ショッピングサイト『DOUZO』の配送センターが爆発炎上!Teacher(坂口健太郎)は、爆発に巻き込まれて海王病院に搬送された重症患者の中に『め組』の堤(佐野弘樹)がいると知って焦燥する。唯(白山乃愛)の両親・寺島夫妻の殺害に関与している可能性のある堤に死なれては、事件の真相がまた遠ざかってしまう…。意識不明の堤をなんとしても救いたいTeacherは、自ら依頼人となってカンパニーに堤のオペを依頼する。だが、誰にも知られずにオペができる場所は…カンパニーのアジトしかない。
一方、奥泉(西野七瀬)は、『め組』の捜査に動き出した刑事・与田(平子祐希)から協力を求められる。奥泉が見返りを要求すると、与田は、『め組』の実行犯・沢入(福山翔大)を釈放させた真の黒幕の名前を明かして…。
Teacherから『め組』の話を聞いたカンパニーは、堤のオペをアジトで行うことに難色を示す。アジトを『め組』に知られれば、2年前の唯の両親のように自分たちの命も狙われかねないからだ。とは言え他にオペができる場所もなく、うなぎ(斉藤由貴)の説得もあって話はまとまるものの、お笑い(前田旺志郎)だけはオペの参加をかたくなに拒否。その訳は、6年前、愛する彼女と共に巻き込まれた、ある事件が関係していて…。
Teacherは残高(小澤征悦)と出川(古川雄大)を連れて海王病院に潜入。病床の堤は、爆発により金属片が頸動脈に刺さった状態で、抜けば出血が止まらなくなることが予想される。難しいオペになると覚悟する3人は、周囲の目をかいくぐって堤をアジトへと運び出す。するとTeacherたちの動きに気付いた沢入(福山翔大)らが、“め様”の指示により、堤の口を封じるためにオペの阻止を画策。『め組』の凶弾が唯達に迫る…!
そんな中、カンパニーのアジトに奥泉がやって来て、「人を殺したことがある」というTeacherの言葉の真意を唯に尋ねる。「Dr.チョコレートの記事は書かないから」と約束する奥泉に、唯は――。
明らかになるTeacherの過去とDr.チョコレートの原点!そして訪れるカンパニーの崩壊!逃れられない運命が2人を引き裂く、悲しみの第8話!!
お笑いが堤のオペを拒否する訳は、6年前に遭遇したある事件に今も苦しめられているからだった。…6年前、お笑いは交際中の彼女・澪(畑芽育)とのデート中に無差別殺傷事件に巻き込まれた。犯人は現行犯逮捕され、2人も軽傷で済んだが、それ以来、澪は心を閉ざし、笑い方を忘れてしまった。澪の笑顔を取り戻したい、その一心で芸人になったお笑いは、事件の犯人と同じように何人もの命を奪った堤をどうしても救う気にはなれず、オペの参加を拒否したのだった。そんなお笑いの気持ちに寄り添う唯は、自分も両親を亡くしてつらかったが、Teacherがそばにいてくれたから今は笑える、と笑顔を見せる。
唯はお笑いをオペに連れ戻すと同時に、Teacherの過去を知りたがる奥泉もオペの現場に招き入れ、「大事なことだから、Teacherに聞いて」と、堤を搬送して来たTeacherと引き合わせる。
堤の容体を確認した唯は、頸動脈に刺さっている金属片を出血させずに抜くためには、刺さっている部分の頸動脈の上下をそれぞれ遮断して血流を止めるしかないと判断。だが、頸動脈をふさいでしまえば脳に血が届かなくなる。そこで唯は「脳には腕から血を届ける」…なんと、頸動脈をふさいでいる間、腕と脳の血管をつなぐというのだ。信じられない術式にカンパニーも息をのむ。唯は宣言通り、脳と腕の血管をつなぎ、頸動脈を遮断すると、金属片を抜く役目をお笑いに任せる。お笑いは6年前の事件を思い出して震えるが、「お笑いさんなら、できる」…唯の一言で覚悟を決め、無事に金属片を抜き切ってみせるのだった。
奥泉と2人きりになったTeacherは、「何があっても私は味方です」という奥泉の言葉を信じ、つらい過去を語り始める。…2年前、Teacherは唯と共にシンガポールに到着した直後、車にひかれて呼吸困難に陥っていた少女に遭遇。Teacherは少女を救おうとしてメスを持ったが、思い通りに手が動かず、少女をさらに危険な状態にしてしまった…。結局、とっさにメスを握った唯のオペによって少女は生還。その少女は資産家の娘で、Teacherはお礼として1億円を受け取った…それがDr.チョコレートの始まりだったのだ。
「医師免許を持ってるだけの役立たずなんです、俺は」と卑下するTeacherに、奥泉は「もう一度メスを持ってほしい。野田さんは一人じゃない」と思いを伝えた…その時、沢入が現れる!銃を向けられ絶体絶命のTeacherと奥泉…!だが、こんなこともあろうかと、あらかじめTeacherから連絡を受けていた杏樹(恒松祐里)ら百瀬組が助太刀にやって来ると、沢入は逃走。その後、沢入はなぜか『め組』の前からも姿を消した…。
Teacherは意識を取り戻した堤から事件の真相を聞き出せないまま、与田と奥泉に堤を引き渡す。一方、お笑いは唯を連れて澪の部屋を訪ね、6年前の事件のことが今でも怖いと本音を打ち明ける。澪の前で弱い自分をさらけ出し、「隣にいてほしい」と情けない顔で泣くお笑いの顔を見て、澪は思わず笑ってしまい、6年ぶりに笑顔を取り戻すのだった。
これでカンパニーは元通り…と唯が安心したのも束の間、ネットニュースに『闇医者の正体は10歳の少女』という東都新聞の記事が載り、逮捕されることを恐れたカンパニーはTeacherと唯の元から去ってしまう…。さらに、『DOUZO』の爆破テロの犯人として、見知らぬ男が逮捕された…。堤を与田に引き渡したはずなのに、どうして?まさか奥泉が裏切った?一転して警察に追われる身となったTeacherは、唯を北澤夫妻に預ける決意をする。唯は「Teacherと一緒にいたい!行かないで!」と泣きすがるが、Teacherは唯を振り切って――。