夏に似合うくだものの一つパイナップル。その色といい、香りといいトロピカルなフンイキがあふれてます。しかしかつての人気はどこへやら、80年代半ばをピークに消費量は減少の一途をたどっています。食べにくい、ひりひりするなど、どうも人気が有りません。そこで今回の「目がテン!」では、パイナップルを見直そう!?と、パイナップルの徹底調査を開始!すると、パイナップルの意外な姿が明らかになったのです。
矢野さんは日本で唯一パイナップルの採れる沖縄へ飛びました。早速パイナップル畑に入る矢野さん。畑でおいしい沖縄パイナップルを食べ、大満足です。そこで、今度はパイナップルの花を探し始めました。パイナップルの実の小さなものをひとつの花だと思っていたところ…、それは花の集合体で、花自体はさらに小さなもの。そして私たちが慣れ親しんでいるパイナップルの実は、各々の花の子房がどんどん大きくなって、小さな実の集合体になったものだったのです!その数200前後。パイナップルとは、要はトウモロコシのような形の果物なのです。
パイナップルの実の上にある葉っぱ。冠芽(かんが)という立派な名前が付いているのですが、いったいあの葉は何の役に立っているのでしょう。じつは光合成をして糖分を作るよりももっと大事な役割があります。そこで、実験隊がまず行ったのが日焼けサロン。パイナップルは日焼けするのか?…と実際に横から紫外線を当ててみたところ、見事に茶褐色に変色。南国育ちといっても、紫外線には弱いようです。ところが、真上から光を当ててみると、良く育った冠芽が光をさえぎり、日よけの役割を果たしているのが分かるのです。
さらに、冠芽の役割はそれだけではありませんでした。パイナップルの上から、1リットルの雨を降らせます。そして、パイナップルの真下だけで水を受けると…なんと650ccも!つまり、U字型になったパイナップルの葉が、水路の役割を果たし、雨を中央のパイナップル本体へと集める役割を担っているのです!
| パイナップルの葉は「日除け」兼「雨水受け」だった!
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パイナップルはよく、肉料理に使われています。俗に肉を柔らかくする、と言われていますが本当なのでしょうか?そこで魚住アナウンサーが、缶詰のパイナップルを使ってステーキを焼いてみました。ところが全く柔らかくなりませんでした。やはり俗説だったのでしょうか?実は、缶詰のパイナップルではなく、生のパイナップルでないと効果がないというのです。
そこで、番組では動物を使って実験。ネコ、ウサギ、オウムに缶詰のパイナップルと、生のパイナップルをやってみました。すると、3種全て、そのどちらかに全く口を付けなかったのです。つまり、パイナップルに含まれるある危険な物質(人間には影響はありません)を避けているというわけなのですが…実は、その正体こそが、お肉を柔らかくするという、タンパク質分解酵素。これはパイナップルが自衛のために持っているものなのですが、缶詰が作られるときに加熱されるとその効果を失ってしまうため、缶詰ではお肉が柔らかくならないというわけなのです。
| 肉料理にパイナップルを使うときは必ず生を使いましょう!
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パイナップルはその葉から繊維が採れるといいます。フィリピンの大統領の着用している白いスーツはその繊維から作ったものだとか。そこで「目がテン!」では日本で唯一この繊維を採ることの出来る女性を沖縄に見つけました。10時間かけて長い葉500枚から取れた線維を生地にして、パイナップルの布が完成したのです!麻のような感触のその布は、軽く、しかも柔らかい線維。でも、とてもデリケートな布だったのです。
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