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徹底解明!備長炭の謎
#666 (2003/01/26)
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飲食店の店頭でよく見かける“備長炭使用”の看板。備長炭は木炭のトップブランドと言われています。なぜ直火焼きには備長炭がいいのでしょう?そして備長炭と他の炭の違いはどこなのでしょう?
うなぎの蒲焼きといえばやはり備長炭。久々登場、科学の素浪人矢野左衛門がうなぎの老舗にお邪魔し、ご主人に無理してお願いし、ガスの火で蒲焼きに挑戦して頂きました。ご主人曰く「時間がかかってしょうがねえ」。結果、両者は意外と同じように焼きあがりました。スタジオで所さんが試食。しかし明らかに備長炭の方が美味しかったのです。
この差は両者の物の温め方の違いにありました。放出される赤外線の量を測ってみると、ガス火が35という値だったのに対し、備長炭は180も有りました。ガス火は空気を温め、その後物を温める、対流熱であるのに対し、備長炭は赤外線で物を直に温める、放射熱。備長炭の方が焼きムラが無く、また早く熱が通るのです。
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備長炭は、赤外線で物を直接焼く放射熱なのでムラ無く早く焼けるので、美味しさが残るのだ!
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備長炭はいったいどのように作られているのでしょう?矢野左衛門は備長炭の本場、和歌山県に飛びました。実はその材料となる木と製法に、備長炭が優れている秘密がありました。材料はウバメガシという堅い木。なんと水に沈み、スタジオで所さんがくぎを打ってみた所、なんと打ててしまったのです。
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備長炭の原料ウバメガシは、くぎも打てる堅くて重い木だった!
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このウバメガシを1100度という高温で焼くため、くぎも打てる堅い備長炭が出来るのです。焼くことなんと10日間。火と木を窯の中で少し離して蒸し焼きにするため、燃え尽きること無く、ガスなどの不純物が抜け、堅い炭が出来るのです。
ごく限られた堅い木(ウバメガシ&カシ)からしか出来ない備長炭。矢野左衛門は突拍子もないことを思い付きました。その辺にごろごろしている、日本を代表する木、スギから備長炭が作れないかというのです。
スギは軟らかい木、そこで矢野左衛門、これを圧縮しました。すると見事、水に沈むようになったのです。これを陶芸用の窯で1200度で焼いてみたらm確かに随分堅い炭になりました。しかしスタジオで所さんがくぎを打つとボロボロ。やはり長い時間をかけてじっくり焼いてみないと、備長炭になれるかは分からないようです。矢野左衛門の挑戦は続く!?
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