2回目でもおいしい!目がテン!?ライブラリー


科学で絶品 ハンバーグ  #521 2000/03/05

 子供に大人気のメニュー、ハンバーグ。ドイツの都市ハンブルグから名前が付いたハンバーグは、中央アジアで生まれ、ドイツ→アメリカ→日本、と伝わってきたのですが、実は、ドイツのハンバーグは、牛肉100%でほとんど生状態。アメリカには、牛肉100%のハンバーガーはあっても、ハンバーグそのものが存在しない、とのこと。合い挽き肉を使い、卵でつなぐハンバーグは日本独自のものなのです。そこで、そんなハンバーグを科学でおいしく作ろうと、料理が苦手な新妻"修行中"魚住アナウンサーが挑戦!

 そもそも、ハンバーグの肉がミンチなのは、比較的安価なスネ肉などを高価な霜降りの肉のように、赤身と白身がほどよいバランスになるようにするため。では、なぜハンバーグの肉は、一般的に牛と豚の合い挽きなのでしょう?そもそもは牛肉が高価なため、豚肉をかさを増やすため混ぜたのですが、今回「目がテン!」は、実は、科学的にも合い挽き肉が優れていることを突き止めました。牛肉独特のメチオールという香りを活かしつつ、豚肉を使う理由は、ハンバーグがお弁当など、冷めてもおいしく食べられる点にあります。豚肉に含まれている脂は融点が低く、ちょうど人間の体温ぐらいになっています。一方、牛肉の脂の融点はそれよりも高く、ハンバーグは牛肉と豚肉を合い挽きにすることによって、冷めても口の中で脂が溶け、美味しく食べることができるというわけなのです。


所のポイントハンバーグは合い挽き肉だから冷めても美味しい!


矢野さんがチョップして割れるコンクリート  ハンバーグに使われるつなぎの卵。これが肉と肉をつなぐのに大きな役割を果たしているのです。そもそもつなぎとは、大げさに言うと日本の文化に欠かせないもの。そばも、和紙も、らくがんも…。日本古来のものにつなぎは多いのです。そしてこれは古来のものではないですが、コンクリートもつなぎを使っているもの。砂や砂利を、つなぎであるセメントでつないでいるのです。ここで矢野さんが思い付きました。セメントの代わりに、卵をつなぎに使ったコンクリートは出来ないか?そこで、セメントのかわりに卵を入れてかき混ぜた後、オーブンに入れて焼きます。すると、なにやら奇妙な色をしたコンクリートが完成!一応、形にはなったものの、矢野さんが力ずくでチョップ!してみたところ、まっぷたつに割れてしまいました。

練るシェフと回数を計る魚住  ハンバーグは塩を混ぜてよく練ることがおいしさのコツ。塩を入れるのは味のためだけではなく、もう1つ重要な役割が有るのです。そこで、よく練ったハンバーグと、あまり練らないハンバーグを焼くと、あまり練らなかったハンバーグからは、多量の肉汁が逃げてしまいました。実は、よく練ると、タンパク質のミオシンが塩によって溶け、熱を加えられて網目状に変化します。その構造が美味しい肉汁を逃がさないのです。


所のポイントハンバーグは塩を入れてよく練ること!


 スタジオでは、魚住アナウンサーが科学的に学んだ調理法で、おいしいハンバーグの調理に挑戦!ハンバーグはミンチのため、中に空気が入っており、今ひとつ火の通りが悪いので、焦げないようにじっくりと調理。先生のアドバイスのおかげもあって、苦労の末、出来たハンバーグは絶品!のおいしさでした。



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