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大切な人を守るため「自ら感染防止対策を」 山中伸弥教授と尾身茂氏が緊急対談

2020年4月21日公開

※2020年4月13日放送 『news zero』より

 

京都大学iPS細胞研究所の山中伸弥教授と政府専門家会議の尾身茂副座長が、このほど緊急対談を行いました。専門家会議が示した「接触する人数を10人から2人に減らす」という目標。人との接触を減らすために私たちができることとは。news zeroの有働由美子キャスターが聞きました。

■接触する人を8割減らす。7割減ではダメ

――山中先生はiPS細胞研究所のトップでもあります。10人から2人に減らすためにどうしていますか?

山中氏
「各研究室をAチームとBチームに分けて、出勤日をずらす。たとえばAは月水金、Bは火木。もしくはAは午前中、Bは午後、というふうにしています。いつもは直接、僕の部屋で会議するところを、研究所の中であってもウェブで1階と3階で会議をする。そういうことを始めています」

尾身氏
「(接触を減らすのが)なぜ7割ではダメかというと、7割だと(感染者の)減り方がやや緩やかになる。緊急事態宣言の1か月では終わらなくて、9週間、2か月ちょっとかかっちゃう

――8割減らすと1か月。7割にすると、2か月になる。たった1割しか違わないけど、こんなに違う。安倍総理はなんで8割と言わないで7割と?

尾身氏
「総理は『最低7割、極力8割』と言いました。『本音は8割です』という。理論上わかっているので、極力8割(減らしてほしい)と強調していただいた」

 

■国の指示を待つのではなくて、自らやっていく

山中氏
「『3密』を防ぐという意味では、『結婚式をどうする』とか『不幸にして誰か亡くなって葬式をどうする』とか非常に判断に皆さん困ってしまうと思います。難しいとは思うんですが、そういう根拠を首相なりが言っていただくと皆さんは決心しやすくなるのではないかと思います」

 

――「『3密』は具体的にいうと何人(以上がダメ)というのは言えないのか」

尾身氏
「この前も出しましたよね。感染が拡大している地域、たとえば東京・大阪では10人以上は屋内での集会を控えてほしい。あとは(感染が確認されている地域では)50人以上など。これも1つの目安ですから。感染が広がっているところはより少ない人数でもダメです」

「結婚式については人数を控えるか、2人の考えもあるでしょうけど、せっかく大事なことでたくさん呼びたいですよね。収束するまで延ばすとか、あるいはやるなら少人数。この感染がどういうところが感染のリスクが高いかわかれば、工夫のしようがあるんですよね」

 

――10人だと相当ウイルスが飛ぶ?

尾身氏
「飛ぶということもあるし、(人の)数が増えれば、接触のチャンス(機会)が増えて来るのは当たり前ですよね」

山中教授
私たち国民は国の指示を待つのではなくて、自らやっていく。(感染防止のルールを)できるだけ守る。これは自分を守るためですし、周囲の大切な家族とか友人を守るためですし、本当に社会を守るために必要です」

 

※2020年4月13日放送 『news zero』より

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