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命を奪うほどのチャーハン

2021.08.10 公開

10月。
ある日の昼食、親子三人でチャーハンを食べていた。
幼い子ども達はママのチャーハンが大好きだった。

ところがこのあと親子にとんでもない悲劇が。
食後30分ほどした時、娘に呼ばれて行ってみると、息子がぐったりとしていた。

息子は食べた物を戻していた。
さらに、娘も気持ちが悪いと異変を訴えた。
とりあえず母親は娘を抱きかかえて吐かせた。

一体どうしたのか?と思っていると…自分まで気持ち悪くなり、たまらずに吐いた。
それに加え、下痢の症状も…。

母親は思った…原因はチャーハンだ!と。
実はあのチャーハン…昨日お昼ごはんとして作ったモノ。
その時一食分ほど残ったので…ラップをして取っておいた。
涼しい10月…味見をしたが腐ってはいなかったのにどうして?
ようやく親子が搬送されたのは発症から6時間ほど経ってから。

症状の重かった息子は生死をさまよい、その後回復。
比較的、症状が軽かった母親と娘は手当てを受けた結果、ほどなく回復した。

保健所では、患者の家から食品の残りや吐しゃ物などを回収。
分析の結果、食中毒を起こした細菌はセレウス菌と判明した!

セレウス菌とは、土壌・水・ほこり等の自然環境に広く存在している菌で、食品に付着していることも多く、特に穀物や豆類などが汚染されていることが多い。

菌が大量に入った食品を食べると、嘔吐を主な症状とする食中毒になる。
また体内に入った菌が腸で増殖した場合には、下痢を主な症状とする食中毒となる。

一方で、本来セレウス菌食中毒はそれほど重症化はしない。
病院へ行っても脱水症状を防ぐための輸液の処置で済む場合がほとんど。
1~2日で自然に回復すると言われている。

しかし高齢者や幼児などのように抵抗力が弱い場合には、重大な事態につながりかねない。
極めて少ないが、実際に日本で前日のチャーハンを食べての死亡例もあるという!

熱に強いセレウス菌の増殖力とは?

食べる時に電子レンジなどで熱を加えるので、細菌は死んでしまいそうなものだが…実はセレウス菌は熱に強い!
セレウス菌の芽胞は90度で60分加熱しても死なない。
パスタ、焼きそばなども作り置きするのは危険をともなうという。

実際、どのくらい菌は増えるモノなのか?実験をしてみた。
普通にスーパーなどで手に入る様々な食材を使い、一般的なチャーハンやガーリックチャーハン、海鮮チャーハンなど様々なチャーハンを20種類作り検査した。

すると驚きの結果が!
20種類のチャーハンのうち、なんと17種類からセレウス菌が検出されたのだ!
特に水分の多い海鮮チャーハンなどでセレウス菌が増加しやすい。

続いて常温と冷蔵で、チャーハンの菌の増え方を調べた。
条件を同じにするため、チャーハン1gに対しセレウス菌を40個ほどにして夏の室温に近い30度の保温庫と4度の冷蔵庫に入れた。

30度に置いたチャーハンは最初40個だった菌がわずか3時間でなんと20万個に! 
これは食中毒のレベル!

さらに12時間後には…なんとグラムあたり16億個以上に増えていた!
一方、冷蔵した方は…12時間たっても菌の量は2万個。これならほぼ安心。

ちなみに60度以上での保温も、セレウス菌の増殖を抑えられるので安心だ。

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