若見え美女
の科学
第1333回 2016年7月10日
実年齢より若く見える人たちがいます。若さの秘密は遺伝?それとも努力の賜物??人間の老化について研究している専門家は「遺伝的要素もあるが、かなりの部分が、後天的。努力で若く見えるようになる」とのこと。
若々しくいるためには、日頃の生活習慣が大いに関係してくるそう。そこで、今回の目がテンは、若く見える女性の普段の生活に密着!若く見える人の秘密に迫ります。
①若見え美女集合「顔・肌の美容法は?」
集まってくれたのは雑誌のモデルとして活躍する実年齢より若く見える女性たち。一人目は井口はるこさん45歳。シワのない美肌の持ち主、高校生のお子さん3人のお母さんです。二人目は坂元美香さん39歳。二人のお子さんの育児に追われるお母さんです。三人目は斉藤芳恵さん52歳のディスコ世代。四人目の岡野ともえさんは44歳。二人のお子さんは成人し、22歳の長女は今年出産。若く見えるけれど岡野さんはお婆ちゃんです。
皆さん、普段どんな美容法をおこなっているのか?その様子を、皮膚に影響を与える環境因子について研究する、前田憲寿先生に見てもらい科学的に意味がある美容法なのか判断していただきます。
まず、岡野伴井さんが気をつけていることは…「ほうれい線が早いうちにできてしまったのでほうれい線を薄くする」ということ。これを聞いた前田先生は「顔の下半分特にほうれい線などがくっきり出てくると年齢よりも老けて見える傾向がある」と解説。また東京工芸大学の森山先生の研究によると、年代別のほうれい線の平均の長さというデータがあり、1センチほうれい線が伸びると、実年齢より、およそ6歳も老けてみえるということがわかっているんです。
そこで岡野さんが行っている対策は、500mlの柔らかいペットボトルを使った呼吸運動。空のペットボトルを口に加え、吸って吐いてを繰り返します。
前田先生は「表情筋は普段2割くらいしか使われていない。同じ部位しか使わないから同じ部位に力がかかるからほうれい線ができたり、眉間にシワができたりする。ペットボトルの場合口の周りの口輪筋、頬筋という頬の筋肉や笑う時にできる笑筋をいくつかの筋肉を使うことによって鍛えられる」と効果を解説。普段使わない筋肉を使うことで、ほうれい線対策になるそうです。
続いて、斉藤芳恵さんの美容アイテムはガーゼなどを貼る時につかう医療用テープ。睡眠前に美容液でお手入れをしたあとに、みけんに入っているシワの上に沿って貼って寝るとのこと。眉間以外にも、ほうれい線などシワの気になる部分にテープを貼りそのまま眠りにつきます。この美容法に前田先生は「寝ている間に、眉間にシワを寄せて寝る方がいるので、そういう時はのばして寝るのは新しい美容法として、いいと思う」と解説。
さらに、井口さんは体の洗い方にこだわりがあります。実は5年位体を洗っていないといいます。乾燥肌に悩んでいた、井口さんですが、この方法で肌が変わったそうです。前田先生は「ボデイソープで肌が荒れる人は使わない方がいいお湯だけで洗ってもいいと思うが、肌が強くて大丈夫という方はボデイソープを使ってちゃんと皮脂を落としたほうがいいと思う」と解説。
肌表面の角質はゴシゴシ洗うと傷がつくので敏感肌の人は、優しく洗うのだ!
