TOYOTAプレゼンツ・FIFAクラブワールドカップジャパン2007

試合速報


Match7 決勝戦
横浜国際総合競技場 12月16日(日) 19:30 キックオフ
ボカ・ジュニアーズ 2 1 前半 1
1 後半 3
2 合計 4
4 ACミラン
パラシオ(前半22分)
オウンゴール(後半40分)
得点 インザーギ(前半21分)
ネスタ(後半5分)
カカ(後半15分)
インザーギ(後半26分)

戦評    写真

選手交代
15 ゴンザレス→8 レデスマ(後半21分)
19 カルドソ→11 グラシアン(後半22分)
8 レデスマ→退場(後半43分)
16 シュート 12
17 FK 24
5 CK 2
3 警告 1
1 退場 1
4 オフサイド 3
選手交代
8 ガットゥーゾ→5 エメルソン(後半19分)
9 インザーギ→2 カフー(後半30分)
4 カラーゼ→退場(後半32分)
10 セードルフ→32 ブロッキ(後半42分)

Pos No 選手名
GK 12 カランタ
DF 3 モレル・ロドリゲス
4 イバーラ
20 マイダナ
29 パレッタ
MF 5 バタグリア
15 ゴンザレス
19 カルドソ
24 バネガ
FW 9 パレルモ
14 パラシオ
控え選手
GK 1 ガルシア
25 ミグリオーレ
DF 2 シルベストレ
6 カアイス
16 クルポビエサ
MF 8 レデスマ
11 グラシアン
23 ダトロ
27 ベルトロ
FW 17 ボセッリ
21 ブエノ
監督   ルッソ
 
Pos No 選手名
GK 1 ジダ
DF 3 マルディーニ
4 カラーゼ
13 ネスタ
25 ボネーラ
MF 8 ガットゥーゾ
10 セードルフ
21 ピルロ
22 カカ
23 アンブロジーニ
FW 9 インザーギ
控え選手
GK 16 カラッチ
29 フィオーリ
DF 2 カフー
17 シミッチ
18 ヤンクロフスキ
19 ファバッリ
27 セルジーニョ
27 オッド
MF 5 エメルソン
20 グルクフ
32 ブロッキ
FW 11 ジラルディーノ
監督   アンチェロッティ


戦評

南米の3連覇か?それともヨーロッパ勢の初制覇か?
ACミランにとっては、2003年トヨタカップで、ボカ・ジュニアーズに敗れたリベンジを果たす絶好の機会。ともに国際大会での獲得タイトルは17の世界記録に並んでおり、この試合に勝った方が、本当の世界一のクラブとなる。

ボカ・ジュニアーズのキックオフで試合開始。
最初のシュートはボカ・ジュニアーズ。前半2分、左CKからゴール前へハイボールが入り、DFマイダナがヘディングシュート!ゴール左に外れる。

鉄壁の守備を誇るACミランは、立て続けにナイスディフェンスを見せる。
3分、ボカ・ジュニアーズFWパラシオがドリブル突破、DFカラーゼが体を入れてボールを奪う。
直後のMFバネガのドリブルも、MFガットゥーゾが体を張って攻撃の芽を摘む。

4分、ボカ・ジュニアーズはMFカルドソが中央をドリブル突破、そのままミドルシュート!ゴール右!

ACミランの決定的なチャンスは前半5分、右サイドからのパスを中央で受けたMFセードルフ、ワントラップで最終ライン裏にスルーパス。そこへFWインザーギが走り込み、角度のないところから右足のシュート!惜しくもゴール左に外れる。

6分、ボカDFイバーラが自陣のゴール前でキープしようとするが、DFマルディーニが猛スピードでスライディングタックル。ボールは、ゴールラインを割るものの、マルディーニのプレーに会場が沸く。

10分、今度はボカ・ジュニアーズ。左サイドのFWパラシオからクロス。ゴール前のFWパレルモ!
ヘッドで狙うが惜しくも合わない。こぼれ球をMFゴンサレス!このシュートはDFがクリア。

