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延長された「緊急事態宣言」私たちの生活はどう変わる? 記者会見のポイントとは

2020年5月5日公開

5月末まで延長された「緊急事態宣言」。政府は、対象地域を全国としたまま延長することを正式決定しました。一方、安倍総理は「満了を待たずに宣言を解除する可能性」についても言及しています。その条件とは?


■「緊急事態宣言」延長の理由とは

安倍首相は、緊急事態宣言の延長の理由について「現時点ではまだ感染者の減少が十分なレベルとは言えない」と説明。

安倍首相「全国で毎日100人を超える方々が退院など回復しておられますが、その水準を下回るまで新規感染者を減らしていく必要があります。そのために、感染者が多く、特に警戒が必要な13都道府県の皆さんには、引き続き極力8割の接触回避のためのご協力をお願いします」

ただその一方で、宣言の解除についても言及しました。

安倍首相「5月14日を目途に専門家のみなさんに、その時点での状況を改めて評価いただきたいと考えております。その際、地域ごとの感染者数の動向、医療提供体制の逼迫状況を詳細に分析いただいて、可能であると判断すれば、“期間満了を待つことなく、緊急事態を解除”する考えであります」

地域によっては31日を待たずに宣言を解除する考えを明らかにしました。

 

■延長による生活への影響は

宣言の延長で、私たちの生活はどう変わるのか。政府は13の特定警戒都道府県に対し、引き続き外出自粛などを求める一方、美術館や図書館、公園などの公共施設は、接触を避ける工夫をした上で再開する方針を示しました。

そのほかの34県に対しては、専門家会議で示された「新しい生活様式」について言及しました。

安倍首相「経済社会活動を厳しく制限する今のような状態を続けていけば、私たちの暮らしそれ自体が立ちゆかなくなります。命を守るためにこそ私たちは“コロナの時代の新たな日常”を一日も早く作り上げなければなりません。ウイルスの特徴をふまえ、正しく恐れながら日常の生活を取り戻していく。専門家の皆さんが策定した“新しい生活様式”はその指針となるものです」


■新型コロナ時代の「新しい生活様式」とは?

「新しい生活様式」として、専門家会議が例にあげたのは「家に帰ったら手や顔を洗う」「できるだけすぐに着替える、シャワーを浴びる」「手洗いは30秒程度かけて水と石けんで丁寧に洗う」など。

買い物は「1人または少人数ですいた時間に」行くことを推奨。レジでは「電子決済の利用」をすることも勧めています。


 
このほか、娯楽やスポーツについては「公園はすいた時間、場所を選ぶ」「ジョギングは少人数で」。

食事の場面では「大皿は避けて料理は個々に」「料理に集中、おしゃべりは控えめに」。

また、働き方の新しいスタイルとして「テレワーク」や「時差通勤」の実施とともに「名刺交換はオンライン」などをあげています。


■追加の10万円給付、行う考えは

苦しい状況に置かれている人たちへの支援については。

安倍首相「事業と雇用をなんとしても守り抜くとの決意のもとで政府の総力をあげ、支援をお手元にお届けしてまいります。加えて飲食店などの皆さんの家賃負担の軽減、雇用調整助成金のさらなる拡充、厳しい状況にあるアルバイト学生への支援についても、与党における検討を踏まえ速やかに追加的な対策を講じていきます」
 
また、10万円給付をさらに行う考えに対して問われると

安倍首相「10万円の給付については、すでに800を超える自治体からオンラインでの申請受付を開始いたしました。自治体と協力をして1日でも早くこの現金をお手元にお届けしたいと。その先につきましては事態の推移、状況をしっかり見極めながら判断をしたい」

と答えました。

■学校も再開の意向

休校が長引いている学校についても、少しずつ再開していくことに意欲を示しました。

安倍首相「先週、文部科学省から分散登校など新たな指針をお示ししました。段階的であっても子供たちの学校生活を取り戻していく、学校においても新たな日常を作る取り組みを進めます」

文部科学省は小学1年生と6年生、中学3年生を優先して分散登校を推奨するとしています。

また、安倍首相は会見で、この状況下で働いている人たちに対する感謝も述べました。
 
安倍首相「医療従事者やその家族への差別など決してあってはならないとともに、心からの敬意を表したいと思います。緊急事態のもとでもスーパーや薬局で働いている皆さん、物流を支えているみなさん、介護施設や保育所の職員の方々など、社会や生活を様々な場所で支えてくださっているみなさん、そうした皆さんがいて私たちの暮らしが成り立っています。改めて心から感謝申し上げます」


■記者会見を受けての反応は

先月から宣言の延長を求めていた東京都の小池知事は、安倍首相の記者会見を受けこう述べました。
 
小池都知事「それぞれ現場のみなさんの声を聞きながら、経済としての判断もこの間どうやっていくのか考えていきたいと思っています」

5月5日に対策本部会議をひらき「事業者への休業要請や都立学校の臨時休校の延長」を決定する方針です。


また、安倍総理の会見を受けて専門家会議のメンバーは会見を開き、PCR検査について問題提起。

尾身副座長はPCR検査の現場について「今のままでは不十分」と述べ、迅速抗原診断キットが、PCR検査を補完する意味で患者さんの命を救うのに役立つ有力なツールになると強調しました

 

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