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バンビ誕生 シカ の科学
第732回 2004年5月16日


 春は誕生の季節。いろいろな動物の赤ちゃんが誕生します。バンビでもおなじみ、シカの赤ちゃんもこの時期に誕生します。そして春は、シカのオスの角が落ち、生え変わる季節でもあるのです。そこで今回は、日本人にもなじみの深い動物、シカを科学します。

 矢野さんは野生のシカが500頭もいる島、宮城県は金華山へと向かいました。そこで驚いたのが島の姿。なんとシカに食べつくされて殆どハゲ山同然になっているのです。いったいシカの食欲とはどんなものなのでしょう?そこでスタッフが24時間1頭のシカに密着を敢行しました。結果、なんと24時間中10時間40分も食事していたのです。動物園で調べたところ、1日に食べる量はなんと11キロ。人間とほぼ同じ体重ですから、その量も驚異的です。

シカのお尻  よく見るとシカは結構な斜面に立っています。矢野さんが訪れた動物園でも、なんと30度の急斜面を駆け下りました。ウシもポニーも、足がすくみ進めませんでした。シカはか弱い動物なのでこの様な、他の動物が寄り付かない急斜面にいてその身を守っているのです。
 そしてシカが危険を感じて逃げる時に、お尻にも面白い変化が現れました。お尻の白い毛が立って広がり、お尻が白く見えるのです。これは仲間に危険を知らせるためだったのです。こうしてか弱い動物シカは共同でその身を守っているのです。

 春になると落ちてしまうシカの角。しかし落ちてしまった角はどこへ行ってしまうのでしょう?実はこの角を片付けてくれる掃除屋がいたのです。それはネズミ。角を与えてみたところ、ネズミは角をかじったのです。
 ネズミはなぜこんなものを食べるのでしょう?そこで5匹のネズミを2組準備し、ルームランナーをどれだけ走れるかを測定。片方の組には測定後シカの角を与え、翌日再び両グループの時間を測定してみました。するともう片方の組が平均5分しはタイムが長くならなかったのに対し、シカの角を食べた組は、なんと13分もタイムが長くなったのです!

所さんのポイント
ポイント1
シカの角にはスタミナ効果がある!
なので毎年落ちても、森の動物が食べて掃除してくれるのだ!


小鹿
 子ジカの特徴と言えば、背中の斑点模様鹿の子(かのこ)模様とも呼ばれお馴染みです。この模様には、実は身を守るのに役立っているのです。木漏れ日の中に入ると、全く姿が見えません。森の中でじっとすることで、まだひ弱な子ジカは身を守っているのでした。

所さんのポイント
ポイント2
子ジカの鹿の子(かのこ)模様は、木漏れ日の中に入ると全く見えず、か弱な子ジカの身を守っていた!




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