知識の宝庫!目がテン!ライブラリー


第4回 実験グランプリ [前編]
第1337回 2016年8月7日


 今回は、夏休みの大好評シリーズ!おもしろ実験が目白押しの「目がテン実験グランプリ」!全国から集まったチャレンジャーがイチオシの実験を披露、小学生審査員がジャッジします。
 さらに!生き物大好き・桝太一アナウンサーも緊急参戦!果たして栄えあるグランプリに輝くのは誰なのか!?前後編、2回に渡ってお送りします!

①見た目にも美しい!カラフルな"食べられる水"

 1組目は、東京、品川にある朋優学院高校の科学大好き「リケジョシスターズ」。彼女たちが所属する理工学部では、科学大好きなメンバーが集まり日々、オリジナルなおもしろ実験を研究しています!中でも一押しは…台所用洗剤を加えた過酸化水素水にヨウ化カリウム水溶液を入れることで大量の酸素が発生、洗剤で泡となって驚きの現象が起きる実験。
 さらに、どこにでもありそうな普通の砂を…水を張った水槽の中に入れます。取り出して見ると…不思議なことに、砂は濡れずにサラサラのまま!
 実はこれ、撥水スプレーをかけた砂。撥水スプレーでコーティングしたことで、水をはじく濡れない砂になったんです。そんな彼女たちが今回、数あるおもしろ実験から見せてくれたのが…夏にひんやりできる「水」を使った不思議な実験。
 用意したのは、鍋などで使うアク取り。網の部分に水を注いでみると、水が網を通り抜けず溜まるんです。揺らしても落ちません。一体なぜなのでしょうか?その秘密がみなさんも見たことあるでしょう、水がコップの縁より高くなってもこぼれない状態にありました。一体なぜ水はこぼれないのでしょう?これは「表面張力」のおかげ。表面の水が、水のある内側へ引っ張られる力が働いているからです。実はこの実験でも「表面張力」が鍵なんです。網目が粗い場合、穴から出る水滴の重さが大きくなり、網の穴から落ちてしまいます。一方、網目が細かくなると、穴から出る水滴が小さくなり、表面張力が水滴を上に引っ張りあげる力の方が強くなります。そのため、水が網からこぼれないんです。でも、実際アク取りをするときは網にアクが残って、水はちゃんと抜けていきますよね。実験との違いは一体何なのか?表面張力の働きで水が落ちないアク取り網。けれど、網の下側が水に付いていると、網から落ちなかった水滴の表面が無くなって、表面張力が働かなくなります。その結果、水が下にこぼれるのです。水が溜まったアク取り網を下の水に付ける実験を行うと溜まった水は下に落ちたのです。
 続いて披露する実験は…「手で持って食べられる水」。用意したのは、赤と青に色分けされた2つのボウル。まず赤色のボウルの水をすくって、青色のボウルに浸します。そして、1分ほど待ちます。見た感じ、何も変わっていませんが、青色のボウルの水を持ち上げると…なんと水がゼリーみたいにぷにょぷにょに!いったいなぜなのでしょうか?実は一見、普通の水に見える二つの液体は、それぞれ違う物質の水溶液でした。赤色のボウルは昆布のネバネバ成分、アルギン酸ナトリウムの粉を混ぜた水溶液。青色の方はカルシウムを補えるキャンディなどに入っている乳酸カルシウムの水溶液。この2つの水溶液を混ぜると、液体をゼリー状にかためるゲル化という反応が起こり、水を包み込むようにアルギン酸カルシウムの膜ができます。その結果、外はゼリー状で中に水を蓄えた食べられる水ができたんです。同じやり方で、今度は中身がシロップのものも作ってみました。作り方は簡単。まずかき氷のシロップを昆布のネバネバ成分「アルギン酸ナトリウム」が入った水に混ぜます。それを乳酸カルシウムを混ぜた水に同じように入れると、カラフルな食べられる水の出来上がり。


②秀才中学生による"5000本の釘ベッド"実験

 2組目は、清教学園中学校、理科部のみなさん。大阪府、河内長野市。
 町の高台にあるのが清教学園中学校。キリスト教系の中高一貫校で大阪でも有数の進学校なんです。ここで週5日、活動しているのが部員数47人を誇る理科部!この部活では、生徒たちが自主的にテーマを見つけてそれに取り組みます。なので、ロボットから生き物までそれぞれユニークな実験が行われているんです。今回、実験を見せてくれるのは塚本部長率いる3人。科学を愛する部長が今、ハマっているのが…モノの成り立ちやプラスチックがどうやって出てきているのか組成を調べること。そんな3人が披露する実験は…「5000本の釘ベッド」。まず、この釘がどのくらい鋭いかベッドの上にリンゴを落としてみると…リンゴにたくさんの穴があいてしまいました。続いて桝太一アナがベッドに…。すると、なぜか「全く痛くない」との感想が…。
 一体なぜ5000本の釘ベッドに寝ても痛くなかったのでしょうか?
 謎を解くガキは、「圧力の分散」です。力や衝撃は、それを受け取る側の面積が広ければ広いほど、力が分散されます。例えば、つまようじ4本の上にプリンをのせようとすると…70グラムの重みを支えられません。
 では4本の100倍、400本のつまようじにすると…1本当りにかかる重さは100分の1、わずか0.175グラムになりプリンを支えることができるんです!



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