2回目でもおいしい!目がテン!?ライブラリー

所興奮!必殺 カマキリ  #455 98/11/08

 カマキリは卵から小さな幼生で生まれます。卵鞘は比較的大きく、卵を取り囲むようにして、空気の層があり、断熱材の役割を果たしているため、卵は寒さに強く、カマキリは日本全国どこにでも生息することが出来るのです。カマキリの幼生はちょっと変わった形をしていて、頭の先に突起があり、卵の中から殻を突き破って出てくるのです。しかしすぐに、成虫とそっくりの小さなカマキリとなり、10日に1回のペースで7回の脱皮を繰り返して成虫になります。成虫になると、まわりの環境に合わせ、擬態の一種で茶色や緑色になります。世界にはこの擬態が発達したカマキリもいて、花や枯れ葉にそっくりのカマキリもいるのです。

納豆に飛びついているカマキリ  そんなカマキリを飼うことにした矢野左衛門。といっても、エサに何をあげていいかわかりません。そこで、とりあえず死んだバッタを置いてみると、ちっとも食べようとしません。では、生きたバッタでは?バッタがカマキリの前で動き始めた瞬間、カマキリのカマが伸びた!鋭い反応でエサを捕らえ、食べ始めたではありませんか!いったいカマキリはエサをどのように判断しているのでしょうか?そこで、パソコンを使って羽が動くハエのCGを作ってみます。

 すると、テレビ画面に映し出されたハエの模式図にカマキリが飛びついた!そこでさらに、幼虫などを模した細長い長方形でも試してみると、長い方に動いているときは飛びつくのですが、短い方に動いているときは飛びつかないのです。どうやら、カマキリ は普段食べているエサのような動きをしている物ならば、思わず捕食の体勢に入ってしまうようなのです。それは梅干しや納豆でも同じ。動かしてやるとカマが伸びるのですが、まずいと分かってすぐ離してしまいます。

所のポイントカマキリは虫特有の動きに反応してエサを捕らえていた!


 カマキリの最大の武器は大きなカマ。その獲物を捕らえるスピードはわずか1/20秒!ハエやバッタなどの素早い動きにも負けない速さです。さらに、カマにはちゃんとギザギザがあり、上と下とでかみ合うようになっているため、食い込んでエサに逃げられないようになっています。では、そのパワーはどうでしょうか?そこで、早速測定!すると、なんと人間に換算すると3トン以上のパワーが発生していたのです。

 カマは武器として使われるだけではありません。例えば、カマキリがよくしている、カマで目をこするような仕草は、いったいなんでしょうか?そこで、カマキリの目に細かい粉をかけてみると、なにやらカマでこすってきれいにしているのが分かります。こすっている部分を見てみると、毛のようなモノが密集しています。そこで、試しにその毛を剃って見たところ・・・こすってもこすっても目がきれいにならない!カマキリのカマはブラシとしても利用されていたのです。毛を剃ったカマキリは目がきれいにならず、満足に目が見えないため、エサを目の前にしても、捕食できずおろおろするばかり。

共食いをするカマキリ  カマキリの一生を語る上で欠かせないのが、交尾です。オーソドックスなオスがメスの上に乗るというスタイル。でも、なにかオスがバタバタして、落ち着かない感じなのですが・・・なんと、いきなりメスがオスを食べ始めた!カマキリのオスはメスに比べて体が小さく、共食いの時には常に被害者なのです。交尾の時も例外ではありません。交尾が終わると食べられてしまったり、交尾の最中に食べられてしまったり。カマキリだって楽じゃないんです。




所のポイントカマキリのオスは交尾をするのも命がけ!


動物(地上)編へ BACK NEXT

ジャンル別一覧日付別一覧

[目がテン!?ライブラリーフロントへ]