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結婚式 の科学
第1256回 2014年12月28日


 結婚式といえばジューン・ブライド!と思っている方が多いと思いますが、実は今11月に結婚式を挙げる人が最も多く、オータムウェデイングが大人気。今回は"幸せいっぱい"最新の結婚式の魅力に迫ります。

①絶対にブーケをゲットできる方法を徹底調査!

 結婚式のメインイベントの1つといえばブーケトス。ブーケを受け取った人は次に結婚出来るって言い伝えがありますが、結婚式の参列客の皆さんに話を聞くと、ブーケを受け取るのは難しいと感じている人が多かったんです。では、必ずブーケを受け取れる方法はあるのでしょうか?
 そこで、天井が高く、風の影響がない場所で実験!1辺1mの正方形を床に縦横5枚ずつ敷き詰め、ブーケが落ちた場所で飛んだ方向と距離を明らかにします。使用するブーケは一般的な結婚式で使われている直径およそ18cm、重さ183グラムの物を用意。そして、今回の主役である花嫁役として協力してくれるのは、結婚に憧れを抱いている36名の女子大生の皆さん!ブーケトスと言えば花嫁さんが行うもの。ということで、学生さん達には結婚式当日の状況を再現するため、ウエディングドレスに着替えてもらいます。それでは実験スタート!
 1人目のブーケトス。記録は「2m40cm」。方向は花嫁のほぼ真後ろに飛んで行きました。2人目の記録は「2m40cm」で1人目と同じようにほぼ真後ろに飛びました。その後も実験はドンドン続き、場外に飛んで行く人もいれば、50cmしか飛ばない人も。こうして36人全員終了。その結果、ブーケが一番多く飛んだ場所は中央付近。なぜ、この場所に多くのブーケが飛んだのでしょうか?筋肉に詳しい国士舘大学体育学部・須藤明治教授によると「ブーケくらいの大きさなら5〜7mくらいは身体全身を使えば飛ぶと思っていた。飛ばなかった理由はウエディングドレスの肩を出すという構造にあるのかも」とのこと。実は、最近人気のウエディングドレスは、ベアトップ型と言う両肩や背中を露出するスタイル。そのため、腕を上げると脇が見えてしまうので、女子大生の皆さんは無意識に脇を隠そうと脇をしめて投げていたんです。
 須藤教授によると「脇をしめて投げる動作はほぼ前腕の筋肉か上腕二頭筋を使い、非常に小さいフォームになる。距離は出なく、小さな動きになると自分の真上くらいに飛ぶ」と説明。
 詳しく結果を見てみると、花嫁の真後ろ2mから3m先のブロックに17人のブーケが落ち、そのうち10人のブーケが2.5m地点の少し前に落ちていることが分かりました。検証の結果、ブーケが最も落ちる場所は花嫁さんの真後ろで、2m〜2.5m先!この場所は、一般的にブーケを待ち構えている人たちの最前列。しかし、ブーケトスといえば、我先にブーケを取ろうと手を伸ばし高い位置でキャッチします。そこで、誰よりも先に高い位置で受け取れる目がテン流!ベストポジションも調べてみました。日本人女性の平均身長、およそ158cmにちかい番組スタッフが2.5m付近で腕を上げていてもブーケは足元に着地。そこで、1歩分 およそ50cm前の2m付近に立つと、最も高い位置でブーケを受け取ることができたんです。つまり、目がテン流!ブーケをゲットできる可能性が高い場所は、最前列に立ち、花嫁さんの真後ろ、2m付近に立つと良いんです!

 この検証結果を元に実際の結婚式でブーケキャッチを試してみました!
 ブーケを受け取って幸せになりたいという、身長162cmの平野さんに協力してもらい、目がテン流!ブーケをゲットできる方法を実践!作戦通り最前列にスタンバイ…果たして念願のブーケを受け取ることはできるのか?結果は…ブーケは平野さんの手を弾いて後ろへ。方向は真後ろだったのですが、わずかに高さが足りませんでした!実は今回、花嫁さんはゲストより高い位置からブーケを投げていて、それを計算していなかったため、受け取ることができなかったんです。残念!

所さんのポイント
ポイント1
ブーケをゲットできる可能性が高い場所は、花嫁の真後ろ2m付近!でも花嫁さんが高い位置から投げる場合はもっと飛ぶので注意なのだ!

②新婦のお父さんは結婚式のどの場面で感動しているのか?

