放送内容

第1489回
2019.08.18
夏休みスペシャル・夏に役立つ情報編 の科学 夏休み特集 食べ物 人間科学

 放送30周年を迎えた目がテン!過去の100以上ある夏ネタの中から、この夏使える、とっておき情報を渡辺裕太さんと佐藤真知子アナが厳選してご紹介!
 枝豆やそうめんが劇的に美味しくなる方法。暑さ対策とされるアレコレは科学的に効果があるのか?子供たちの自由研究に使えるオリジナル実験など、30年分の夏に役立つ情報をお届け!

夏定番の食べ物が劇的に美味しくなる!

 今夏のおつまみに欠かせない枝豆。一般的な調理法は「茹でる」ですが、実は、違う調理法で枝豆が劇的においしくなる方法が!高級料亭の店主がオススメしてくれたのは…蒸し焼き!

 まずは枝豆を水洗いし、塩を入れ揉みます。これで味付け完了。
 次に、フライパンに入れ、ふたをします。
 そして弱火で7分間、水洗いと枝豆の水分だけで蒸し焼きにしていきます。途中、フライパンをゆすり、まんべんなく火が通るようにするのがミソ。
 これで完成!

 こんがり焼き色がついた、超お手軽蒸し焼き枝豆。普通の塩ゆでと比べたところ…枝豆に強いこだわりを持つ男性10人中9人が、蒸し焼き枝豆の方が甘くておいしいと答えたんです!一体なぜでしょうか?
 枝豆の甘みは、「麦芽糖」という糖がポイント。それを作りだすための酵素が活発に働くのは、50~70度の間なんです。蒸し焼きは、塩ゆでの時よりも徐々に豆に熱が伝わり、酵素が働く時間が長くなります。だから、蒸し焼き枝豆は茹でるよりも甘くて美味しくなるんです。

 夏と言えばやっぱり「そうめん」。実は、一手間で高級そうめんの歯ごたえにする方法が!麺をゆでるのに使うのは・・・なんと「梅干し」!
 たっぷりのお湯に、梅干しを2、3個入れ、2分ほど置きます。その後は、そうめんを表示時間通りに茹でるだけ。梅干しを入れて茹でたそうめんは、普通に茹でた時よりもコシがでました!普通に茹でたそうめんと比べると、梅干しを入れるだけで、歯ごたえがおよそ60%アップ!

 その理由は、「梅干しを入れて茹でるとゆで水が酸性になる」から。通常だと、デンプンが溶けて食感がやわらかくなりますが、梅干しを入れるとゆで水が酸性になり溶け出さないので、歯ごたえがしっかりするんです。
 さらにゆでた後にもポイントが!そうめんと言えば、氷水につけると締まるようなイメージですが、これは間違い。秒単位で食感がふやけてしまうので、ゆでた後に氷水につけるのはNG!そうめんは、水をよくきってお皿に盛るのが正しい方法なんです。

 続いての夏の定番グルメは、貝の網焼き。でも、貝を焼いていると、パカッと開いた時になぜか身が上にくっついて、せっかくのおいしい汁がこぼれちゃう、なんてことがよくありますよね。そんな貝の理想的な焼き方とは?それは・・・下の貝がはがれ始めたタイミングで一度汁をジャバっと捨て、裏返すこと!

 実は、貝から最初に出てくる汁はほぼ海水なので、流して問題ないんです。その後は、余熱で上の身が自然にはがれ、完全に開いた時には貝の身が見事に下になるのです。うまみが凝縮した汁も再びグツグツ出てきます。
 ちなみに、貝は裏表があるわけではなく、身は両方の貝殻にくっついていて、加熱した方から身が離れます。焼いて身が上にくっついて運が悪かったと思うのは間違い。ひっくり返さないと、全部上に身がくっついちゃうんです。下の貝がはがれたら、すぐひっくり返す!これで、貝の網焼きはもう失敗しません。

 次に紹介するのは、夏の庶民派グルメ「焼きそば」!家庭で屋台の味を真似できる方法があるんです。それは、麺をほぐすのに「お酒」を使うこと!通常、焼きそばは水で麺をほぐしますが、この水を完全に飛ばさないと、べちゃっとした仕上がりになってしまいます。一方、屋台の焼きそばは高温の鉄板で炒めるため、余分な水分が飛び、おいしく仕上がるんです。そこで水ではなく、麺にお酒を大さじ1杯入れてほぐします。アルコールは沸点が低いので、余分な水分が残らないんです。焼きそばは、お酒で麺をほぐすと、家でも屋台の味が味わえるんです!

