必勝
テスト
一夜漬け術
第1066回 2011年1月15日
現在受験シーズンの真っ只中!受験生に限らず皆さんも中間・期末など、
テスト
はたくさん受けてきましたよね。そこで今回は、科学の力で、効果抜群のテスト勉強法を解明します!
まずは、テスト勉強に欠かせないアイテム、蛍光ペン。実際どれ程の効果があるのでしょう?そこで実験!演劇、声優の専門学校に通う学生6人を、3人ずつの2グループに分け、
片方のグループは蛍光ペンを使い、もう一方は黙読のみで勉強し、直後に行うテストの点数を比較します。
勉強する内容は、レストランサービス技能士の資格試験に用いるテキストの一部。6人は、初めて目にするテキストを真剣に覚え、1時間半後、テキストから抜粋した20問のテストに挑戦。すると…黙読のみのチームは全員10点以上を獲得したのに、蛍光ペンを駆使したチームは、3人とも1ケタ台だったのです。念のため、同じメンバーで黙読と蛍光ペンを入れ替えて、再びテストしても、黙読した3人の方が高得点だったのです。理由を専門家に伺うと…
蛍光ペンを使った事で、見た目もカラフルになり、それだけで脳が覚えたと勘違いしてしまい、点数が伸びなかったと考えられるそうです。
確かに、勉強中のVTRを振り返ると、線を引き終わっただけで、まだ終了前なのに勉強をやめてしまった人もいました。蛍光ペンは後から見直したりする時には目印になって便利な一面もありますが、線を引いただけで覚えた気になってしまうので要注意!そこで、
目がテン流テスト勉強法・その1は、「暗記には蛍光ペンを使ってはいけない」
さて、最近はリビングで勉強するリビング学習法が流行っているそうですが、本当に勉強がはかどるのでしょうか?そこでこんな実験!
女子高校生に自分の部屋、リビング、図書館、ファミリーレストランの4ヶ所でそれぞれ30分勉強してもらい、テストの点数を比較します。
覚えてもらうのは、本人には縁もゆかりも無い、地方都市の歴史が書かれた江戸時代の年表の一部。まずは自分の部屋で、誰にも邪魔されず集中して勉強した30分後、テストの結果は、10点中2点。続いては、妹のいるリビングで勉強。果たしてリビング学習法の効果は出るのでしょうか?しかし、テストの結果は自室と同じ2点…。今度は他の人がいるものの、静かな図書館で勉強。しかし、今回も2点。そして最後はファミレスで、他のお客さんの雑音がある中での勉強。すると…結果はなんと5点!断トツの最高得点でした。さらに、もう1人の女子大生で同じ実験を行った結果、自室4点、リビング4点、図書館1点でしたが、ファミレスでは7点とこちらも圧倒的な好成績!さらに別の2人の女子学生もファミレスでの成績がトップでした。この理由を専門家に伺うと、
ファミレスのような適度な雑音がある環境は集中しやすく、逆に静か過ぎる環境というのは非日常で、集中には適していないのだそうです。
そこで、4人がテストを行った場所の騒音の平均を見てみると、自室や図書館は35dB前後だったのに対しファミレスは66dB、リビングは55dBでした。ファミレスとリビングの雑音に差は無いのになぜ点数に開きがあるのでしょう?再び専門家に聞くと…リビングの雑音は家族の会話など、自分に関係のある音なので、集中力がそちらに奪われてしまうそうです。確かに、女子高校生がリビングで勉強中、妹の電話に耳を傾ける一幕もありました。そこで、
目がテン流テスト勉強法・その2は、「集中するには静か過ぎない場所がいい」
今流行のリビング学習法。しかし、自分に関係のある雑音には気を取られてしまい、集中しにくいのだ!
さて、お次は、計画的な勉強をしようと思っていても、ついつい止められない一夜漬け。一体どれほどの効果があるんでしょうか?そこでこんな実験。同じ大学に通う男子学生3人に、勉強したことの無いイタリア語の単語400語を一夜漬けで丸暗記してもらいます。まずは3人の暗記力を測るため、20語を暗記してもらい、小テストを行いました。結果、
最も得点が高かったAさんには朝8時まで徹夜で10時間、次点のBさんには、7時間勉強した後、テスト前に仮眠を取ってもらい、3位のCさんには、先に別室で仮眠を取ってもらい、6時間勉強してもらいます。
そして夜10時、一夜漬け実験スタート!迎えた朝8時、いよいよ50問のテストでその成果を測ります。すると…
徹夜したAさんは12点、テスト前に仮眠したBさんは14点、そして、先に仮眠を取ってから勉強したCさんは21点!なんと勉強時間が一番短いCさんが最高得点だったのです。
さらに、他の3人でも同じ実験を行った結果、事前テストの成績はトップで、10時間徹夜した学生は5点だったのに対し、事前テストは3位で、仮眠後6時間しか勉強していない学生は20点と、大きく差が開いたのです。一体なぜでしょう?専門家に伺うと、Aさんのように、寝不足の状態で記憶しても、成績が上がるとは限らず、Cさんは学習した直後のフレッシュな記憶がある状態でテストに臨んだので、一番成績が良かったと考えられるそうです。そこで、
目がテン流テスト勉強法・その3は、「一夜漬けは先に仮眠をとってから」
一夜漬けは、徹夜ではなく、先に仮眠を取ってから勉強を開始し、フレッシュな記憶の状態でテストを受けるのがオススメ!