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科学で選ぶ正しい眼鏡
#653 (2002/10/20)
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日本人の眼鏡人口は6000万人!日本は世界に名だたる眼鏡国民なのです。しかし日本人の眼鏡のかけ方、実は結構間違っているって知っていましたか?今回、「目がテン!」が、正しい眼鏡のかけ方をお教えします。
矢野さんは東京銀座の老舗眼鏡店の店主の方と共に、街中で眼鏡が正しくかけられているかチェックをしました。すると3人に2人の眼鏡のかけ方が間違っていたのです。いったいどこがおかしいのでしょう?
眼鏡のレンズ作りを見れば、その理由が分かるということで、矢野さんがレンズ工場に潜入しました。するといきなり型に透明な液体が流し込まれました。この液体、石油から出来た硬化性ポリマーというもので、熱を加えると固まるプラスチックの一種なのです。そしてこの液体から、真ん丸のレンズが作られました。
この中心に赤い目印を付けておきます。そしてこのレンズが眼鏡のレンズの形に削られました。そして眼鏡をかけるとあらビックリ。なんと赤い点と瞳が一致しました。つまりレンズの中心点に瞳が来るのが、正しい眼鏡のかけ方なのです。このためには、鼻の低い我々日本人は、鼻パッドを使わなくてはなりません。実は鼻バッドは日本人の発明だというから驚きです。
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眼鏡は、鼻パッドを使って、レンズの中心点に瞳が来るようにせよ!
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眼鏡屋さんで眼鏡を沢山見ると気が付くことが有ります。それはレンズがつるから見て垂直ではなく、ちょっと前に傾いていること。その角度は10度。いったいなぜこのように傾いているのでしょう?そこで3人の方に視線を追うことの出来るアイマークレコーダーを付け、5分間その視線を追ってみました。
すると3人とも、水平から見て8.6度、10.2度、13.1度下の方を向いていたのです。ヒトは正面を見ていると目が開き過ぎて疲れがちなので、やや下の方を向くのです。なのでレンズも前に傾いていたというわけなんですね。
そしてレンズにはもう1つ法則が。なんと眼球からレンズまでは12ミリと決まっているというのです。そこでAD君が1人、むりやり眼球とレンズの距離を10ミリにして1日過ごしてみました。するとレンズには油がべったり。まつげの付け根にはマイボーム腺という、涙に油を供給する器官が有ります。この油がまつげを伝わってくるため、眼球とレンズは、まぶたの厚さ2〜3ミリ+まつげの平均的な長さ8ミリの、計10〜11ミリは離れていないといけないというわけです。
眼鏡作りにおいて見落としている重大な問題が1つ有りました。なんと視力は1日で変化するというのです。そこで、主婦、OL、大学生、漁師の皆さんで1日視力を測ってみました。すると多少の差は有りましたが、全員午後になると視力が落ちたのです。これは眼のレンズ・水晶体を伸び縮みさせる毛様帯筋が疲れてきてうまく働かなくなるためなのです。
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眼鏡を作るのに、視力は午前に測ろう。でないと度の強い眼鏡になってしまう。
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