 続いては、夏のデザート「スイカ」!しかし・・・スイカは好きだけど、タネが邪魔、という声も多数。そこで、スイカのやっかいなタネを簡単に取り出す裏技をご紹介!まず、タネの構造を探るべく、スイカをMRIで撮影!3D画像にしてぐるっと回転してみると、スイカの種はアルファベットのVの字のような形で合計6つ、並んでいることが分かったんです。

 そこで切り方を一工夫。スイカをタテに切っている人が多いと思いますが、しま模様と垂直、つまり横から切ってみると…白っぽい三本の線が出てきます。種は、この線をはさんでおよそ30度の所に集中しているんです。そして次に、三角定規を準備します!とがっている方が30度。白い線を30度の真ん中にくるように置いて、スイカを切る目印を入れます。あとは、30度ずつ切っていけば、全ての種が表面に出てくる、というわけなんです。最後に、表面に出てきた種を取り除けば、中にはほぼ種がなく、がぶりとスイカが楽しめるんです!

 続いて、ソフトクリームを超簡単に甘くするトッピングをご紹介!ソフトクリームのトッピングといえば、甘いものが定番ですが、ソフトクリームを科学的により甘くするのが…塩!甘い物に塩を足すと、味の対比効果という現象がおきて、より甘みが強く感じられるのだそう。
 味の対比効果とは、2種類以上の異なる味を混ぜると、一方または両方の味が強まる効果のこと。スイカに塩をかけると甘みが増すのもこの効果なんです。ちなみに、唐辛子をたっぷりかけてみても、ソフトクリームは全然辛くなりません。唐辛子に含まれる辛み成分のカプサイシンは、熱がないと水に溶けにくく、冷たいソフトクリームと合わせると、辛さを感じにくくなります。ソフトクリームは、しょっぱいものや辛いもの、刺激のあるものなど、何をかけても、相性が良いんです。だから、全国各地には、「カキフライソフトクリーム」に「わさびソフトクリーム」など、名物を生かしたフレーバーがたくさんあるのです。

夏に涼しくなる、あれを科学で検証!

 目がテンでは、これまで夏のお悩みを解決する、生活にまつわるお役立ち情報をたくさんお届けしてきました!

 まずは、暑い夏にあるモノを食べて、涼しくなる方法!それは・・・辛い食べ物!
 昔から、暑い日は辛いものと言われていますが、科学的にはどんな効果があるのでしょう?体の表面温度を測定すると…10分後、温度が下がっていました。その理由は、唐辛子のカプサイシンが発する、痛いという刺激を頭の方で熱いと錯覚しているから。そのため、辛いものを食べると実際は暑くなっていないのに、脳が暑いと勘違いして体温を下げようと汗をかくなど、体表面温度が低下するんです。夏は、辛いものを食べて、暑さを乗り越えましょう!

 続いては、こちらも夏の定番、身の毛もよだつ怪談話。実はこれにも、科学的に涼しくなる効果があったんです!人は恐怖を感じると緊張します。すると、手先などの毛細血管が収縮して、血液が流れにくくなります。その結果、体表面温度が下がってしまって、涼しく感じるのです。そこで、実際に怪談話を聞いている時の手の体表面温度を測定してみます。すると、怪談を聞き始めたときは赤かった手が、一番怖いところに差し掛かると…青く変化しました。その差はなんと、およそマイナス3度!確かに怪談を聞くと涼しくなったんです!
 「怖い」といえば、お化け屋敷ですが、実は夫婦のある問題を解決するのに役立つというんです!1時間でかわす会話はたったの54秒という、関係が冷え切ってしまった夫婦。男と女のときめきはない、と言い切る、そんな二人に一緒にお化け屋敷を回ってもらいました。すると…幽霊から逃げ出した奥さん、なんと自分から旦那さんに20年ぶりのハグ!さらに、お化け屋敷から出た後も、どうやら夫婦仲がよくなった様子。奥さんの評価もアップしました!お化け屋敷に入ることで距離が近づき、会話も増えるため、付き合い始めのような親和性の高い状態になるのだそう。