 11月の下旬、銀座の式場で結婚式を挙げる新井さん・秋田さん。2人が考えた結婚式のテーマは「スマイル&サプライズ」。両親と家族に感謝の気持ちを伝えたいとのこと。お父さんは二人の考えた演出のどの場面で感動するのか?実際の挙式と披露宴で検証させてもらいます。その方法を心理学の専門家、東洋大学・戸梶亜紀彦教授に伺うと「ターゲットとなる人の表情の変化を追い続け、心拍や血圧など生理的なデータも合わせてとると感動している場所が読み取れる」とのこと。今回ご協力いただくのは、新婦のお父さん。これまで家族5人で暮らしてきましたが結婚を機に新婦は家を出るので、気持ちは複雑な様子。緊張しているお父さんに、小型の心拍計を装着させてもらい心拍の推移を計測します。お父さんの式前の平均心拍数は緊張しているのか少し高めの100付近。今回は心拍数120以上を、気持ちが高ぶっている時の目安になります。そして、心理学者の戸梶先生にも式と披露宴の様子を見てもらいます。
 それでは式がスタート!娘と歩く初めてのバージンロード。大事な役目を終えたお父さんが涙をふき…娘を見つめたその時、心拍は「120」。更に数字は上がり「123」を記録。続いては誓いのキス。視線をそらすお父さん、娘のキスを見たくないのでしょうか?顔を下げたまま、ここでは心拍は上がらず。
 続いては披露宴です。最初のイベントはケーキカット。幸せそうな二人を見つめるお父さんの心拍が急に上がり「120」越え。続いては結婚後も食べ物に困らないようにとお互いにケーキを食べさせ合うファーストバイトというイベント。ここで心拍は「126」に。ゲストの笑いに包まれる中、お父さんの涙は止まりません。そのまま心拍は上昇し、ここまでで最高の「133」を記録。戸梶教授によると「自分の娘がクローズアップされていて、この間まであんなに小さかったのにこんなに大きくなったんだなと感じた」と分析。感動冷めやらぬ間に、次のサプライズ演出、お色直しに行く新婦のエスコート役に新婦は兄と妹を指名しました。子どもたち3人で並んで歩く姿を見守るお父さん。再び心拍が上がり、またもや「130」越え!続いて、新婦が家族に内緒で作っていた生い立ちビデオでは、娘と新郎のラブラブな写真を見て「120」を記録。さらに、キャンドルサービスでもサプライズ!一人ひとりに配られた小さなろうそくに蓋をかぶせると、新郎新婦からの手書きのメッセージが浮かび上がります。お父さんのろうそくにも新婦からの感謝の言葉がつづられていました。感謝の思いが込められた娘からのサプライズにお父さん、お母さんは涙をこらえきれず。そして披露宴のクライマックス、結婚式の感動のシーンと言えば新婦から両親への感謝の手紙です。手紙のシーンでは「124」を記録しました。こうして無事披露宴も終了!

 お父さんが結婚式で、感動した場面ベスト3は意外な結果に!第3位は、手紙のシーンでお父さんとの思い出を語った瞬間!記録「124」。第2位、感動の定番、手紙を越えたのは、お色直しのエスコート役に指名された兄と妹。三きょうだいが勢揃いした瞬間「130」を記録。そして、最も意外だった第1位は、ケーキカットとファーストバイトで二人の楽しそうな様子をみた瞬間「133」でした!この時の気持ちを式後のお父さんに尋ねると「これで私の手から離れると、もう少し私の手元に置きたいという気持ちがあったんですけど感動しまして抑えきれなくて」とのこと。
 お父さんが感動したシーンに共通することはあるのでしょうか?戸梶亜教授によると「全て新婦が主役になっていて、お父さんは離れたところからそれを見ている。親の立場からすると、こんなに大きくなったんだなと改めて思えたり、身近にいるとそこまでの感覚はないが、遠くから見ると客観的に見れるところがあって改めて見える部分があって余計にぐっとくる」と分析。反対に、心拍が低かったのは誓いのキスや指輪の交換など。新郎とのラブラブな様子は、いつまでも子どもでいてほしいという思いから、お父さんの気持ちも冷めてしまい心拍が低かったようなんです。

所さんのポイント
ポイント2
離れた位置から成長した娘を見ると場面に、お父さんは複雑な想いを抱きながら大きな感動を覚え、専門家もこの結果にビックリしてたのだ!




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