また今年も公開録画の季節になりました。今年は北の大地、青森です。日本海と太平洋に面し、津軽地方と南部地方に分かれる青森。実は、同じ県でありながら、ふたつの地方は全く異なる性質を持つのです!
津軽と南部の違いが顕著に分かるのが、年に一度の青森県民駅伝。青森の全市町村が参加し、プライドをかけて戦います。すると…上位に輝くのはなぜか必ず南部の市町村ではありませんか!いったいどうして?
南部のランナーに疑問をぶつけて見ると…食べ物に秘密があるというではありませんか!?津軽は古くから稲作が盛んなのに対し、南部は畑作が中心。畑作の中でも、何といっても全国一の生産量を誇るのがニンニクなのです。ニンニクのパワーは過去の目がテンでも実証済み。南部の人はそのニンニクを毎日食べているのです!おそろしいほどのニンニク料理。
ニンニクこそが、南部のパワーの源だったのです!(写真右/にんにくごはんをたべて真っ赤になってしまった所さん)
| 所さんも絶叫! 恐るべし南部のおろしニンニクかけご飯!!!
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でもどうして、作物の違いが生まれたのでしょうか?津軽と南部を分けている奥羽山脈から流れ出た河川は、台地状に高くなっている南部の方ではなく、平地で低くなっている津軽の方へ流れていきます。すると、河川が運ぶ土は津軽側にどんどん堆積し、沖積土壌を作り上げます。一方、南部では、1万3千年前の噴火で火山灰が積もった火山灰土壌。では、ふたつの間に実際にどんな違いがあるのか実験!沖積土壌と火山灰土壌を詰めた容器に水を入れてみると…火山灰土壌の方からあっという間に水が!保水性の高い沖積土壌は稲作向き、水はけのよい火山灰土壌は畑作向きなのです。
津軽の小学校の授業で、冬のスポーツと言えばスキー。南部の小学校ではスケート。実は、津軽は南部の5倍近くの積雪量があるのです。小学校の校歌も、津軽は雪解けを待つ感じなのに対し、南部は雪が降って嬉しいという感じ。降雪量の違いは、日照量の違いにもつながるハズ。そこで実験!津軽と南部の女子高生の肌の白さをチェック!ところが…「津軽美人」という言葉にも関わらず、南部の女子高生の方が白いという結果に!実は南部だけに吹く霧状の湿った風「やませ」のため日差しが遮られ、夏の日射量が南部は非常に少ないのです。
| 津軽美人という言葉は、必ずしも真実ではなかった!
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青森県の県の木は「ヒバ」。ヒノキ科のこの木は、水に強く腐りにくいうえ、ヒノキを越える殺菌力があるのです!全国の生産量の8割を誇るヒバは低温多湿にも強く、津軽南部どちらにも分布、長い間保護されてきました。ふたつの地域でありながら、共通項もある、それが青森県なのです。
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