1920年代の末頃、レンピッカの才能は最大限に花開いた。この頃、彼女が描く女性像は若さとモダンさ、そして当世風な事物への嗜好を示す楽天的なものであった。この絵に描かれたスキーをするエレガントな女性は、サン・モリッツでバカンスを過ごすスポーツ好きの女性である。アラン・ブロンデルが指摘するように、まなざしはおそらく競技場の神々が行進するであろう天上界に向けられている。優雅で気取りのないポーズは、レンピッかのいまだ憂いのない洗練された時代の典型的な作風である。(E・B)
作品解説
1929年/油彩、板/オルレアン美術館蔵
© 2010 Tamara Art Heritage Licensed by MMI
Photo Orléans, musée des Beaux-arts. Photo, François Lauginie
ADAGP & SPDA