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【保存版】世界一のバーテンダーに聞いた! 外出自粛で飲みたい “おうちカクテル”

2020年4月24日公開

外出自粛の要請を受けてオンライン飲み会や宅飲みをする機会が増えています。そんな機会をさらに楽しめるようにするために、世界一のバーテンダーに“外出自粛で飲みたい「おうちカクテル」”の作り方を教えてもらいました。日本テレビサイバー戦略部員がレポートします。

 

■オンライン飲み会や宅飲み需要が話題 でも「もっと楽しみたい…」

サイバー戦略部の深津です。オンライン飲み会は何度か僕も経験しましたが、案外楽しいものです。個人的には、飲んだ後すぐに歯を磨いて寝られることが至福です。今回、訪れたのは東京都千代田区丸の内にあるパレスホテル東京。2019年5月のトランプ大統領訪日時に宿泊先として使用されるなどの実績あるホテルです。

パレスホテル東京
(千代田区・丸の内、皇居外苑前に位置するパレスホテル東京)

現在は緊急事態宣言に伴い、営業を制限しています。今回の企画意図をお伝えしたところ。快くご協力いただくことができました。


■世界一のバーテンダー大竹学氏に教わるおうちカクテル
ロイヤルバー 大竹学
(大竹学さん…2011年「ディアジオ・リザーブ・ワールドクラス」日本大会で優勝後、同年日本代表として出場したインド・ニューデリー大会において世界大会優勝を果たす)

今回は新型コロナの影響で外出できない人たちのためのオリジナルカクテルというテーマで事前にご相談させていただきました。試作期間4日間を経て大竹さんから3種類のカクテル案が送られてきました。

カクテルの見出し
 

<カロリーを気にせずに!シュガーレスなカクテル UMAMIシリーズ>

「まずはUMAMI Old Fashioned(ウマミ オールドファッション)をご紹介させていただきます。Old Fashionedはウイスキーをベースとしたカクテルの名前です。世界で最も人気のあるカクテルとして君臨しています。 UMAMIという言葉を名前に加えさせていただいた理由は、これです」

UMAMI Whisky Highball
(左の瓶から液体だけを取り出したのが、右のビンとのこと、心の声が微かに漏れました)

「左側のビンの蓋を開けて匂いを嗅いでみてください。」

「え…?! お出汁の匂いがする!!!」

UMAMI Whisky Highball しいたけ
(ビンの中に浮かぶ干し椎茸)

「UMAMI Old Fashionedでは、ウォッカに昆布、鰹節、干し椎茸を漬け込んだ特製のUMAMIウォッカを用います。グルタミン酸(昆布)、イノシン酸(鰹節)、グアニル酸(椎茸)から染み出すウマミを生かしたカクテルに仕上げています。是非お試しください。」

UMAMI Old Fashioned

大竹さんに勧められるまま、一口飲んでみると…

「口当たりはウイスキーなのに、口の中に味わいが残る時間が長いですね。パルスイート(甘味料)で甘さが出ているはずなのに、想像以上にスキッとした後味で嫌な感じもなくて驚きです!デコレーションに茎ワカメを選ばれた理由があるんでしょうか?」

「出汁をとる目的で入れている”昆布”の風味を増し、カクテルに酸味を加えたくてチョイスしました。でも実はUMAMIウォッカを使って材料はほぼ変わらずもう1つカクテルができるんです。それがこちら、UMAMI Whisky Highball(ウマミ ウイスキーハイボール)です、どうぞ。」

UMAMI Whisky Highball レシピ

「ハイボールにウォッカ…?と思ったのですが、一口目に出汁の風味が鼻腔を抜けていきました!炭酸水で薄くなっているはずなのに、どうして強い香りがするのですか?」

「それは最後の工程の ”UMAMIウォッカを氷にあてるようにゆっくり注ぐ" ことがポイントです。それによってハイボールなんですけど、お酒が2層にわかれるんです。2層になるのでイカソーメンをマドラー(かき回す棒)のように使うことも考えて、デコレーションとして添えています。しかし混ぜなくても、氷の動きでお酒自体はだんだん混ざっていきます。」

UMAMI Whisky Highball
(グラスの上から1/4ほど茶色くUMAMIウォッカがたまっている様子)

「そもそもどうしてUMAMIが出る食材をお酒に漬け込むということを思いついたんでしょうか?」

「お酒を飲みながら、イカだったり、茎わかめだったりを食べることが日本の特徴的な文化だと感じたことが発想の起点です。そこでそれをどうにか口の中で再現できないかと思いました。つまり、そういった酒のアテがなくても飲んでいるだけで、満足感のあるカクテルをテーマに作っております。

 

まだまだある!ひと工夫で驚くほど美味しいおうちカクテル!

