今年はじめ、なぜか大ブレイクとなった「だんご3兄弟」。このブームにあやかって、おだんご屋さんは大繁盛。だんごに隠された秘密を探ります。
そもそもだんごの原料はなに?まさか小麦粉でもないでしょうから、とりあえず、うるち米ともち米の粉を使って、だんごを作ってみます。まずは粉をお湯で練って蒸すことから。すると・・・なんともち米の方がベタベタに!一方、うるち米の方は適度な粘りを見せています。だんごの原料はもち米ではなくて、うるち米だったのです。
| だんご・草餅・柏餅はうるち米、大福・白玉はもち米が原料!
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老舗のだんご屋さんに弟子入りした矢野さん。力いっぱい練った生地を薄くちぎって蒸し器に並べます。蒸し上がったところで手でこねてアッという間になめらかに。手でムニュッとしぼれば丸いだんごのもとの出来上がりです。でも、矢野さんのは大きさがバラバラ。だんごが出来たところで、串に刺して焼きます。ほどよくコゲが付いたところで、タレをつけてみたらしだんごの出来上がり!結構簡単です。しかし、今はだんごを手作りしているところは少なくなってしまい、ほとんどが機械化されています。
だんごの歴史をひもとくと、なんと縄文時代にまで遡ります。その頃、まだ稲作がなかったため、縄文人は狩猟採集生活をおくっていました。その中で、主要な食物のひとつとなっていたのがドングリ。しかも、何と団子状にして食べていたとか!実は、ドングリのアクを抜くため、何度も煮ているうちに崩れて粉になってしまい、だんごにして食べていたのです。
だんごを作る上で欠かせないのが「粉にする」という作業。実はその技術が産業革命には重要な役割を果たしていました。もともと、パンを作るには小麦粉を粉にしなくてはなりません。それを風車や水車で粉を作っていたのが、蒸気になって一気に発達したというわけ。今やパンだけでなく、入れ歯からコピーまで、身の回りの意外なものが粉から出来ています。粉には、混ざりやすく、火の通りが良く、形にしやすい、というメリットがあります。だんごは粉の良いところを集めたような食べ物なのです。
古来、だんごが物語に出てくるのは「峠の茶屋」。旅人のおやつとして、だんごは定番です。でも、なぜだんごなのでしょうか?そこで実験!日本のだんご、かりんとう、アメリカのアップルパイ、ポテトチップスで対決!どれが一番消化がよいかチェック!すると・・・だんごは圧倒的に消化が良いことが分かりました。なんと、だんごは旅人にとって理にかなった食べ物だったのです。
| だんごはお腹に優しいおやつ!
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だんごを買って困ることがひとつあります。それは、賞味期限が短いこと。1日たつと、だんご3兄弟の歌詞にもあるように、カチンコチンになってしまうんです。固くなる原因は、水分の蒸発。これさえなければ、少しぐらい日持ちするだんごが作れるはず。そこで、より多く水を吸うことが出来る、細かい粉でだんごを作ってみます。すると、なんだか水っぽい変なものが出来てしまいました。そこで、今度は秘密兵器の砂糖を入れてみることに!だんごから水分が抜けても、砂糖が水分の代わりをして、固くならないのです。でも、これは昔からある素甘というお菓子。だんごとは別物なんです。
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