日本人といえば、鯛!人生の節目の祝い事や四季折々の行事にはもはや欠かせない魚で高級魚の代表!ところが、日本以外ではほとんど食べられず、中国では「死者の肉を食べる魚」、フランスでは「どん欲な下魚」とされ、アメリカに至っては、生鮮魚に分類されていないというありさま。
タイと名前が付く魚はイシダイ、キンメダイ、ブダイなど200種類以上ありますが、実はその中で本当のタイと呼べるものはマダイやクロダイなどわずかに13種類しかないのです!そのなかでも今回はマダイに注目。マダイの産卵行動を良く見てみると、赤いタイと黒いタイがいます!普段は赤い色をしているタイが、産卵期にはオスが黒ずんで婚姻色になるのです。黒いオスは赤いメスを追い回し、ほとんど同時に放卵と放精を行いますが、一回の産卵でなんと20万粒も産みます。その卵を良く観察してみると、黒いものが見えます。実はこれは油球と呼ばれる小魚の栄養源で、卵が水に浮く仕組みになっています。
黒くならないメスのマダイを追いかけるオスのマダイ。ということは、マダイはメスを判断するため、目が良く見えるのでしょうか?そこで、まずはマダイの一太郎君に、水槽内のボードに6mmの黒い点があるときはエサ場にエサがあるということを仕込んでおきます。そして、エサを出さずに6mmの黒い点だけを示してみると…エサがないのに寄って来た!マダイは0.3ぐらいの視力で点の有る無しが分かるのです。
そもそも、マダイの味はどんな味でしょうか?そこで「イズミダイ」や「テラピア」と呼ばれるタイの代用品として輸入されていた魚とマダイの刺身の食べ比べに挑戦!チャレンジャーは東京水産大学の学生さんたち。タイの味にはうるさいプロのはずですが…結果は大きく割れてタイ13人に対してテラピア7人!
| タイの味は淡白で特徴がない。 でも、そのかわり様々な料理に合う!
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横につぶれた形で縦に平たいタイ。いったいどうしてそんな形をしているのでしょうか?そこで、実験!マダイと細長いマイワシの障害物対決!水槽に障害物を作り、一匹づつ放してみると…マダイがすいすい泳いでいくのに対し、マイワシは障害物にがんがんぶつかり、ウロコが禿げたりしています。なんと、タイはその立派な胸ビレをうまく使って方向転換していたのです! そこで、胸ビレを輪ゴムで止めてみると…やっぱりぶつかった!
昔からよく言われる「エビでタイを釣る」ということわざ。そこで早速、
タイのいけすで大きな車えびを針に付け、矢野さんが伝説にトライ!その結果…なんと3秒で釣れた!その後も驚くべきいれぐい状態に!エビの赤い殻に含まれる色素を摂取することによって、タイは赤く染まっていくのです!
| タイの赤い色はエビの赤い色だった!
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