12分、ACミランMFセードルフがミドルシュート!これは、ボカDFがブロック。ボカはそこからカウンターで一気に攻め込み、FWパラシオからMFカルドソがミドルシュート!
ゴール左に外れる。

19分、ACミランは右サイドのFWカカが中央へクロスを入れるが、つめていた二人には合わず、逆サイドにいたDFマルディーニまで届く。マルディーニがシュートを放つが、まるでパスだったかのようにペナルティエリア右でフリーで待っていたFWカカへつながる。FWカカの強烈なシュートは、ボカDFパレッタが体でブロック!

20分、今度はボカ・ジュニアーズ。右サイド、FWパラシオがドリブル。ACミランDF陣に阻まれるが、こぼれ球をFWパレルモ!ミドルシュートはGKジタの正面。

そして21分、ついに均衡が破れる。GKジダのハイボールをFWインザーギがヘディングで落とし、FWカカへ。FWカカは、中央から左サイドへ開きながらドリブル突破。ペナルティエリアに入ると左足でシュート!DFにブロックされるがこぼれ球を拾い、すかさずペナルティエリア中央へ。
待っていたFWインザーギがシュート!ACミランが先制する。


しかしわずか1分後、ボカ・ジュニアーズが追いつく。左CKをショートで出し、DFモレル・ロドリゲスがゴール前にピンポイントのクロス。飛び込んだFWパラシオがヘディングシュート!ボカ・ジュニアーズが同点とする。一瞬足りとも目が離せない展開が続く。


25分、ACミランは中央からMFガットゥーゾがドリブルで上がり、素早いスルーパスを送るが、中央のMFセードルフには届かない。

26分、ボカ・ジュニアーズ。左サイドからDFモレル・ロドリゲスがクロス。
ペナルティエリア中央、飛び込んできたMFゴンサレスがヘディングシュート!ゴール左に外れる。

27分、ACミラン。MFアンブロジーニの縦パスに、MFセードルフがワンタッチでFWカカへ。
FWカカがドリブル、ペナルティエリア内でDFパレッタに倒されるがファウルの判定はなし。
28分、MFセードルフが後方に戻し、MFピルロがダイレクトでクロス。ファーサイドで飛び出したFWインザーギにはわずかに届かない。
さらに29分、MFアンブロジーニが右サイドへパス。走り込んだセードルフがダイレクトで浮き球のクロス。ペナルティエリア中央に走りこんだFWインザーギ!ボカDFに後ろから倒されたようにも見えたが、ファウルの判定はなし。

32分、今度はボカ・ジュニアーズのチャンス。MFゴンサレスが右サイドからクロス。
FWパラシオとFWパレルモがペナルティエリア中央でDFと競り合い、こぼれたボールをフリーのMFカルドソが落ち着いてシュート!しかしDFボネーラがブロック。
36分、左サイドでボールを持ったFWパラシオがドリブル、緩急をつけたフェイントでMFガットゥーゾとMFアンブロジーニをかわしクロスをあげるが、味方には合わない。

40分、ACミラン。左サイドからのFKをMFピルロがペナルティエリア中央へクロス。
これはクリアされるが、こぼれ球を拾ったFWカカがふわりと最終ライン裏へパス。
FWインザーギがシュートを打つが、わずかにオフサイド!
41分、MFガトゥーゾのパスにFWカカがミドルシュート!しかしDFに当たりCKに。
44分、センターサークルあたりでボールを持ったMFセードルフ、ドリブルで持ち込み、ミドルシュート!これはGKカランタの正面。

ロスタイム、ボカ・ジュニアーズにチャンス。ACミランDFカラーゼが落としたボールに、すかさずFWパレルモが反応しワンタッチで、走りこんだFWパラシオにパスを送るががオフサイドの判定。

