政府の要請を受け、3月2日から始まった全国一斉休校。
いま、日常生活で気をつけるべきことは何なのでしょうか?
■感染者の8割は他人に感染なし
政府の専門家会議の分析では、感染者の8割はほかの人に感染させていないという結果が出ました。
では残りの2割が具体的にどんな場所で感染させていたかというと、スポーツジム、屋形船、ビュッフェスタイルの会食、スキーのゲストハウスといった場所。1人の感染者が複数の人に感染させた事例があるんだそうです。
こうした場所の共通点としては「換気」が悪く、「密集」する空間で、不特定多数の人が接触するおそれが高いことです。
■家族が感染したら?
厚労省は家族に感染が疑われる場合の注意点も呼びかけています。
まず、部屋を分けて、看病は限られた人ですること。食事や寝るときも別の部屋にして、本人は極力部屋から出ないようにすること。
使ったマスクはほかの部屋に持ち出さず、マスクを外したあとは手洗いをすること。定期的に換気すること。
ドアノブ、ベッドの柵などは薄めた家庭用の塩素系漂白剤で拭いた後水拭きするなど、手で触れる共用部分を消毒すること。
家族内でも熱を測るなど健康管理して、不要不急の外出は避け、せきや発熱などの症状があるときには、職場などへ行かないようにすることが大切です。
■休校中に子供が友達とサッカー、危険性は?
休校の間、子供たちがどのように過ごしたらいいのか、WHO(=世界保健機関)などに所属し、SARS封じ込めチームのリーダーとして尽力された医師の高橋央さんに聞きました。
ーー外で友達とサッカーするのは危険?
「外に出ることは息抜きになるし、屋外は感染リスクが比較的低いため、たまにはいいだろう」
ーー自宅で友達とゲームをするのは?
「もしも家に集まった誰かが感染者だった場合、一気に感染リスクが高まるので、集まる前に親御さんがお子さんの体温と、せきなど風邪のような症状が出ていないかチェックをして、問題なければ大丈夫だと思う」
ーー図書館で1人で自習するのは?
「密閉された空間に不特定多数の人がいるし、自習となると長時間その場にいることになるから、リスクは高い」
ーーレストランで家族と食事は?
「オープンスペースに人が密集しているような作りのお店は注意が必要。家族間で健康管理をしていて個室での食事であれば、安全性は高まる」
ーースーパーでの買い物は?
「長時間狭い場所で混んでいる時間は注意が必要」
いずれにしても、出かけた後や食事の前には必ず石けんでの手洗いをしてください、とのことでした。
自宅や街で過ごす時間が長くなるなか、日常生活でも、ちょっとした注意が自分や家族を守ることにつながりそうです。
※3月2日放送 news every. 「ナゼナニっ?」より
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