 夫婦仲で悩んでいる方は、ぜひお化け屋敷へ!

子供の夏休みに役立つ!お役立ち情報

 続いては、お母さん必見、夏休みの宿題を早く終わらせる方法!たくさんあるのについつい溜めてしまう夏休みの宿題。一体どうすれば、溜めずにやらせることができるのか?専門家によると、子供はペース配分が苦手なので、小分けにして渡すと、ペースが掴めるから集中して計画的にできるようになるのだそう。そこで番組では、宿題を少しずつ小分けにして渡した時と、まとめて一気に渡したときの違いを観察する実験を行いました。すると、同じ2時間でも、小分けにして出した方が、宿題を終わらせることができたんです!

 さらにもう1つ、宿題のお悩み解決します。それが、絵をうまく描く方法!そのやり方というのが、足を広げて、股の間から風景を描く、という股覗き画法。

 絵がヘタな人は、左脳で絵を描くため、見たモノを自分の頭の中にある、典型的なシンプルな形に置き換えて描いてしまいます。

 そこで、逆さまで景色を見ると、脳が混乱して右脳にスイッチが入り、見たままの景色を写実的に描くことができるんです。実際に、股覗き画法で描いてもらうと…お世辞でも上手いとは言えなかった絵が、かなり上達しました!

 続いて紹介するのは、夏休みの定番「ラジオ体操」から。一日のウォーミングアップでもあるラジオ体操。実は、ラジオ体操は大人にこそ効果を発揮するんです!大人と子供が寝起きにラジオ体操をした場合と、しなかった場合の50m走のタイムを測ってみると、子供は変化がなかったのに対して、大人はラジオ体操をすると、タイムが速くなりました!

 大人は朝起きると体が硬く、関節がうまく動かないため、ラジオ体操が有効なんです!

 続いては、露出が気になる夏に役立つ、目がテン流!錯覚着やせテクニック。同じ女性であるはずの、AとBの写真。しかし、Bの写真の方が、女性がスリムに見えます。

 これは、バイカラー錯視と言って、同じ大きさのものを、横に分割すると太く、縦に分割すると細く見えるという錯覚なんです。カーディガンを羽織ることで、服装が縦に分割されるため、よりスリムに見えるんです。さらに、内側に薄い色、外側に濃い色を使うことで、この効果を最大限に引き出すことができます。

 また、夏のファッションで欠かせない、「帽子」にもある効果があります。後藤アナに帽子をかぶせてみると… 

 帽子を被っている時の方が小顔に見えます。これは、「ボールドウィン錯視」の応用。小さい四角が付いた線よりも、大きい四角が付いた線の方が短く見えます。でも実はこれ、線の長さは同じなんです。人は、周囲にある物に影響されて、相対的な判断をしてしまうため、大きい四角との対比で線が短く見えるんです。

 ちなみに、帽子がない時は、頬の面積を狭くする触覚ヘアでも小顔に見せることができます。

 続いては、錯覚を使った水着選びの裏技を紹介!同じ女性がワンピース水着とビキニをそれぞれ着ている写真。

 しかし、Bの写真の方が痩せているように見えます。答えは、Bのビキニ!ここで使われているのは、「分割錯視」。同じ長さの物体でも、分割数が多いほど長く見えるという、目の錯覚なんです。

 ワンピースに比べて、ビキニの方が分割数が多くなるので、細長く痩せて見え、さらに足が長く、スタイルがよく見えるんです!

 目がテン!が紹介した夏のお役立ち情報!ぜひ、お試しください!