知識の宝庫!目がテン!ライブラリー




 東京で探せ幻のオケラ  #637 (2002/06/23) 

 童謡「手のひらを太陽に」の歌詞に登場する“オケラ”。“虫けら”という言葉でもお馴染みです。本当の名前をケラというのですが、みなさん実物を見たことが有りますか?なんと矢野さんが東京23区内でオケラを探すという無茶な行動に出ました。はたして見つかるのでしょうか?

   オケラがよくいる場所は水気の多い所水田にはかなりの確率でいるようです。そこで東京23区内を探すと、商業用ではなく教育用や研究用ではあるのですが、なんと4箇所水田が見つかったのです。しかしその内1箇所は農薬を使い、1箇所はまだ新しく、そしてもう1箇所はなんと皇居の中!そこで矢野さんは残りの一つ、目黒区駒場にある教育用の水田に向かいました。ちょうど“田起こし”といって土を掘り起こす作業をしていたのですが、オケラは出てきませんでした。

オケラ  オケラを見つける手がかりは、その鳴き声オケラは土の中で鳴くのです。そこで矢野さんはとりあえず埼玉県の水田に専門家の方と主にオケラを探しに行きました。日が暮れた後、土の中から聞こえてきたジージーというオケラの鳴き声。その鳴き声をたよりに掘ると、見事オケラが出てきました。英語で“mole criket(モグラコオロギ)といわれるオケラ。本当に上半身がモグラ、下半身がコオロギのようなのです。
 オケラの後脚はあまり長くなく、オケラは体の前後ろが同じようなのですこの形のおかげで、オケラは土の中で前後自在に動けるのです

オケラ  そしてオケラの特徴といえばやはりその大きな前脚。モグラそっくりですが、モグラよりも優れているのは、ハサミのようなものと、クワのような返し刃が付いていること。前者で木の根などを排除し、後者で自分の体の下の土を掘り返すことが出来るのです。モグラよりも土掘り名人なのですね。
 そしてひと財産すってしまった時に使う言葉“オケラになる”。これは、オケラを手でつかんだ時、この大きな前足を持ち上げる姿が“お手上げ”のポーズに見えることが由来でした。所さんもスタジオで体験、納得です。

 オケラには2種類の羽根がついています。1つはこすりあわせて鳴くための小さな羽根。そしてもう一つは折りたたまれていましたが、広げると結構大きい飛ぶための羽根。なんとオケラは飛ぶのです
 そしてオケラは泳ぐことも出来るのです。オケラの体には無数の毛が生えています。これは土中で土が体に着かないためなのですが、この毛の間に空気と油が含まれていることで、オケラは水に浮くことが出来るのです。

所さんのポイント
オケラは空を飛び、泳ぎ、土を掘ることが出来るスーパー昆虫なのだ!

 矢野さんは思い付きました“水攻めにすればオケラは浮いてくる!”。ちょうど目黒の田んぼで、水を入れながら土を耕す“代かき(しろかき)”という作業があったので再び矢野さんは向かいました。すると出てくるわ出てくるわ、なんと20匹ものオケラを捕まえることに成功したのです!

所さんのポイント
オケラは東京23区内にまだ生息していた!


動物(地上)編へ
前週 次週
ページトップ

ジャンル別一覧 日付別一覧