②若見え美女集合「スタイルキープのためにやっていることは?」
続いてはスタイルキープのためにやっていること。座談会の様子を、効果的な筋肉トレーニングについて研究している筑波大学の久野譜也教授に見てもらいます。
坂元さんは時間があるときに「壁倒立」を行っているそう。体幹を鍛えるためだと言います。倒立で、本当に体幹は鍛えられるのか?久野先生に聞くと、「綺麗な倒立をされているので体幹のところは鍛えられている。上半身、腕の筋トレにもなっている。ただ出来る方はいいんが、必ずしも倒立をしないとそこを鍛えられないわけではない」と解説。
さらに、井口さんのスタイルキープ術は「通勤で車に乗っているあいだの時間を使ってお気に入りの演劇をかけながら一緒に歌っています」とのこと。
久野先生によると「歌をうたう健康法は最近注目されていて、いいことかなと思う。複式呼吸で非常に強くやることがいろんなプラスになるってことは他でもあるので行為そのものは一つのプラス」と解説。ポイントはオペラを歌っているということ。ゆっくりと息を吐き続けながら歌い、腹式呼吸をするので、腹筋が鍛えられるそうです。
そして、岡野さんは、片足バランスをやっているといいます。片足をあげた状態で、一分間脚を動かし続けます。久野先生は「相当筋力が高い。この動きをやることは効果的。体を揺らしているので股関節周りも鍛えられる。太ももの前と股関節周りも鍛えられている」と解説。太ももと股関節の周りの筋肉、つまり大腰筋を鍛える、これが若さのために重要なんだそうです。昔から老化は脚からと言われていますが、若々しさを保つためには、お腹周りから下肢の筋肉を鍛えることが若さを保つ秘訣なのだそう。
下腹部や下半身を鍛えることは、若々しい姿勢を保つために重要な要素となっているそうなのだ!
③奇跡のアラフィフに密着
山田佳子さん50歳。脅威の美肌で、同年代から多くの支持を受け、雑誌で活躍しています。山田さんのスッピンはハリがあり、シワのない美しい肌です。科学的に、肌を分析したらどうなのか、ロボスキンアナライザーという機械で、山田さんの肌を分析します。その結果…使用した機械は50歳の場合、最高評価は35歳なのですが、山田さんは、多くの項目で肌年齢が35歳レベルという評価が出ました。中でも注目すべきは、目尻の目立ったシワは0本。目立った毛穴の数やシミを表す色素沈着の数が、極端に少ない数値であることがわかりました。今回は、そんな美肌の持ち主山田さんの日常に密着し、美肌の秘密を探ります!そして、専門家にその様子を見てもらい、科学的にどんな意味があるのか解説してもらいます。
山田さんの日常。朝6:00に起床すると氷水洗顔を始めました。初めにクリームを顔全体につけ41度のお湯で蒸しタオルで顔を温め、このままの状態で2〜3分待ちます。蒸しタオルで顔を温めたら氷水で何度も洗います。温めて冷やす美容法どんな効果があるのでしょうか?温度が肌に与える影響について研究する伊藤要子先生に伺うと「非常に私達の研究からいくと理にかなっている。
41度で2〜3分顔を温めるこの温度はヒートショックプロテインが増加する温度です」とのこと。ヒートショックプロテインとは、あらゆるストレス・刺激から私達を守ってくれるタンパク質です。コラーゲンを修復したりメラニンの過剰分泌を押さえ、シミやシワを防いでくれるんです。伊藤先生は「冷水で洗顔しているということは、さらに温度差が大きくなってよりヒートショックプロテインが増加している可能性がある」と解説。山田さんの美の秘訣は、肌を刺激から守るヒートショックプロテインがたくさん生まれる洗顔方法にあるようなんです。
朝食を食べたらメイクをして出勤!会社までは車で1時間の道のりです。途中で車を止めた山田さん、取り出したのは保湿のために、美容液を霧状にして噴射する機械。これに反応したのは、肌の専門家 前田先生「保湿は大事。特に女性の場合は乾燥しがちになりますので、角層は乾燥すると白っぽくなります。白っぽくなると光が入ってこないし光が出て行かなくなる保湿すると、角層は透明になりますのでそうすると光が出て行くので、透明感が出てくる」とのこと。
会社に到着。メールチェックを終えると、またしても保湿クリームを塗りこみます。山田さんは保湿クリームを、会社や自宅の至る所に置いていて、24時間いつでもどこでも保湿ができる環境にしているんです。これに前田先生は「目尻とか目元の浅い小じわは、保湿することである程度見えなくなると言われている」と解説。
午後も仕事をこなし帰宅。そして、くつろぎの時間もやっぱり保湿!時間がある時はクリームの上からラップを張ります。前田先生によると、ラップをすると肌の水分の蒸発がより防げるそうなんです。
山田さんの目尻の目立ったシワが0本という結果は、洗顔法と地道な保湿によって保たれているようなのだ!
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