大胆不敵！！在宅
空き巣
第972回 2009年2月15日
１００年に一度といわれる大不況の中、急増しているのが
空き巣
の被害。皆さんの家も狙われているかもしれません！今回は
防犯
について科学します。
Ｃａｓｅ・１ 二世帯住宅がキケン！
最近は、なんと在宅中の家に空き巣に入る、その名も
「居空き」（いあき）
の被害が増えていると言います。一体どうして家にいながら空き巣に入られてしまうのでしょう？そこで祖父母と息子さん夫婦、お孫さん２人の６人が住む二世帯住宅で、息子さん夫婦の協力で、こんな実験をしてみました。息子さん夫婦とお孫さんに外出してもらい、
おじいちゃんとおばあちゃんの２人きりになったお宅に、怪盗ヤノパンこと矢野さん率いる３人が空き巣に入り、２人に気付かれずに家財道具を持ち出しガレージに置いていくという作戦
です。まずは、鍵のかかっていなかった玄関から堂々と侵入成功。テレビを外に置く時に物音を立ててしまったものの、２人は全く気付かない様子。しかし、テーブルを持ち出す際、さらに大きな物音を立ててしまい、今度はさすがに気付かれたようですが、２人とも様子を見に行こうとはしませんでした。結局、ほとんどの家財道具を運び出すことに成功。実験後、事実を知らされ驚く２人に、
物音がするのに見にいかなかった理由を聞いてみると、物音は子どもや孫が出している物音だと思い込んでいた
とのこと。大家族のため普段から音が出ているのに慣れてしまっていたのです。つまり、
“音”に鈍感な家は危険なのです！
しかし、夫婦は全く気が付かなかったのです。そこで、線路沿いに住むお宅でも実験してみました。
今から何が起こるかは一切伝えず１階のリビングで普段通り生活してもらい、２階のベランダで電車が走ってきた瞬間に「パリーン！」とガラスを割ってみました。このように
泥棒は大人数の家庭だけではなく周辺環境の「音」も利用し侵入してくる
のです。他にも、幹線道路沿いや、工事現場や商店街の近いお宅などは、騒音にまぎれるため注意が必要です。
しかし、最近では家の周りに敷いておくと、踏んだとき約８０デシベルの音が出る
「防犯砂利」
や、窓ガラスを割ろうとすると、振動を検知して大きな警報音が鳴るブザーなどの新たな防犯対策グッズも出ています。
Ｃａｓｅ・２ 昼の奥様がキケン！
さて、「居空き」のパターンは他にもあります。
ご主人とお子さんが仕事や学校に行き、主婦がひとりで在宅している状況を狙う空き巣がいるのです。
そこで、ご主人立会いの下、一人で家にいる奥様に気づかれないよう家に侵入し、目印のカードをお財布に貼ってくるという実験を行いました。矢野さんの合図と共に実験スタート！すると玄関はまたもや無施錠のため泥棒役は簡単に室内へ。そしてテーブルの上に無造作に置かれた財布に、ヤノパンカードを貼り、あっという間に戻ってきた泥棒役、その間わずか１分３０秒！今起こったことを奥さんに知らせると全く気づいておらず、驚いた様子。次のお宅でも簡単に侵入し、家を出るまでわずか２分！実は、
矢野さんは、奥さんが洗濯物を干すタイミングを見計らって侵入の指示を出していた
のです。戸締りをしないことが多い在宅中は、この一瞬の隙が危ないのです。さらにベランダに出ると室内の音は聞こえづらく、洗濯物を干し始めると１０分程かかるため、その隙にリビングに侵入されることが多いのだそうです。つまり外出時だけでなく、在宅中も必ず玄関や窓の鍵を閉めることが一番の対策なのです。
在宅中でも洗濯などを干している一瞬の隙をつかれ、泥棒に入られるケースが多いので、常に戸締りをしなくてはならないのだ！
Ｃａｓｅ・３ 塀の高い家がキケン！
大きな壁や生け垣のあるお家は一見、空き巣にとって入りにくそうに見えますが、実はこんな家こそ狙われるそうなんです。いったい塀のあるなしで何が変わるのでしょう？まずは塀の低いお宅の庭で泥棒役のスタッフが窓から侵入しようとするフリをします。するとこの家の前を通過した２０人中１７人もの人が泥棒役のスタッフに気が付いたのです。そこで、次に同じお宅のフェンス際に高さ２ｍの植木を並べ見通しを悪くして実験してみます。すると今度は、家の前を通過した２０人のうち、気付いたのはたったの一人だけでした。
実は、高い塀などは一見安全のように見えますが、泥棒からすれば格好の狙い目だったのです。
ですから高い塀のお宅はなるべく塀を低くし、生け垣は刈り込むなどして、表からの見通しを良くした方が安全なのです。
意外にも泥棒に入りやすい環境は、私たちが与えてしまっていることが多いようです。在宅中も常に鍵をかけるなど、最低限のことに気を付けることが、防犯対策の第一歩と言えるでしょう。
一見安全に見える高い塀や生け垣は、実は死角になるため見つかりにくく、泥棒にとっては格好の狙い目だった！
今から何が起こるかは一切伝えず１階のリビングで普段通り生活してもらい、２階のベランダで電車が走ってきた瞬間に「パリーン！」とガラスを割ってみました。このように泥棒は大人数の家庭だけではなく周辺環境の「音」も利用し侵入してくるのです。他にも、幹線道路沿いや、工事現場や商店街の近いお宅などは、騒音にまぎれるため注意が必要です。 
大きな壁や生け垣のあるお家は一見、空き巣にとって入りにくそうに見えますが、実はこんな家こそ狙われるそうなんです。いったい塀のあるなしで何が変わるのでしょう？まずは塀の低いお宅の庭で泥棒役のスタッフが窓から侵入しようとするフリをします。するとこの家の前を通過した２０人中１７人もの人が泥棒役のスタッフに気が付いたのです。そこで、次に同じお宅のフェンス際に高さ２ｍの植木を並べ見通しを悪くして実験してみます。すると今度は、家の前を通過した２０人のうち、気付いたのはたったの一人だけでした。実は、高い塀などは一見安全のように見えますが、泥棒からすれば格好の狙い目だったのです。ですから高い塀のお宅はなるべく塀を低くし、生け垣は刈り込むなどして、表からの見通しを良くした方が安全なのです。
