|
驚き!珍魚 エイの料理
#665 (2003/01/19)
|
|
皆さん、冬は水族館が人気ってご存知でしたか?その水族館で結構目に付くのが謎の魚、エイ。いったいどの魚の仲間なのでしょう?今回は知られざる魚、エイの正体を明らかにしちゃいます!
エイを腹側から見ると、口の上に2つ穴が有ります。可愛らしい目かと思いきや、これは鼻の穴、鼻孔。なんと嗅覚があるのです。そして口の下に左右対で並ぶのはえら穴。目は、背中側についていました。
他の魚でいう胸びれは体と一体化し、尾びれは細くなり、しっぽのような尾部というものに変化しています。しかしエラもヒレも有るエイは、まぎれも無く魚だったのです。
ならばどんな魚の仲間なのでしょう?あの形はやはりヒラメやタイ?そこで両者をX線で見てみました。するとそこに現れたのは衝撃の映像!エイには背骨が1本有るだけで、ろっ骨が無いのです!さらにその背骨に包丁を入れるとサクサク切れてしまったのです。これは以前見た、サメと全く一緒。そう、エイはサメと同じ軟骨魚類だったのです。
しかしエイは、サメと随分違う特徴も持っています。まずはサメがさめ肌と言われるざらざらした体をしているのに対し、エイは体にうろこが無く、ヌルヌルしていること。そしてサメは鋭い歯を持っているのに対し、エイは歯がまるで尖っていないということ。さらにサメは巨大で脂肪分を豊富に含む肝臓を持つのに対し、エイの肝臓は対して大きくなく、油分も少ないということです。
いったいなぜこんな違いが有るのでしょう?それはサメが海中を泳ぎ生活するのに対し、エイは海底で生活する魚だということ。なのでエイは、海底に潜れるようすべすべした肌をし、海底の貝などを食べるため、捕食のための鋭い歯は必要とせず、浮き袋の代わりに浮く巨大で脂肪を含む肝臓も不要というわけです。
|
エイは軟骨魚類。海底で棲むようになったサメだった!
|
|
|
エイといえば、エイヒレ。酒のつまみにいいですね。しかしサメの仲間なら、サメのヒレ、フカヒレの様にスープには出来ないのでしょうか?そこで作ってみましたが、矢野さんが試食したところ、なんと軟骨が残ってしまいました。エイのヒレは体の一部、これを動かしながらエイは泳ぎます。なので軟骨が有るのです。これに対しフカヒレは尾びれの更に先。ひらひらとさせればいいので、筋糸という熱に溶けない筋肉繊維こそ有るものの、軟骨は無いのです。
スタジオでは中華料理の名店の主人が、エイヒレから慎重に筋肉だけを取り除いたもので作った、フカヒレ風エイヒレ料理を披露。味付けはさすがでしたが、食感はやはり違うとのことでした。
|
エイヒレには軟骨が有り、フカヒレは筋糸。この2つは結構違うものだった!
|
|
|
そしてなんとエイには、世界で2位に臭い料理という「ホンオ」という韓国料理が有ったのです。なんとエイの切り身を半年から1年間布の中で発酵させただけというこの食品。エイとサメは、体の浸透圧調節のために尿素を豊富に含んでいるため、これが発酵しアンモニアになるため、臭いは凄いものの、腐らないものになるのです。臭いが強烈なので、スタジオではなく日本テレビの駐車場で所さんも体験。さすがに手はつけられませんでした。
|
|
|