お客さんや売り上げが減って大きな影響を受けているのが飲食や観光などの業界。
ピンチを乗り越えようと、あの手この手のサービスが始まっています。
新型コロナウイルスに負けない、そのサービスとは。
■農水省が開設!余った給食を買えるサイト
16日に農林水産省が開設したホームページ「食べて応援学校給食キャンペーン」では、全国の学校の一斉休校で行き場を失った給食の食材を購入することができます。
これは、フードロスや給食事業者の負担を少しでも減らそうと考案されたもの。
農水省は、新たな販路として広めたいとしています。
■コロナにカツ丼 客からの寄付が届く先は?
神奈川の一大観光地、古都・鎌倉。この地で営業する飲食店が始めたユニークな試み。
それが、マヨネーズで「コロナにカツ」と書かれた特製のカツ丼。
これを子供限定で無料でいただけるといいます。
その仕組みは――
客は1000円を寄付するごとに、1杯600円相当のカツ丼の無料券2枚を店頭のボードに張ります。
そして、高校生以下の子どもがこの券を店内に持ち込めば、カツ丼1杯を無料で食べることができるという仕組み。
先週13日から開始し、すでに40人近くの子供が利用しています。
■コロナに苦しむ飲食店の逆転の発想「コロナ飲み放題」!?
新型ウイルスの影響で大ダメージを受けている飲食業界。
そんな中でも「攻めてる」と話題となっている店があります。
東京・池袋にあるウナギの串焼きが自慢の居酒屋。
16日夜に訪れると「コロナの飲み放題」を注文する客が。実はこれ、今月4日から始めたという1時間の飲み放題メニュー。
「コロナ」の語呂に合わせた567円で生ビールや酎ハイなどおよそ20種類のお酒を飲み放題にしたといいます。
いづも池袋 大将・尾村さんは「会社全体でも売り上げが下がっているので、コロナなんかに負けてられないって話し合いで生まれました」と語りました。
お客さんからも「逆転の発想ってやつですよね。いい感じだと思います」と高評価。
この店では先月、普段の5割ほどまで売り上げが落ちた日もあったといいますが、飲み放題を始めた今月から客足が戻ったそうです。
■バス業界には「除菌バス」も
コロナに負けられないのは、バス業界も。
17日に栃木市の会社を訪れると、観光バスに「除菌バス」と表記されていました。
設置されていたのは、インフルエンザウイルスなどに対して除菌効果があるという「次亜塩素酸」を噴出する装置(※次亜塩素酸が新型コロナウイルスに対し除菌効果があるかは未確認)。
このバス会社では、今月、観光バスなど予約がおよそ9割もキャンセルに。
客に安心して乗ってもらいたいと、4年前、インフルエンザ対策のため、すでに5台のバスに導入していたそうです。
この除菌装置を今回は25台にまで増やす予定だといいます。
■キャンセルされた宴会場は、高校生の「自習室」へ
一方、学生たちの力になりたいと支援に乗り出したホテルが。
ホテルのフロントで受け付けをする高校生たち。部屋にチェックインかと思いきや、向かった先はホテルの宴会場。
テーブルにつくなり始めたのは、勉強。
実はこのホテルでは宴会場を無料の自習室として開放しています。
使い方は、フロントで名前を書き、検温を受けるだけ(宴会場の開放時間:午前9時~午後7時)。
宴会場は常に換気され、また、広さも十分なため間隔を空けて勉強することができます。お弁当などの飲食物の持ち込みも自由です。
通常、この時期に行われる送別会などの宴会が新型ウイルスの影響で軒並みキャンセルになったことが、きっかけになったといいます。
湯沢ロイヤルホテル・京野健幸さんは「もちろん経営的に厳しいところがあるんですけれども、利用していただけないのがさみしいというところがあったので、何かしらのカタチで使っていただく機会を提供できれば」と語りました。
※3月17日放送 news every.より
関連記事
「新型コロナ 症状は?」いま知るべき5つのこと 感染者治療の医師解説
感染拡大予防 気をつけるべき3つのリスク 最近よく聞く「クラスター」って何?