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探せ四つ葉クローバー
#650 (2002/09/29)
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幸運をもたらすという四つ葉のクローバー。見つけたいですね。そこで今回は矢野さんが四つ葉のクローバー探しに挑戦します。
早速街中を探す矢野さん。するとクローバーは意外と簡単に見つかりました。三つ葉で、1枚1枚がハート型をしているこの植物。しかしこれはカタバミ(カタバミ科)という植物。クローバーではなかったのです。クローバーの葉は丸型、そして白い花が特徴です(カタバミは黄色い花)。お間違いのないよう。
矢野さんのクローバー探しも夕方にまで及んでしまいました。その時矢野さんは、クローバーの葉が閉じていることを発見しました。クローバーはマメ科の植物。マメ科の植物は、夜に水分を蒸散させないよう、葉を閉じる性質が有るのです。そして日中には、クローバーは、葉の向きをなんと日の当たる方向に絶えず向けているのでした。
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クローバーの和名は“シロツメクサ”。実はこの名は、かつて乾いたクローバーを、こわれものなどを包む時の詰め草にしていたためのものでした。スタジオでも生卵と乾燥したクローバーを箱に入れ、所さんが肩の高さから思いっきり叩き付けてみましたが、生卵は無事。恐るべきクローバー。
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クローバーの和名“シロツメクサ”は、かつて荷物の詰め草だったことからこの名がついた!
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クローバーはマメ科の植物なので、さやの中に種子が出来ます。この種子をまいてみました。すると4分の1の確率で発芽しないのです。顕微鏡で見てみると発芽しない実は、硬い皮を持ってました。名前も硬実(こうじつ)。いったい何故こんな種子を付けるのでしょう?
そこでこんな実験。硬実を250個用意し、これを5つずつ紙袋に詰め、ウシのいる農場にバラまいてみました。当然実は踏まれます。この踏まれて破れた実82粒をまいたら、なんとそのおよそ8割、64粒が発芽したのです。
硬実はこの様に刺激を受けないと発芽しないのです。なかなか発芽しないことで、いざという時、天変地異などの時に発芽し、種を保存することが出来るのです。
矢野さんがまた気付いたことが有ります。なんとクローバーは草も生えていない荒れ地と草地のちょうど境目に生えているというのです。そこでクローバーの生えている所の土と、荒れ地の土の成分を比較してみました。するとクローバーの生えている土地の方が、植物に必要な窒素分を多く含んでいたのです。これはクローバーと共生関係にある、根にいる根粒菌のおかげ。根粒菌はクローバーに棲む環境を提供してもらう代わりに、空気中の窒素をクローバーの根や土中に分け与えているのです。トウモロコシ畑などで、クローバーを下に植え土を豊かにするケースも有るくらいです。
矢野さんはクローバーの多葉性(葉が多い性質)の研究の第一人者、小原博士に会いに、はるばる岩手へと足を伸ばしました。出会った小原博士は確かに次々と四つ葉のクローバーを見つけていったのです。四つ葉のクローバーは奇形の一種。なので一つ見つかれば、その周りにいくつも見つかるのです。
奇形の一種なので、遺伝もします。なのでかけあわせをすると、葉がどんどん増えていく可能性も有るのです。なんと小原博士は18枚葉のクローバーを作っていました。現在ギネスブック申請中です。
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