<身体の免疫力を高めて備える! 爽やかな飲み口のカクテル!>

「次のカクテルはこちらの材料を使います。アップルソースはバターが入っていない物があればベストです。」


(アップルソースはスーパーのジャム売り場などに置いてあることが多いそう)

「このカクテルでのひと工夫は、ジンジャーハニーシロップを作っていただくことです。」

しょうが すりおろし
(生のしょうがをすりおろし、味噌汁の味噌をとく金網などでこし、汁を絞るのがポイント)

「僕だけかもしれないのですが、すったりこしたりする手間が面倒だなと感じてしまいます。」

「確かに手間がかかるのですが、このひと手間は外すことができません。試しにこちらを味見してください。」

しょうが 飲み比べ
(飲み比べのために大竹さんが用意)

「カラい!!!今回のシロップのほうが辛みも、風味も段違いに感じます。このひと手間でこんなにも変わるものなのですね…。」

「生姜には殺菌、免疫力効果、解熱作用が期待されます。またリンゴは腸内環境を整えてくれますし、蜂蜜は身体に必要な栄養素が豊富です。女性にもおすすめで、アップルジンジャーフィズは今回ご提案するカクテルの中でイチオシのカクテルです。」

【保存版】世界一のバーテンダーに聞いた! 外出自粛で飲みたい “おうちカクテル”

▼こちらのカクテルはノンアルコールバージョンのレシピもあります▼

ポッカレモン100 20ml / ジンジャーハニーシロップ 30ml / アップルソース 20g / ソーダ 80ml(入れすぎると味がぼやけてしまうので注意) ※作り方、デコレーションはアルコール入りと同様

 

<世界一のプロの味をご家庭で! 脂肪燃焼効果も期待のカクテル>

次のカクテルはもはや、料理です。普段メインバー「ロイヤル バー」にてご提供させていただいてるカクテルをご家庭でも再現できないかと思いレシピを作りました。」

大竹さんが活躍する“メインバー「ロイヤル バー」”とは📝

1961年にパレスホテルが誕生、ロイヤル バーはそのころからあり、2012年にパレスホテル東京へ建て替えた後も、旧パレスホテルで使っていたカウンターを移設し現在も使用している。


【保存版】世界一のバーテンダーに聞いた! 外出自粛で飲みたい “おうちカクテル”
(今回のカクテルの材料)

「このカクテルでのひと工夫は、野菜インフュージョンウォッカを作っていただくことです。ウォッカの中に野菜の香りや味がしみ込んだものです。それにフレッシュトマトの汁を加えて作ると、通常のBloody Maryとは全く違った味わいになります。」

【保存版】世界一のバーテンダーに聞いた! 外出自粛で飲みたい “おうちカクテル”
(左:通常のウォッカ 右:野菜がつけられたインフュージョンウォッカ)

おうちカクテル レシピ ブラッディマリー トマト 買いすぎた

「ブラッディマリーは、本来ウォッカをトマトジュースで割るカクテルですが、これは見た目がストロベリースムージーみたいになっているのですが…」

「これは工程の “③よくシェイクする” で空気が入るため起きます。シェイクといってもバーテンダーのように振る必要はないので、一種のエクササイズだと思い、蓋つきの容器で振ってください。」

「あ、味見を繰り返していたら飲み切ってしまいました、なんて恐ろしいカクテルなんだ…。すごく飲み口が軽くて、朝にスムージーの代わりに飲んでもいいくらいですね。」

おうちカクテル レシピ ブラッディマリー トマト 買いすぎた
(「少しだけ、あと少しだけ…」を繰り返してしまいました)

 

コロナに立ち向かう人たちへエールとなるようなカクテル

「今コロナが様々なことに影響しています。最後に家庭で再現することを前提とせず、医療で活躍するみなさん、在宅で感染を広めないようにするみなさんなど、コロナに立ち向かっている人たちへエールとなるようなカクテルの作成をお願いできませんか?」

「カクテルの材料を全て国産に統一し、桜をモチーフにしたカクテルを作りました。今私が働いているメインバー「ロイヤル バー」の初代チーフバーテンダーとしてご活躍されていた、”ミスター・マティーニ" こと今井清氏へのリスペクトを表現し、私たちらしい一杯に仕上げました。」


JAPANISM カクテル 作り方
(ジャパニズム(日本人気質)を表現するため、洋酒は一切使用せずに国産材料のみで創作)

「今年の春は外出自粛で、風物詩の「桜」ですら愛でることも困難でした。私たちは過去に戻ることはできないですが、未来へと歩き続けることはできます。グラスの中に満開の花を咲かせ、多くの人に“希望”を与えられればと思います。」
大竹学 パレスホテル東京
(メッセージをいただく時だけマスクを外しています)

取材中に印象に残ったこと

大竹さんにインタビューすると、どんな細かいことにも “意味付け” と “こだわり” があり、より良いものを目指す探求心が一杯に詰め込まれているのだと感じました。「シェイカーを2週間も持たないとダメですね…」大竹さんが取材の最後に漏らした一言が、私たちの生活に対する新型コロナの影響を如実に表していると感じました。今は我慢の時。今出来ることで自分を、そして大切な人を守りましょう。

日本テレビサイバー戦略部 深津功

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