
人の「強さ」と「哀しさ」を見つめた、少年ドストエフスキー。
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「苦しみと涙、それもまた生なのだ」(「罪と罰」より)
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やがて夢を叶え、作家となった後も、
ドストエフスキーは人間の内面の姿を描き続けました。
彼は、いつの日も覚えていたのかもしれません。
人生を彩る、鮮やかな光と影に魅せられた、あの頃を…。
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今回の放送のBGM♪
「UNDERNEATH」唄JESSIAA SIMPSON
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次回(10月13日)の『心に残る家』は グレン ミラー『母の愛をおぼえた家』をお送りします。 お楽しみに。 |
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