あらすじ

第三話

2020年8月26日放送

なぜ高月椿椿つばき(横浜流星)は『さくら』を憎んでいるのか。その理由を聞いた花岡七桜七桜なお(浜辺美波)は、自分が知らなかった母・大倉百合子百合子ゆりこ(中村ゆり)の意外な一面に衝撃を受ける。母の無実を信じて疑わなかった七桜の心は揺れ…。



そんな中、七桜の素性を知った高月今日子今日子きょうこ(観月ありさ)は七桜を呼び出し、正体を暴こうとジリジリと追い詰める。椿の前で七桜の正体がバレる…と思ったその瞬間、なんと“七桜の母親”だと名乗る人物が光月庵を訪ねてきて…!?自分の母を名乗る見知らぬ女性に話を合わせ、なんとかその場をしのぐ七桜。知人から頼まれて七桜の母のふりをしたという彼女の話を聞き、七桜は母の手紙を渡してくれた多喜川薫多喜川たきがわ(山崎育三郎)ではないかと考える。





自分たちの結婚式で出したい御菓子があるという椿は、七桜を古い菓子帳の眠る物置へ連れていく。しかし、隠し事をしている様子の七桜を突然物置に閉じ込める!途方にくれる中、七桜はふと手に取った菓子帳に見覚えのある母の字を見つける。そこには、桜の御菓子のデザインがびっしりと描かれていた。再び母の潔白を確信し、多喜川に会いに行こうと決意する七桜。食事を運んできた椿の不意をついて逃げ出すが、待ち構えていたように七桜の頭上に壺が落下!とっさに七桜をかばった椿が右手に怪我を負ってしまう。





翌日、金沢屈指の茶道の流派・草薫会そうくんかいから椿に御菓子の依頼が入る。高月宗寿郎大旦那(佐野史郎)も招かれている大事な茶会。下手な御菓子を出せば光月庵の看板に傷がつく。右手の怪我のせいで満足な御菓子を作れない椿は、作りたい気持ちを抑え、依頼を断ろうとする。しかし、椿の気持ちを汲んだ七桜は、茶会の亭主の前で「お任せください」と宣言する。

店を立て直す力になりたいという七桜に動かされ、二人三脚で茶会の御菓子作りを始める。しかし、その先に数々の難関が待ち構えていた…!!


!以下、を含みます

椿が『さくら』を憎んでいる理由。それは、15年前の事件前夜、父・高月樹いつき(鈴木伸之)と百合子の密会現場を目撃したからだった。果たして事実なのか?2人はどういう仲だったのか?母の無実を信じたい七桜だが…。

そして七桜の母親を名乗って現れたのは、小料理屋を営む宮部夕子夕子(須藤理彩)だった。夕子に母親のふりをするよう頼んだ多喜川は、彼女の店の常連客。七桜は彼に会って事件当時の話を聞くため、店に行くことを約束するが、椿に物置に閉じ込められてしまう。実は、結婚を妨害しようと執拗な嫌がらせを繰り返す今日子から守るため、椿は七桜を閉じ込めたのだった。椿の不器用な優しさに心揺れる七桜…。

草薫会の御菓子を一緒に作ることになった七桜と椿。しかし、大旦那は「偽りの心を持つ者が作ったものを食べる気にはならん」と茶会に出す椿の御菓子は食べないと宣言。父の日に開かれる茶会の御菓子は「親の愛を伝える」という意味が込められた『落とし文』。人知れず傷つく椿を見た七桜は、寝る間を惜しんで『落とし文』のスケッチを始める。七桜のそんな姿に心を打たれ、試作の指導に熱を入れる椿。いつの間にか距離を縮める二人の様子を城島裕介城島じょうじま(高杉真宙)は複雑な表情で見ていた…。

そして茶会の日の朝。椿は大旦那のために、ひとつだけ自分で落とし文を作りながら、2人の確執について語り始める。15年前、事件の目撃証言について大旦那に尋ねられた幼い椿は、父と百合子がキスをしていたことを話す。「嘘つきが!」と激怒した大旦那は、それ以来、椿を孫として扱わなくなり、椿の御菓子を一口も食べなくなったのだ。椿もずっと苦しんでいたことを知った七桜は、悪態をつく大旦那に反論。椿のまっすぐで純粋な御菓子への愛を代弁する。

そしていよいよ二人の作った御菓子が振舞われる。『落とし文』に込めた思いについて、光月庵の御菓子こそが父が自分に遺した愛だと語る椿。しかし、大旦那は御菓子を口にすることなく、自分の皿を下げさせてしまう…。茶会では好評を得るものの、椿は大旦那から認められなかった悔しさを噛みしめていた。

茶会の後、七桜は偶然再会した多喜川に話を聞こうと慌てて後を追う。地主として手広く事業をやっているという多喜川。彼の家では昔から、忙しい家族が光月庵の御菓子がある時だけは集まっており、そんな家族団らんの味を作っていた百合子のファンなのだと話す。百合子の手紙は去年亡くなった父・秀幸(丸山智己)から預かった物で、多喜川はこれからも七桜のことを見守っていると告げる。

椿と七桜は、大旦那が『落とし文』を持ち帰るため包んで欲しいと頼んでいたことを知る。高月家に戻った大旦那は樹の遺影の前で椿の作った御菓子を口にしていた…。15年間一度も自分の御菓子を食べてくれなかった大旦那。その背中を見て、涙を流す椿…。

その夜、今日子はある人物に札束の入った封筒を渡していた。金を受け取る今日子の手先は、なんと城島!七桜の素性を調べたり、壺を落としたのも城島だったのだ。あらゆる思惑が七桜と椿を翻弄しようとしていた…!

そして茶室では、『不妄語戒』の掛け軸の前に座る七桜と椿。「この軸の前で嘘をついた者は、地獄に落ちる」という掛け軸を前に、椿は七桜に「俺はあんたに惹かれてる」と心の内を告白。そして、椿は七桜に「あんたはほんとに花岡七桜なのか?それとも……『さくら』なのか?」と迫る…!七桜は本当のことを言うのか?それとも…!?

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