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松井が悩む謎の変化球
#685 (2003/06/08)
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プロ野球シーズン真っ盛り。しかしTVでの中継を中継を見ていて不思議なのが変化球。変化球の定義って何?なぜ曲がったり落ちたりするのでしょう?
変化球と言えば、代表格はカーブ。いったいなぜ、カーブは曲がり、そして落ちるのでしょう?その秘密は、回転と、ボールの縫い目にありました。カーブはボールを左回転(上から見て)させることで曲がり、落ちます。これは左回転することで、ボールの左側の空気の流れが右側に比べ速くなり、左側の方が空気の圧力が弱くなるので、その圧力差でボールが左に曲がっていくということなのです。そしてボールの縫い目は、この圧力差を大きくするのに重要な役割を果たしていました。縫い目が無いと、圧力差は全く生まれないのです。
変化球に対するものが、直球(ストレート)。ところが、変化球の研究の第一人者・福岡工業大学・溝田教授がこんなことを言い出したのです。「直球は最大の変化球と言っても過言ではない」。いったいこれはどういうことなのでしょう?
実は変化球とは、その軌道が、物を投げた時に描かれる放物線からそれたものを指すのです。なので放物線を描かない直球は立派な変化球なのです。直球は、バックスピン(後方回転)のかかった球なので、落ちていかないのです。しかし「真の直球は未だ生まれていない」とも言われています。球速160キロで、毎秒60回転をすれば全く落ちないのですが、西武の松坂投手ですら、毎秒38回転。なので松坂のストレートも落ちているのです!
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ストレートも変化球の一種。そして真のストレートはまだ生まれていない。松坂ですら4センチ、落ちている。
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メジャーリーグで佐々木と野茂が投げている決め球が、落ちる球フォーク。溝田教授がまたとんでもないことを言い出しました。「フォークは変化球ではないと言える」。フォークは放物線通りに落ちる球、だからなのです。ゆっくり横回転することで、気流の変化を全く起こさず、放物線通りに落ちるのです。
そしてフォークより難しい落ちる変化球と言われるのが、究極の変化球と言われるナックル。ヤンキース松井選手もキリキリ舞いした球です。この球は全く回転をしない球。なのでボールの縫い目の起こす微妙な気流の乱れで、予想外の変化を起こし、しかも落ちるという厄介な変化球なのです。
日本テレビ野球解説者の中畑清さんが、この魔球に挑戦しましたが、全くヒット性の当たりは生まれませんでした。球筋の予想がつかない、というのが打てない理由だそうです。
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ナックルは全く回転をしないボール。予想のつかない細かい変化をするため、松井も苦戦中!
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