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2001年03月08日

新しい世紀を歩む...「第31回世界児童画展」3月25日から4月1日まで東京で中央展開催


 世界の子供たちが、自分達の国の生活ぶりや風俗などを伸びやかに描いた「世界児童画展」(主催:財団法人日本テレビ放送網文化事業団、財団法人美育文化協会。後援:外務省、文部科学省、読売新聞社など)が、3月25日(日)から4月1日(日)まで、東京・池袋の東京芸術劇場(03-5391-2111)・5階ギャラリーで中央展を開催する。

 世界児童画展は、1970年の大阪万博で第1回が開かれており、2001年の今年が31回目の開催となる。こうした催しが、30年以上も継続しているのは、世界でも珍しく、海外の美術教育関係者からも、注目が集っている。新しい世紀に入った今年の31回展には、海外67の国と地域から8万5,127点が、また国内からは16万2,686点の、合計24万7,813点の応募作品が寄せられた。ケイマン諸島やチャンネル諸島といった地域からも参加があったが、関係者も世界地図のうえで探しあぐね、百科事典を検索しなければならなかった。(正解は、ケイマン諸島:中央アメリカ、西インド諸島西部、キューバ南方の英国領。チャンネル諸島:イギリス海峡南部、フランス海岸近くに分布する諸島で英国領)応募数でトップとなったのはタイ(15,283点)で、スリランカ(10,420点)、台湾(10,000点)がこれに続いた。

 総理大臣賞に、千葉の佐々木結菜さん
 国内部門の最高賞「内閣総理大臣賞」には、千葉県八千代市立大和田西小学校2年の佐々木結菜(ささき・ゆな)さんの作品「たいへんだった大雨!」が、また、文部科学大臣奨励賞には、福島県会津坂下町立坂下小学校6年の蓮沼 愛(はすぬま・あい)さんの作品「冬のお菓子屋さん」、大阪府立堺養護学校中学部2年の上田拓実(うえだ・たくみ)君の作品「すきな人」ら、5点が選ばれた。
 海外部門では、ドイツのアーニャ・ウーネさん(13歳)の「ストライプ模様の家」など、計12点が外務大臣賞受賞作品に選ばれた。

 国内部門の作品審査にあたった審査員の一人、文部科学省初等中等教育局視学官の遠藤友麗さんは、子供たちひとりひとりの個性や表現力を育てることは、とても大切なことだとし「今回のように、多様な表現のかたちの作品が入賞することで、一人一人の思いに本当に合致した作品が生まれてくるのだと思います」と感想を述べている。

 総理大臣賞に輝いた佐々木結菜さんは、作品について、次のような一文を事務局に寄せている。

 「どきどき!わくわく!」
  「どきどきわくわくしたことを絵にかいてみましょう」
 と、先生が言いました。
  わたしは、九月の時の大雨の日を思い出しました。
 バケツをひっくりかえしたようなどしゃぶりの雨。
 雨ガッパも長ぐつの中もくつしたもびしょぬれ。
 かさもひっくりかえってもうたいへん。
  でも、わたしは、「どきどき!わくわく!」した気もちでいっぱいでした。
  わたしもともだちも周りの人も、みんな、みんな風や雨としんけんにたたかっているみたいでした。あそんでいるようにも見えました。
  うんどう場は、あっという間に大きなみずうみになっていました。わたしは、本当にびっくりしました。
  この大雨の日をわたしは、わすれません。
 「どきどき!わくわく!」の一日だったから。

 表彰式は、3月27日(火)13時から、中央展の会場と同じ東京芸術劇場で行われる予定で、全国から受賞者約80名が参加する。


 【世界児童画展に関するお問い合わせ】
  (財)日本テレビ放送網文化事業団
  担当:八村耕治