「GENERATIONS from EXILE TRIBE」BLOOD SONGはDEEPの楽曲『SORA~この声が届くまで~』と新曲『Unchained World』の2曲を披露
2011年に三代目 J SOUL BROTHERSの弟分として結成され、
2019年には初の5大ドームツアーを成功させ、この年の年末に
紅白歌合戦にも出場。LDH屈指の人気を誇るグループ
「GENERATIONS from EXILE TRIBE」
「BLOOD SONG」は…
DEEPの楽曲「SORA~この声が届くまで~」
と、新曲「Unchained World」の2曲を披露
毎週1組のアーティストを迎え、彼らの中に今も血液として脈々と流れる思い入れのある音楽や、背中を追い続けるアーティストにまつわるトークを交えつつ、ライヴ映像で紐解く新感覚の音楽番組「MUSIC BLOOD」。今回のゲストはGENERATIONS from EXILE TRIBEの皆さんでした!トークではメンバーのLDHに所属するまでの軌跡や関係性、葛藤に満ちたデビュー直後のことなど、幅広く語ってもらいました。ライヴでは新曲「Unchained World」と、ブラッドソングである「SORA」を披露。ここではオンエアに入りきらなかったシーンを含めて、収録の裏側をリポートします!
今回のゲストはGENERATIONS from EXILE TRIBE。EXILEやEXILE THE SECONDなどの大人グループと、EXILEにあこがれて育ったJr.EXILEとの、いわば橋渡し役にもなるLDH所属アーティストの中でもちょうど中間に存在する人気グループ。2011年に三代目 J SOUL BROTHERSの弟分として結成され、2019年には初の5大ドームツアーを成功させ、この年の年末に紅白歌合戦にも出場した国民的グループなのだ。
恒例のMC二人によるオープニングトークから。千葉さんが「実はメンバーの中に友達がいまして…」と答えると「え゛っ!雄大に友達が…!?」と、変なところで大袈裟に驚く田中さん。さらにその友達のことを千葉さんが、自分(千葉さん)の方が年上にも関わらず「おにい」と呼んでいるということを聞き、再び驚愕する田中さんなのでした。
そしてGENERATIONSを迎えてトーク収録をスタート。早速、田中さんが「雄大がお兄って呼んでいるのはどなたですか?」と訊くと、片寄さんが挙手。「4年前に『兄に愛されすぎて困ってます』という映画で共演させていただいてから、仲良くさせてもらっています」と話します。補足するように千葉さんが「役柄的に”おにい”って呼ぶ間柄だったので、今もそのまま呼ばせてもらっています。今日もおにいでお願いします」。これに片寄さんは「僕は”千葉さん”って呼んでいるので、僕も今日も千葉さんで」と、どこか謙虚な感じです(笑)。
全員がEXPG STUDIO(LDHが運営するダンススタジオ)出身ということで、ここからは各メンバーごとにトークを展開することに。リーダーの白濱さんから、EXPGに通うことになったきっかけを語ります。「幼少の頃からEXILEの大ファンで、初めて観た二代目J Soul Brothersのライヴで感動し、そのままEXPG松山校のドアをノックしました」。
小森さんは親御さんの影響から。「母親がEXILEが大好きで、その影響で自分もダンスが好きになって、地元の三重県からの毎週新幹線に乗って東京まで通っていました」。小学生が新幹線に乗って毎週東京通いをしていたことに、MC二人は驚愕。さらに小森さんは続けます。「一度車内で財布を盗まれたことがあって、あの時は困りました。財布の中に切符もはさんでいたので下車できなくなって。名古屋で駅員さんに事情を説明して、母親が名古屋まで迎えにきてくれました」そのエピソードを聞き、田中さんは「小学生の財布を盗むなんて許せない!」と、義憤に駆られます。
