2回目でもおいしい!目がテン!?ライブラリー

決死の探索知床 ヒグマ  #459 98/12/06

 北海道、知床半島。厳しい自然が人間の営みを拒絶し、多くの野生動物が息づく世界がそこにはあります。矢野さんがヒグマに出会うためやってきたのは、そんな知床半島ウトロ、年間170万人の人が訪れる観光名所です。にもかかわらず、至る所にヒグマ注意の看板が!知床は世界的にもクマ密度が高く、なおかつ人間もよく襲われるのです。そこで、クマ撃退スプレーなど、クマ対策グッズを用意し、ヒグマを尋ねていざ知床の山中へ。

 クマは群をなさず、単独で行動するのが常。それぞれのなわばりを持っているのです。森の中で大きなヒグマといきなり出くわしたら・・・道無き道を進む矢野一行。しばらくすると、比較的新しいヒグマの足跡を発見!さらに進んだところ、フンも見つかりました。フンはまだ柔らかく、ドングリなどの木の実のカスが含まれていました。この時期は冬ごもりに備えて、栄養を蓄えているのです。しかし、ヒグマは本来雑食のハズ。そこで、恒例好きな物実験!用意したのは牛肉と野菜と魚(サケ)。真っ先にヒグマが飛びついていったのは、やはり定番サケ。ところが次に食べようとした物は・・・何と野菜。実は雑食といっても、肉はあまり好きではないようです。

 さらに、今回は味覚実験にもチャレンジ。甘い角砂糖、酸っぱいレモン、苦いニガウリ、辛いキムチを用意し、いざ実験。クマのプーさんはハチミツなどの甘い物が大好きだったのですが、果たしてヒグマは何がお好き!?すると、やはり角砂糖へとまっしぐら、のはずが、なんとキムチに身体を擦り付けているではありませんか!実は、キムチが好きなのではなく、ニオイ付け行動と呼ばれる仕草で、自分の強いニオイのキムチに対して反応してしまったらしいのです。食べ物自体は、甘いものでも酸っぱいものでも、平気なようです。

所のポイントクマは強いニオイに反応してしまう!


木に登るクマ  ヒグマを捜してはや半日、矢野一行はなかなか出会うことが出来ません。なわばりの中には入っているはずなのですが・・・樹木におびただしい数のツメの跡があるのがその証拠。ヒグマのツメは鋭く、その長さは10cmにもなります。ヒグマが木に登るのは、木の上にサルナシの実という、とてもおいしい果実があるから。それを求めて、すいすいと木に登っていきます。

 そんな恐ろしいヒグマと出会ったとき、いったいどうすればいいのか!?そこで、マネキンに人間のニオイを付け、動かした場合と動かさない場合でヒグマに襲われた時の状況を観察してみます。死んだフリをしていれば、本当に安全なのでしょうか?まずは動く人形の場合・・・動いた瞬間、鋭い一撃が!アッという間にぼろぼろにされてしまいました。これは即死間違いなし。次に動かない人形の場合・・・クマはニオイを嗅いだり、少しかじってみたり、鋭いツメで軽くひっかいてみたり。でも、大したことはないと思うのは大間違い。クマの力ならじゃれ合うだけで大けがです。

所のポイントクマに出会った時は、大けが覚悟で死んだフリ?


巣穴に入っている矢野さん。  さらに山道を進む矢野一行は、ヒグマの冬眠用の巣穴に出くわしました。さすがに大きなヒグマだけあって、矢野さんは余裕で巣穴に入れてしまいます。ヒグマは巣穴の中で冬を越すのと同時に、出産を行います。生まれてくる子供はわずか400g。でも、その4年後には、なんと1000倍の400kgにもなってしまうんです。


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