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一日体験!天文台の謎
#595 (2001/08/26)
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夏休み最後の日曜日。ここにも宿題に困る小学生の3人組がいました。そこで矢野さんが奮起。小学生を天文台に連れていって、そのしくみを勉強してもらうのと同時に、是非夏の星、織姫(こと座のべガ)と彦星(わし座のアルタイル)を見てもらおうというのです。
向かったのはぐんま天文台。ここには日本で2番めに大きな望遠鏡が有るのです。しかし車で到着して一行はビックリ。なんと駐車場から天文台ははるか遠く、20分もかけて坂道を登らなくてはならないのです。排気ガスや車から出る熱気は天文観測には天敵。なのでこんな風に駐車場も離れているのです。
そして中に入ってまたビックリ。日本で2番めに大きな望遠鏡は、筒が無く丸出しで、更には先に凸レンズは無く、代わりに底に大きな凹面鏡(直径1,5メートル)が有るのです。このような望遠鏡を反射望遠鏡と言い、いまや大きな望遠鏡の主流なのです。
レンズが2つ有る、おなじみの屈折望遠鏡。先についたレンズが、逆さに像を結び、それを接眼レンズで拡大して見るようになっています。これに対し反射望遠鏡は、鏡の手前にやはり逆さになった像を結び、それをレンズで拡大して見るのです。凸レンズも、凹面鏡、共に太陽の像を結んで物を燃やすことが出来るなど、働きは良く似ているのです。
凹面鏡は凸レンズよりも、巨大なものを作るのが容易でさらに軽く、またレンズが屈折の関係でどうしても色がにじむのに対して、鏡はそのまま。反射望遠鏡のほうが巨大望遠鏡を作るには数々のメリットが有ったのでした。
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屈折望遠鏡は望遠鏡の先にレンズが有り、反射望遠鏡は底に鏡。先に巨大なレンズがあると望遠鏡も曲がってしまう!
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天文台に入って驚いたことは、とても冷房が効いていて肌寒いほどだということ。研究員の人々もジャンパーが手放せないほどなのです。これは夜、天文観測を始める時に外気と温度差があると、空気がかげろうのように揺らいでしまうため。わざわざ天文台内部の温度を昼間から夜の気温に合わせていたのです。
更に驚きの事実が。矢野さんが望遠鏡と床の接する所を見てみると、なんとすき間が有るではありませんか。1階下に行っても同じ状態でした。
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天文台の望遠鏡は地面から直に立ち、天文台の建物とは接していない!建物の揺れの影響を受けないため!
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夜の10時、天体観測スタート。しかしこの日はあいにくの雨天。観測は出来ませんでした。今年の夏は本当に悪天候続き。星は見られないのでしょうか?
あきらめきれない矢野さんとスタッフ。すると、川崎で、なんと自分の家の屋上に直径33センチの反射望遠鏡の有るミニ天文台を持っている神保さんという方を見つけました。そして待つこと2週間、ようやく天体観測が出来ました。べガとアルタイルは残念ながら米粒のようでしたが、木星はしま模様まで見えました。
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