2回目でもおいしい!目がテン!?ライブラリー


焼きの科学! ギョウザ  #529 2000/04/30

 いまや日本人の国民食の一つといっても過言ではないギョウザ。そんなギョウザですが、果たしてルーツはどこなのでしょうか?今回、矢野リポーターがそのルーツを求めて、中国へ飛んだ!また、おいしいギョウザを作るのにはどうしたらいいのでしょう?魚住アナウンサーが、自らギョウザ調理を修行しつつ、その科学を探ります。

 矢野さんは中国の首都北京へ飛びました。ギョウザの本場として知られる中国のギョウザの実態を探るためです。さすがに本場中国は餃子専門店だらけ。そこで早速料理店に入った矢野さん。ところが、出てきたのは水ギョウザ。何と本場中国では水ギョウザの方が一般的だとのこと。実は、寒さの厳しい中国北部では、茹でて暖かい水ギョウザを、お米が主食の中国南部では、点心としての蒸しギョウザが主流なのです。では焼きギョウザはいったい?

 魚住アナは、おいしいギョウザで知られる蒲田の「歓迎」という店に入門。ギョウザ作り修行が始まりました。作るのはもちろん焼きギョウザ。皮を隙間なくぴっちりと閉じ、あんの旨味を逃さないようにするのが焼き餃子のポイント。ところがなかなかこれが難しく、すぐにはできません。

ギョウザのあんを皮で包もうとする魚ちゃん  焼きギョウザといっても、なぜか水を入れてふたをして焼く「蒸し焼き」が一般的。熱すると白くなるアドヘア糊をギョウザ型にし、熱の伝わり方を実験で見てみます。すると、焼くだけでは一方的に、下面が熱せられるのに対し、蒸し焼きでは、全体に広がる水蒸気が熱の伝わる仲立ちをして、瞬時に全体が熱せられるのです。同時に「蒸す」調理法は、ギョウザの皮のデンプンに熱と水が同時に必要な「糊化」という減少を引き起こし、そのモチモチした食感を生み出していたのです。


所のポイント「蒸し焼き」がギョウザのあの味を生み出していた!


 焼きギョウザのおいしさのポイントの一つが、パリっとこげた下の面。上部のモチモチ感と相まって、おしいさ倍増です。これぞまさに、「焼く」という調理法が生んだものですが、実はそこにも科学が有ったのです。名人の作り方をよく見ていると、最後にちょっとだけ油を入れています。油を入れると、一気に温度が上昇すると同時に、水分が減少し、おいしい「こげ」ができるのです。

ギョウザの化石  矢野さんに次に与えられた使命、それはギョウザのルーツを探ること。何と北京から飛行機で2時間半、さらに車で2時間半の、新彊(しんきょう)ウイグル自治区のトルファンという所に、「ギョウザの化石」があった!矢野さんが中国奥地で見た、ギョウザのルーツではないかと思われるギョウザの化石、日本初公開!しかも、トルファンやウルムチには、ギョウザのルーツといっても良いような極めて似た料理があったのです!それはなんと、焼きギョウザだった!


所のポイント中国奥地にギョウザのルーツがあった!?




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