それぞれの持ち味を生かした一進一退の攻防が続き、まさに世界クラブNO.1決定戦らしい前半は、1−1で折り返す。

両チームともメンバーを交代なしで、後半のキックオフ。
最初のチャンスはACミラン。後半2分、FWインザーギが胸で落としたボールにMFセードルフ。
素早いパスをFWカカへと送るが、ボカDFがクリア。
続く左のCK、MFセードルフが高いボールを送り、MFアンブロジーニが頭で合わせようとするがGKカランタが飛び出してキャッチ。

そして開始5分で、試合が動く。ACミランに右サイドからのFKのチャンス。キッカーはMFピルロ。低いクロスを入れるが、MFアンブロジーニにジャストミートせず。そのこぼれ球を、すぐ後ろにつめていたDFネスタがダイレクトシュート!ゴールに突き刺さり、ACミランが勝ち越す。


さらに7分、ACミラン。中央にいたMFピルロから、右サイドのFWカカへ。FWカカはDFをかわし中央へ。しかしDFに囲まれ、左サイド後方にいたMFアンブロジーニへ戻す。
MFアンブロジーニのクロスはFWインザーギの手前でDFがクリア。こぼれ球を拾ったMFピルロがワンツーでペナルティエリアを抜け出そうとするが倒される。ファウルの判定はなし。

11分、右サイドのDFボネーラがペナルティエリア手前のFWカカにパス。FWカカはヒールでFWインザーギへ。ワンツーで抜け出したFWカカは、自らドリブルで切り込みシュート!DFに当たり、GKがキャッチ。

後半は防戦一方となっていたボカ・ジュニアーズだったが、13分に決定的なチャンスが訪れる。
ペナルティエリア手前から右サイドからDFイバーラが強烈なシュート!しかし左のポストを直撃!
16分、再びDFイバーラが右サイドをドリブル突破。DFマルディーニを抜き去って、中央にパスを送るが、MFピルロにカットされる。

ここからACミランがカウンターで追加点をもぎ取る。後半16分、MFピルロからFWカカ、MFガットゥーゾへいったんはたいて、左サイドに抜け出したFWカカがロングパスを受ける。
FWカカはボールをキープしドリブル。DFマイダナを一瞬にして抜き去り、左足で強烈なシュート。
GKカランタが伸ばした足に当たり、ゴール右へ転がり込んだ。一気に70メートルを駆け抜けたFWカカの豪快なゴールでACミランがリードを2点に広げる。


後半20分、足を痛めたMFガットゥーゾに代わり、MFエメルソンがピッチへ。

21分、ボカ・ジュニアーズに反撃のチャンス。左サイドからのFKをDFモレル・ロドリゲスがゴール前へ。GKジダが飛び出しパンチングでクリア。リバウンドを拾ったMFバネガがミドルシュート!DFアンブロジーニがブロック。

ここで、ボカ・ジュニアーズのルッソ監督が動く。
MFゴンサレスに代えて、MFレデスマ、FWカルドソに代えて、MFグラシアンを投入する。

そのボカ・ジュニアーズに再びチャンス。24分、ペナルティエリア手前でMFバネガが右足アウトサイドにかけたループパス。ここしかないという狭いスペースにFWパラシオが走り込みシュート!しかしゴール上!!

その直後だった。ACミランはやはり一瞬のスキを逃さなかった!
26分、右サイドでロングボールを受けたMFセードルフが、ペナルティエリアのFWカカへゴロのスルーパス。走りこんだFWカカはダイレクトで、中央でフリーになっていたFWインザーギへ。これをFWインザーギが落ち着いて流し込み、ACミランが4−1とその差を3点に広げる。


29分、再びACミランにチャンス。FWカカがドリブル突破、ボカDFパレッタがファウルで止め、ペナルティエリアすぐ外、ほぼゴール正面の位置でFKのチャンス。
MFピルロが直接狙う!ジャンプした壁の足元を通すゴロのシュートはゴール左にわずかに外れる。

31分、ACミランは2得点をあげたFWインザーギに代え、DFカフーを投入。
ACミランにとっては計算通りの展開と思えたが、このメンバー交代の直後にアクシデントが。

