普段、私たちが何気なく使っている電気。もし、その電気がなくなったらどうなってしまうのでしょう。そんなSFみたいな出来事が、ニュージーランドの都市、オークランドで本当に起こったのです。それは突然の出来事でした。ケーブルがショートして、市街地が1ヶ月以上にわたって大停電を起こしてしまったのです。交通は麻痺し、病院は閉鎖、コンピュータが使えず全く仕事になりません。経済的にも大打撃だったといいます。もはや人間の暮らしには電気は無くてはならない存在なのです。
世間は夏休み真っ盛り〜ということで、今回手伝ってくれるのは小学生の子供たち。頑張って電気を作ろうと意気込んでいます。ではとりあえず、身の回りにあるものを利用することから始めます。使うのは磁石とエナメル線。束にしたエナメル線に電流計をつなぎ、磁石を動かすと、わずかながら電気が流れるのが分かります。それは、原子の周りを回っている電子が、磁石の力によって引き離され、次々と隣の原子へ、原子と原子の間を移動していくのです。それが全体的に見ると電気が流れているという現象に見えるのです。そこでさらに、連続して電気が発生するように簡単な手回し発電器を作ってみることにしました。少ない電流でも点く発光ダイオードを赤く光らせるのです。
| 小さな発電機は簡単に作ることが出来る! |
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小さな発光ダイオードは点けられても、テレビのような家電製品を何とか動かしてみたいというのが人情。そこに、とある情報が!夜な夜なとある公園で自転車を使って発電を行っている人がいるというではありませんか!早速そこに出かけてみると、何とテレビがちゃんと映っているではありませんか!自転車に発電器を取り付け、必死にこいで電気を作り出しているのです。それではいつものように矢野さんも挑戦!ところが・・・なんと1分も持ちません。矢野さんでだめなら、その道のプロ、競輪選手ではどうでしょうか?さすが、テレビは楽勝で動くのですが、掃除機となると、ハンカチ一枚吸い上げるのが精一杯。そこで、人力発電の効率を測定してみます。すると、わずか1.5%ほどしか、人間の力が電気に変換されていないのが分かります。
| 人力発電は効率が良くない! |
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所さんにも電気を作る感動を味わって欲しい!というわけで、巨大な蓄電池に、自転車をこいで作った電気をためて、所さんの朝ご飯を調理する電気にしよう!と、子供たちがチャレンジ。夜の新宿へと繰り出し、酔っぱらいから会社帰りのOLまで、自転車こぎボランティアを大募集。深夜まで努力の結果、目標の251人分の電気を集めることができました。そこで、いざ朝食作りにチャレンジ!ところが、バッテリーなどの電力ロスのため、半分しかできなかったのです。
たかが朝ご飯を作るだけでかなりこがなければならない自転車。日常生活で使っている電気をまかなうには信じられないほどのパワーが必要です。実際には、それらは発電所によって供給されています。今回訪れたのは火力発電所。巨大なそのメカニズムに子供たちはビックリ!しかし、そのエネルギー効率は、人間が自転車をこいだ場合よりも、はるかに高いのです。
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