そもそもEXPGではどんなレッスンをするのかという話題に。「当時はHIROさんが講義をしてくれることもありました」と小森さんが語れば、ヴォーカルの数原さんが「僕のヴォーカルクラスではTAKAHIROさんが歌ってくれました」と続きます。そして「ダンスクラスもヴォーカルクラスも、最終的に特待生になると月謝が免除になるんです」と、白濱さん。ここで田中さんが「この中で特待生の人は?」と訊くと、なんと全員が挙手(笑)。持っていたマイクを落としてしまうほど驚く田中さんなのでした(笑)。
そして話は、佐野さんがEXPGに入るきっかけに移ります。「もともとストリートでダンスをしていました。EXPGではない、別のチームでダンスをやっていたのですが、ほかのチームのダンサーさんと一緒になることが多くて、少しずつ仲良くなっていきました。当時から直己(小林直己)さんやAKIRAさんなどと仲良くさせていただいていたのですが、皆んながどんどんEXILEに入るので、その中でEXPGに誘ってもらって通うようになりました」
関口さんも続きます。「ダンスは18歳の頃から始めたので、ほかの人と比べて最初は全然踊れませんでした。YouTubeで玲於のダンス動画とか観ながら研究していました。レッスン以外にも居残りで練習して、そこから頑張って特待生になりました。自分は本当に運が良かったと思います」
ここでEXPGでインストラクターをしていたという中務さんが、MC二人に「ジゴロ」という基礎的なダンスレッスンを行います。そんな中、苦戦しながらもなんとか食らいつく田中さんの勇姿は必見です(笑)!
さらに話題は、GENERATIONSの皆さんが嫉妬してしまうほど上手なダンサーについて。
あがったのがメルビンティムティム。中務さんが続けます。「世界の名だたるアーティストの振り付けを手がけるカリスマです。GENERATIONSの振付をつけてもらったこともあるのですが、初めて彼のダンスをナマで見た時、あまりにうますぎてダンスを辞めたくなりました(笑)。特に重力を感じさせない軽やかな動きは、日本人では真似できません」。
話題はGENERATIONSの新曲「Unchained World」に。中務さんが続けます。「楽曲自体が人気漫画「刃牙」シリーズのNETFLIXアニメ『範馬刃牙』のエンディング曲ということもあって、振り付けの中に作品へのオマージュが入っているので、そこを意識して観て欲しいです」
そしてお待ちかねの曲フリタイムに。メンバーの皆さんから千葉さんへ、先ほど習った「ジゴロ」を踊りながら曲フリをして欲しいとリクエストが。ダンスの師匠である中務先生の前で踊るというプレッシャーからか、千葉さんも終始苦笑い。ただダンスのテクニック以前に、「ジェネレー”チョ”ンズ」と噛みまくって惨憺たるものに(笑)。4回目でようやく成功させたのでした。
続いてはヴォーカル二人の過去の挫折について。まずは数原さんが語ります。「僕たちは三代目J SOUL BROTHERSのヴォーカルを選ぶ『EXILE Presents VOCAL BATTLE AUDITION2』を受けていたのですが、落選してしまったんです。最後の10人まで残って、皆な力の限り頑張ってきたので、その時は誰が受かっても悔いはないと思っていたのですが、いざ落選したとなるとやっぱり悔しくて。
片寄さんにも訊くと「オーディションが進むに連れて、すでに見ている景色や世界が変わってきていたので、自分もその気持ちでいたのですが、現実は落選ということで、ハシゴを外された感じがして、すごく悔しかったです」
そんなシリアスだった二人の気持ちはつゆ知らず、すでにLDHのライブにサポートダンサーとして参加していた小森さんと佐野さんは当時、好き勝手に話していたそうで、小森さんは「オーディションのファイナリスト10人が渋谷駅とか、至るところにポスターが掲出されていたので、誰が受かるか誰が落ちるかとか、よく話していました」。佐野さんは「片寄と数原は落ちるな」って話していたら本当に落ちたんです(笑)と、仲良し&時効だからこその強烈なコメント(笑)。「ひどいな(笑)!」と、数原さんも思わずツッコミます。
