2回目でもおいしい!目がテン!?ライブラリー

紅葉の秋!モミジの謎  #405 97/11/09


 モミジは色づく葉を持つ植物を指す俗称で、一般的にモミジと呼ばれているもの は、カエデ科の植物で、日本には30種類以上が見られます。カエデ科の木は成長が遅く、1年でおよそ10cmほどしか伸びません。10mの成木になるまでに20年以上もか かるのです!そのため、カエデ科の木材は堅く、様々に利用され、弦楽器やビリヤードのキュー、そしてボウリングのピンやレーンもカエデなのです。

 モミジの赤い色はいったいなんなのでしょうか?そこで、葉をすりつぶして赤い色素を取り出してみます。実はこの色素はアントシアニンと呼ばれるもので、バラやナスなど植物に含まれる色素なのです。アントシアニンは糖分から作られるのですが…モミジは葉で光合成を行い、栄養素となる糖分を作り出して幹に送っているのですが、冬になると葉と幹が遮断され、糖が葉の内部にたまります。その糖分がアントシアニンの元となる訳です。そこで矢野さんが挑戦!緑のモミジに砂糖水を吹きかけ、根に与えてみましたが…待てど暮らせど赤くならない!


所のポイントモミジの赤い色はバラやナスの赤い色と同じ成分である!

幹に蛇口をつけて樹液をとっているカエデの樹
 糖分があるというのなら、モミジは甘いハズですが…そこでモミジの葉を煮詰めて味見してみました。すると……まずーーーーい!渋い!苦い!あれ、おかしい?良く考えてみれば、カナダ土産の甘いメープルシロップはモミジの樹液から作られているはず。そこで、北海道でメープルシロップを作っている人がいると聞き矢野さんが飛んだ!その樹液をなめてみると、本当に砂糖水のように甘い!実は甘い樹液のとれるモミジの樹は一部であり、日本ではイタヤカエデなどしかないのです。

緑のモミジと赤いモミジの2S
 どうしても緑のモミジを赤くしたい!ということで、矢野さんが入門したのは園芸屋さん。早速行ってみると、赤く紅葉しているモミジが目の前に!そこでこっそり秘伝をお伺いしてみると……なんと、昼はしっかり太陽の光を当て、夜は冷たくして秋のような温度差を作り出すとよいとのこと。というわけで、矢野さんは昼間は鉢を外に出し、夜は冷蔵庫に入れて冷たくしてみます。すると、やっぱり赤くなった!矢野さんのモミジは見事に紅葉したのです!



所のポイント伝統の力!人工的にモミジを赤くすることができるのだ!! 


植物編へ BACK NEXT


ジャンル別一覧日付別一覧

[目がテン!?ライブラリーフロントへ]