放送内容

第1551回
2020.11.15
ブッシュクラフト の科学[後編] 物・その他 自然・電波・鉱物・エネルギー

 ブッシュクラフトとは、通常のキャンプとは違い、「文明の力」をなるべく持ち込まず、シンプルな装備で自然を楽しむキャンプのこと。そこで今回は、その魅力に迫るため、金丸慎太郎さんが2泊3日のブッシュクラフトを体験!
 前回は技術を教えてもらい、ブッシュクラフトを始めたのですが、火がなかなかつかないトラブルなどありながら、なんとか1日目を過ごすことができました。今回は、その後編。なんと金丸さんが、オリジナルのクラフトに挑戦!さらに、多摩川の最初の一滴を見る冒険にもチャレンジ!
 今回の目がテンは、今、注目のブッシュクラフトの科学、後編です。

渓流釣りとオリジナルクラフト作り

 2日目の朝。金丸さん、慣れないハンモックで、あまり熟睡はできなかった様子。
 まずは、朝食作り。火起こしは、もうお手のものです。メニューは、ホットサンドとコーヒー。
 金丸さんが作るコーヒーは、「カウボーイコーヒー」と呼ばれるもの。お湯に、砕いたコーヒー豆を直接入れ、数分間放置して作る、ワイルドなコーヒー。鍋1つでできるコーヒーの作り方です。そして、ホットサンドも、上手に出来ました。

 金丸さん、今日は渓流釣りをする予定とのこと。実は金丸さん、プロに渓流釣りを教えてもらい、狙うポイントなど、基本的なことを学んでいたんです。こちらのキャンプ場では、ヤマメやイワナを放流しており、釣れるチャンスは充分あります!
 1日釣り券を購入し、釣りを開始。ヤマメやイワナは、餌となる水生昆虫が流れてくるのを待っています。そのため、毛ばりと呼ばれる、昆虫に似せたものを使う、テンカラ釣りで狙います。狙うポイントは、昆虫が留まりやすい、流れが少し弱まった場所。

 しかし、一向にかかる気配がありません。ポイントは狙えている様子ですが…金丸さん、釣果0で終了。
 ベースに戻った金丸さん。釣りの成果が振るわなかったので、本格的なクラフトを作って名誉挽回をはかるとのこと。一体、何を作るのでしょうか。
 木の先端を尖らせたものを4本作り、地面に打ち込んでいきます。実は、金丸さんが作っているのは、テーブル。
 ロープでテーブルの枠を作り、その上に、枝を渡して天板替わりにします。さらに、上に葉っぱを乗せ、最後はちょっとオシャレに。

 テーブルができたら、次は、それにのせる料理。作るのは、鶏の丸焼き。鶏の焼き台も、手作りです。さらにもう一品料理を作り、夜の7時、いよいよ夕食です。
 1品目は、塩コショウだけでシンプルに味付けした鶏の丸焼き。

 豪快な鶏の丸焼きに大満足!2品目は、カレー。

 こちらも美味しく出来ました。
 こうして、ブッシュクラフト2日目の夜がふけていきました。

多摩川の源流をハント!

 ブッシュクラフト3日目。
 寝起きの金丸さんに、スタッフからある提案が・・・。ブッシュクラフトの締めくくりとして、登山をし、多摩川の源流、最初の一滴を見に行きたいと言うのです。
 しかし金丸さん、登山と聞いて渋い表情。
 なぜ、金丸さんが登山をこんなにも嫌がるのかというと、前回の瞬間ハンターで、標高2000m雪山登山を行い、大変な思いをしたからなんです。
 今回ハントする瞬間は、多摩川の源流。
 実は、ブッシュクラフトを行なった場所は、山梨県の笠取山という山のふもと。この笠取山の中に多摩川の源流があり、東京湾まで流れているのです。

 急いで片付けを行い、登山口へ向かいます。
 目指す場所は、水干と呼ばれる源流。距離はおよそ5km。たどり着くまでに、4時間ほどかかります。

 早速、登山開始です!緩やかな坂を登っていきます。
 登り始めて1時間。峠まで55分、小屋まで、さらに20分。残る力を振り絞り、登っていきます。
 そして、1時間30分後。山小屋に到着。ここで15分ほど休憩したのち、登山再開です。
 気力を振り絞り、登山を再開した金丸さん。ゆっくりと急斜面を登っていきます。登ること20分。しかし多摩川の源流は、まだ先。険しい山道を歩いていきます。
 進むこと、なんとさらに1時間。ようやく目的地に到着です。
 多摩川の最初の1滴。

 このしずくが時間をかけて集まり、最初の流れとなって、あの多摩川となるのです。
 こうして、2泊3日のブッシュクラフト生活を終えた金丸さん。
 金丸さん最後に、「ブッシュクラフトって何と聞かれたら、『忘れていた遊び心を取り戻す』」と語りました。