2回目でもおいしい!目がテン!?ライブラリー


科学で解明正しい 救急  #497 99/09/12

 9月はずばり防災の月。9月1日は防災の日だし、9月9日は救急の日。秋の行楽シーズンに向けて、たとえ事故が起こっても、安全に対処できるように、ということのようです。
 
 今回の主役は矢野さん…ではなくて、新人ADの中森くん。おっちょこちょいの彼は、いろんなところで迷惑をかけています。ある日、矢野さんのためにカップラーメンを作ることになった中森くん。ところが、うっかりしてお湯を手にこぼしてしまいます。「あちち…」もだえる中森くん、そして慌てる矢野さん。こんなときどうすればいいの?やけどといえば冷やす…思わず、冷蔵庫から保冷剤のアイスノンを取り出して、やけどの患部に当てる矢野さん。ところが、しばらくすると、なんと凍傷になってしまったではありませんか!実は、やけどの場合、その熱で皮膚の組織が破壊されるのを防ぐため、できるだけ早く冷やすことが大切。でも、熱で感覚が麻痺している分、冷やしすぎても分からないことが多いのです。
 
 なんとかやけどを処置して、とりあえず通常業務に戻った中森くん。右手の包帯が痛々しいばかりです。しかし、そこがADのつらいところ、鬼のように働かされ続け、くたくたになったところで、事件が再び起こってしまいます。食事には一家言ある矢野さんのために、メロンを切ろうとしていたところ、包丁を持つ右手のやけどに気を取られて、思わず左手の人差し指を激しく切ってしまったのです!あふれ出る血に、またもや激しく動揺する矢野さん。とにかく血を止めなければ!切れた指の根もとをぐるぐる巻きに縛ってとにかく止血です。その結果、血は止まるには止まったのですが…なんと、指が紫色に!これはつまり、指を縛ることによって、健康な組織へ流れる血も止めてしまったということなのです。こんなときは、血が固まるまで、指を押さえることが大切。最低15分は押さえていなくてはなりません。
 
 
所のポイント切り傷は、傷口をしっかり押さえて15分!

 
 両手をケガして、全く仕事にならない中森くん。何もできないならと、責任を感じた矢野さんに手伝ってもらって買い物のお使いに出かけます。ところがその帰り、またも思いっきりすっころんでしまう災難続きの中森くん。転んだ拍子に右手を地面につき、激しい痛みを感じました。道路にうずくまり、うめく中森くん。そこで、矢野さんはまたしても疑問に突き当たってしまいます。どうやら、骨折または捻挫のようですが、こんなとき、患部は温めればよい?それとも冷やせばよい?答えは、「冷やす」。血管を収縮させて内出血を押さえるのと同時に、神経を麻痺させて痛みを和らげるのです。
 

 
 
所のポイント骨折・打ち身・捻挫はとにかく患部を冷やすこと! 

 
巨大救急車  不幸が続き、満身創痍の中森くん。ぼーっと道を歩いていると、そこに偶然暴走車が!あえなく車にはねられてしまう中森くん。こうなると一刻も早く救急車を呼ぶしかありません。現在の救急車は、中で応急処置ができるように、ガスマスクや人工心臓マッサージ器など、一風変わった器具がいっぱい。最近では、8つもベッドのある病院のような巨大救急車もあるのです。
 

 

 
胸のCGに心臓マッサージのワイプ  その後も、泳げないのに川でおぼれてしまうなど、悲惨な出来事が続く中森くん。意識を失った中森くんに、魚住アナが人工呼吸!人工呼吸には、気道を確保することが大切。あごを上にあげ、肺まで空気が入りやすいようにします。そしてさらに、心臓マッサージ。肋骨には、内臓を傷つけやすい場所があるため、そこを外して胸を押します。これを交互に繰り返すのが、基本です。
 

 
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