シロアリは木を食べて生活する珍しい昆虫。日本の年間被害額は1000億円以上！なんと火事での損害額を上回ると言われています。日本にいるのは16種類ほどですが中でも危険なのは、全国に分布するヤマトシロアリと、九州から静岡まで分布するイエシロアリ。地方だけではなく、東京などの大都会でも被害は深刻です。というのも、シロアリがターゲットにするのは木造建築だけではありません。コンクリートのマンションにも天井や床など、至る所に木が使われているからです。番組では恐るべきシロアリ被害の数々を徹底取材！まさに家がボロボロ、原型をとどめないその姿に一同唖然！！ 　シロアリは社会性昆虫と呼ばれ、はっきりとした階級に分かれて集団生活を送っています。白い働きシロアリの上に茶色い兵隊シロアリ、そして羽のあるニンフという階級の上に王と女王が君臨します。女王シロアリは10年以上かけて数百万個の卵を産み、ファミリーを形成するのです。兵隊シロアリは外敵を倒す役割、そして全体の９割を占める働きシロアリが、木を食べるという役割なのです。よく見かけるニンフという羽のあるシロアリは、やがて巣を飛び立ち、新しい王と女王になるのです。 　シロアリは人間界でこそ害虫ですが、実は自然界では必要な昆虫だった！？実は森の中の倒れた木や、折れた枝など、それらを食べて土に返すという役割があり、自然界には欠かせない昆虫なのです。しかし、シロアリはどうして木を食べることが出来るのでしょうか？そこで、腸の中を見てみると、微生物が木材のセルロースを分解しているのがわかります。 　 腸内の微生物が木を分解してブドウ糖にしていた！ 　シロアリは家のどんな場所に集まり、繁殖していくのでしょうか？そこで、シロアリのケースを黒布で覆ってみると、ぞろぞろと暗い方に集まっていくではありませんか！湿った木にも同様の反応を示しました。家の中で暗くて湿った場所といえば、やっぱり床下しかありません！早速潜ってみると、何やら怪しい一本の筋を発見！実はそれは蟻道と呼ばれ、なんとシロアリが作った専用道路なんです。中身はトンネルのようになっていて、地下の巣と地上のエサ場を安全かつ自由に行き来できるようになっています。そこで、憎いシロアリを倒すため、蟻道を壊してみると・・・１時間後には見事に再生！ 　シロアリの動きをよく見ていると、何やら列を作っているのが分かります。実は、シロアリは道しるべフェロモンを分泌して仲間をエサ場へと誘導しているようなのです。そこで、シロアリから採取した道しるべフェロモンで道を作り、そこに多数のシロアリを離してみました！すると、見事に人工フェロモンの跡を追ってしまうシロアリ！実は、ボールペンにも同じ成分が含まれており、書いた線にも誘導されてしまうのです。 　 　 　 　 　 シロアリはボールペンで書いた線に弱い！