マツは裸子植物でマツ科マツ属、常緑の針葉樹で、比較的気候が温暖だった頃、中生代に生まれた植物です。そういえば、幼い頃、引っ張り合って遊んだ記憶では、マツの葉は2本が根元で1本になっているはず。ところが日本には、2本の他に、5本が1本になっているものがあり、なんと世界には、1本から9本まで、様々な種類があるのです。その秘密を探るために、葉の断面を観察してみました。すると……何本に分かれていようとも、まとめると円型になっているのです!
マツの木の下によく転がっていた松ぼっくり。松ぼっくりはマツの実に当たる部分です。マツは風の力を利用して受粉し、2〜3年後に大きな松ぼっくりが出来ます。松ぼっくりは成熟し、乾燥すると、大きくその傘を開き、種を地上に振りまくのです。
そこで、実験!松ぼっくりをふたつ用意し、片方だけ水に付けてしめらせ、その変化を観察してみます。すると…見る見るうちに濡らした松ぼっくりの傘がしぼんでいくではありませんか!松ぼっくりは空気が乾燥している秋に種をまくように出来ているのです。さらに、スタジオで松ぼっくりを燃やし、傘を開かせるのにチャレンジ!
マツは庭に植えられるだけでなく、古くはお城の建材としても利用されていました。脂分の多いという性質から、水に触れる部分や基礎には必ずマツが使われていたのです。他にも、その脂分はたいまつなど、明かりとしても利用されていました。でも、身近な所で利用されているマツといえば、なんといってもマツヤニ。マツヤニはマツの木を傷つけ、そこから出てくる樹液から作られるのですが、成木でも1本あたり、1年間に2リットルほどしか採取できません。マツヤニも防水材などとして、昔から利用されてきました。木造船の目止め剤などとして、浸水を防ぐために塗られていたのです。さらに、我々が日頃使用している紙(洋紙)にもマツヤニは使われています。マツヤニを使用していない和紙は、簡単にインクがにじんでしまいますが、洋紙はマツヤニが防水効果を発揮しているいるため、にじみが少ないのです!
| マツヤニは現代生活にも大量に使われている! |
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マツには昔から幹巻と呼ばれ、寒い冬にワラを巻いて害虫を追い込み、啓蟄の頃に虫ごと焼いてしまうという害虫退治法が行われてきました。ところが、そんな対策をものともしないのが、マツクイムシという線虫。マツクイムシはいったん木にとりついてしまうと、退治できないため、被害は拡大の一途をたどっています。
| お宅のマツは大丈夫!? マツクイムシは予防するしかない!!! |
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