結婚式
で若く見せる技
第1035回 2010年5月22日
6月といえば、ジューンブライド、
結婚式
の季節!そこで今回は、結婚式に欠かせない定番のセレモニーに隠された秘密に科学で迫ります!お休みの所さんに代わって、今週も引き続き、林家正蔵師匠が司会を務めます。
定番① キャンドルサービス
結婚披露宴で、新郎新婦が各テーブルを回る挨拶。最近ではお菓子を配る「ドラジェサービス」や、風船を割る「バルーンサービス」などが増えていますが、定番はやっぱり「キャンドルサービス」。でも、なぜキャンドルサービスが根強い人気を誇るのでしょうか?そこで、こんな実験です!
実験内容を知らない、専門学校の生徒さんに6人ずつの3グループに分かれてもらい、そのテーブルに新郎新婦がそれぞれ別の挨拶で、わずか10秒間だけお披露目。30分後、生徒さんたちに新郎新婦の顔を5人の写真の中から選んでもらい、覚えているかテストします。
まず「ドラジェサービス」のグループは、新郎の顔を覚えていたのは6人中4人。しかし、新婦の顔を覚えていたのは、6人中正解者は1人だけでした。続いて、「バルーンサービス」のグループは、新郎の正解者は4人、新婦の正解者は2人。そして
「キャンドルサービス」のグループは、前の2つと比べ、照明も暗く地味な雰囲気だったのに、新郎新婦共に5人が正解したのです!
専門家に理由を伺うと、
暗い中でスポットライトが当たると、その部分だけよく見えるようになるので印象に深く刻まれるといいます。
そこで、先程の生徒さんたちに、普通の照明と、部屋を暗くして手元だけスポットライトを当てた状態で、紙に書かれた2桁の数字20個を、5分間でできるだけ多く記憶してもらい、結果を比較します。すると、普通の照明で挑戦したグループ10人の平均は10.4点だったのに対し、スポットライトのグループは、平均13.2点と、2.8点上回りました。
お菓子や風船などに注意が行く、ドラジェやバルーンサービスよりも、キャンドルサービスはスポットライト効果で新郎新婦を強く印象づけるようです。
キャンドルサービスは、スポットライト効果で、新郎新婦の顔を強く印象づけることができるのだ!
定番② 純白のウエディングドレス
結婚式の定番といえば、やはりウエディングドレス。しかし、その色は決まって白ですよね。一体なぜでしょうか?そこで
31歳のモデルさんに、デザインが同じ黒、青、赤、白のウエディングドレスを着てもらい、照明、メイク、アクセサリーも同条件に揃え、プロのカメラマンが撮影した写真が何歳に見えるか、街で大調査!
まず赤のドレスでは、30人に聞いたところ、平均39.3歳と実年齢よりもかなり上の評価。青のドレスでは、平均36.6歳、さらに黒いドレスでは、なんと平均40.9歳!そして、
白のドレスは、平均34歳で、一番実年齢に近付き、若く見られたのです。実は、結婚式は照明がたくさん当たるため、その光がドレスに反射して顔が明るくなり、白いウエディングドレスは、より若く見える効果があるのです。
純白のウエディングドレスは、照明が白いドレスに反射して顔を明るくするため、若く見せる効果があるのだ!
定番③ 引き出物
披露宴の最後に配られる「引き出物」。そんな引き出物で最近増えているのは、カタログギフト。街で聞いてみると、20人中17人が自分で選べるカタログギフトの方が嬉しいと圧倒的な支持率でした。
そこで、こんな実験です。
幼稚園児たちに2つのグループに分かれてもらい、1つのグループには、選べない通常の引き出物に見立て、アメ玉を1つだけプレゼント。もう1つのグループには、自分で選べるカタログに見立て、10色のアメ玉から好きなアメ玉を1つプレゼントします。ちなみにアメ玉は全て同じ味で、渡すのはどちらも同じ、黒いマスクマン。
顔を見せる時間は10秒に統一し、20人ずつ40人にプレゼントします。そして1時間後、全員に10種類のマスクマンの写真の中から、アメをくれたマスクマンを当ててもらいます。
すると、1個のアメ玉をもらったグループは20人中18人が正解で、10個のアメ玉から選んだグループは17人が正解と、どちらも好成績。しかし、本番はこれから。
5日後、今度は前回と写真の並び位置を変えて再びテストを決行!すると…1個のアメ玉をもらったグループは、5日前とほぼ同じ17人が正解したのに対し、アメ玉10個から選んだグループは、前回よりも正解者が大幅に減り、わずか11人だけ。
選べてうれしいはずなのに、くれた人の事を覚えていなかったのです。専門家によると、
カタログギフトの場合、もらった人が品物を選ぶため、実際にもらった品物と新郎新婦との結び付きが弱くなるそうです。
なので、自分では選べず、時にはもらって困ることもある引き出物の方が、新郎新婦のことをちゃんと覚えてもらえるようです。