さらに数原さんが続けます。「毎日ずっと家で歌うことが日課になっていたのですが、オーディションに落ちてからは、歌う気がなくなってしまったんです。そんな時に母親から「静かで寂しいから、何か歌ってよ」という言葉に勇気をもらって、ヴォーカルとして誰かに必要とされる存在になりたいと改めて思い、再び歌とダンスのレッスンに励むようになりました。」
片寄さんも語ります。「オーディションの後の食事会でATSUSHIさんが「このまま地元に帰って人気者で終わってもいいと思うけど、この世界を志すのであれば自分もヴォーカリストとして磨き続けて、皆さんと同じ目線で突き離しにいきたいです」という話を聞いて、自分も入り口に立たせてもらえるなら挑戦したいと思い、また歌い始めました。
そしていざ、GENERATIONSとして始動をすることになるが、次に壁として立ちはだかったのが三代目 J SOUL BROTHERSの存在。この時、メンバーは苦悩します。
片寄さんは「三代目の存在が世間的に大きくなっていくのを、近くにいて肌で感じていたので、プレッシャーが半端なかったです」。数原さんも「事務所の人からは、とにかく三代目みたいになれって言われ続けて、困惑しましたし、もがいていましたね」。白濱さんも「三代目のステージが上がっていくのを間近で見て、アーティストとして背中を追って行かなきゃと思う反面、自分たちの色も出さなきゃと焦っていました」と、当時を振り返ります。
そんな葛藤が続くグループに変化をもたらしたのが、ある楽曲だったそう。数原さんが語ります。「ある日、HIROさんから『SORA~この声が届くまで~』を歌ってみれば?」って言われたんです。この曲は同じ事務所のDEEP(※現在はDEEP SQUADとして活動)さんの楽曲であり、またLDHのオーディションではよく歌われるファンの皆さんの間では有名な名曲なのですが、激しいダンスナンバーが多かった僕らにとって、バラードのカバーは挑戦でしかありませんでした。ただこの曲のおかげで、びっくりするくらい環境が変わりました。ほかの曲は知らないけど、(「SORA~この声が届くまで~」をカバーした)『空』だけは知っているっていう人が増えたんです。この時に確実に何かを掴んだと思いました」。
片寄さんも「この曲に出会ったことが、僕らにとってのターニングポイントになりました。そこからグループとして自信がついて、もっと自分たちの個性を出していこうということで、ライヴなどでネタを披露するようになっていきました」と語ります。
そして最後にライヴへの意気込みとして、数原さんが「ターニングポイントとなった、当時のことを思い出しながら歌います」と語ると、白濱さんも「音は少ないですが繊細なフリつけになっているので、静かな部分を観て欲しいです」と、ダンスの見所を語ってくれました。
メンバー全員が「お願いします!」と元気にあいさつをしながらスタンドインをするとすぐに、パフォーマンスのフォーメーションを入念にチェックしつつ、和気あいあいと準備をする様子から、メンバー同士の仲の良さがうかがい知れます。新曲「Unchained World」は、疾走感あふれるダンサブルな曲調と男らしい歌詞をベースに、ソリッドで力強いパフォーマンスを披露してくれました。続いて披露してくれた楽曲「空」は、先ほどと雰囲気が一変。デビュー前の武者修行時代の映像をバックに、しっとりとパフォーマンス。汗を流しながら夢に向かってひたむきに頑張る姿や、葛藤している様子がノスタルジックなムードを演出します。Smash.で観ることで、ヴォーカル二人による魂のこもった歌声はもちろん、パフォーマーによるクラシックバレーのような美しく滑らかなダンスが、観るものを曲の世界観にグッと引き込みます。微細な表情の変化や指先の動きまで、ライヴの最前席にいるのと同じく、しっかりと観ることができます。