板チョコにすると年間一人あたり33枚も食べているというほど、日本はチョコレート天国。でも、原料となるカカオは100%、加工された上で輸入されているものなのです。カカオは中南米が原産地で、南北20度以内の熱帯でしかできない植物、日本ではカカオの木は育たないのです。そこで、魚住アナが純日本産チョコレート作りにチャレンジ!
まずは原料のカカオの実探しに出かけた魚住アナ。日本でカカオの実が採れるのは、植物園の中だけ。カカオは幹に直接実がなるちょっと変わった植物。かわいい花が咲き、ラグビーボールほどの実が成ります。チョコレートとなるのは、実の中にある大きな種。この種は食べることもできるのですが・・・これが意外においしいんです。さらに、チョコレートを作るには、カカオの種を発酵させ、乾燥させなくてはならないのですが、日本産のカカオ豆でも大丈夫なのでしょうか?本場のバナナの皮に巻いて1週間乾燥機にかけておいたところ、異臭が・・・でも、発酵させるのだから当たり前なんです。
処理したカカオ豆はすりつぶされ、カカオマスになります。カカオマスの成分の多くはカカオバター。カカオバターは他の油に比べて非常に安定していて、温度が上がってもなかなか溶けず、体温に近い37度ぐらいになると、一気に溶け始めます。チョコが手では溶けずに、口の中で溶けやすいのはカカオバターのこの性質を利用しているからなのです。なんとか日本産のカカオマスを作った魚ちゃん、いよいよチョコ作りにチャレンジ。カカオマスとカカオバター、砂糖に粉ミルクを加え、湯煎をしながらよく撹拌し、固めるだけなのですが、これが難しい。少し水につけて冷やし、すぐ取り出して混ぜ合わせる、を繰り返し、温度ムラがないように26度まで冷やした後、安定させるためにもう一度30度まで温度を上げ、型に入れて冷やすのです。日本産のカカオ豆でも立派にチョコができました。
| お口で溶けて手で溶けないのは、カカオバターのおかげ!
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戦時中、海外からの輸入が途絶えてしまった時代、当然カカオ豆の輸入も無くなってしまいました。ところが、日本国民のために、なんとカカオ豆以外の物を使ってチョコレートを作ろうという計画があったのです!その名も「チョコレート代用品計画」。研究書に記された材料は、ユリ根にオクラ、大豆粉(きなこ)など野菜ばかり。これでもチョコ独特の苦味を追求し、研究に研究を重ねて選ばれた材料らしいのですが・・・
いったいこんなものでチョコレートができるのか?そこで、矢野さんが果敢に代用チョコ作りにチャレンジ!各々を粉にして、カカオバターに比較的性質が近いと言われているココナツ油でペースト状にすると・・・その結果出来たものは、なにやら薄い茶色の物体。お味のほうは、甘くてとろけるきなこ、といった感じなのです。
| 代用チョコはおいしいけれどチョコとは全く違う味!
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