32分、ボカ・ジュニアーズ。ペナルティエリア手前でFWパレルモがボールキープ、こぼれ球を狙ってMFグラシアンが詰めるが、そこにACミランDFカラーゼがタックル。
このプレーでDFカラーゼにレッドカードが出され、一発退場となる。

33分、ボカ・ジュニアーズ。ペナルティエリアすぐ外、右45度からのFK。
DFモレル・ロドリゲスが直接シュートを放つが、ゴール上に外れる。
34分、ボカ・ジュニアーズ。右サイドのDFイバーラがクロス。このハイボールにFWパレルモがヘディングシュートを狙うが、ACミランDFネスタが競り合ってクリア。
続く右からのCK、ハイボールに再びFWパレルモがヘディングシュート!ゴール前にたたきつけるが、GKジダがキャッチ。

36分、右サイドのMFバネガから左サイドのFWパラシオへサイドチェンジ。FWパラシオから中央に走りこんできたMFバタグリアがペナルティエリア外からシュート!GKジダがキャッチ。
38分、右サイドDFイバーラからのクロスをACミランDFがクリア。ペナルティエリア手前で浮いたボールに競ったFWパラシオが反転しながらシュート!これもGKジダが正面でキャッチ。
なかなかACミランゴールをこじ開けることが出来ない。

一方のACミランは38分、MFセードルフがボールをキープ、右サイドをオーバーラップしてきたDFカフーへパス。DFカフーが中央にクロス、どんぴしゃのタイミングで飛び込んできたFWカカがヘディングシュート!ゴール右に外れる!!

  

40分、ボカ・ジュニアーズに待望のゴールが生まれる。左CKから高いボールを入れ、DFパレッタが飛び込むが合わず。混戦から、パスを受けたMFグラシアンが強烈なシュート!GKジダがはじく。
再びMFレデスマがシュート!DFアンブロジーニの体に当たってゴールに入り、オウンゴールで1点を返す。(試合後、公式記録はレデスマのゴールに訂正)試合時間は残り5分、その差は2点!

41分、ACミランも攻撃の手を緩めない。FWカカが右サイドのDFカフーへ。DFカフーは、MFセードルフが上がってくるのを待ってパス。MFセードルフはワンタッチでFWカカへ流す。
FWカカとのワンツーから抜け出したMFセードルフがGKカランタと1対1になるが、これはオフサイドの判定。

42分、ACミランはそのMFセードルフに代え、MFブロッキをピッチへ。

43分、ACミランFWカカへのファウルで、ボカのMFレデスマがレッドカード、退場者を出し10対10となってしまう。そしてロスタイム表示は3分。

ロスタイム、ACミランがカウンター攻撃。右サイドをMFエメルソンが駆け上がり、ペナルティエリア手前でFWカカにパス。FWカカのシュートは、飛び出したGKカランタがブロック!

わずかな残り時間も、ボカ・ジュニアーズは、ボールをキープすることが出来ずタイムアップ。
4−2で逃げ切ったACミランが2003年トヨタカップの雪辱を果たすとともに、17年ぶり4度目の世界一の座に輝いた。歓喜に酔いしれるACミラン、一方4失点を喫したボカ・ジュニアーズはピッチにひざを付き泣き崩れる選手の姿も。

決勝には、6万8263人が詰めかけ、史上最多の入場者数を記録。

大会MVPとなるトヨタアワードには、決勝で1得点2アシストを記録したACミランFWカカが選ばれた。また、アディダスゴールデンボール賞にもFWカカ。
アディダスシルバーボール賞には、ACミランMFセードルフ。
アディダスブロンズボール賞には、ボカ・ジュニアーズFWパラシオ。
FIFAフェアプレー賞には、浦和レッズ。
得点王には3得点をあげた浦和レッズFWワシントンが輝いた。




◆ACミラン 試合後アンチェロッティ監督会見
◆ACミラン 試合後インタビュー
◆ボカ・ジュニアーズ 試合後ルッソ監督

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