DASH村 ~21度目の米づくり始動~
「この辺の草を全部ですか?」「木も葉っぱも全部無くして、平らにして田んぼにする」
この日、城島、太一、松岡、シンタロー、岸は、荒れた土地に生い茂った草木を刈り、重機で土を均していた。
「環境は(DASH村に)似てるよね」「そんなに離れてないでしょ」
ここは福島県。東北新幹線・福島駅と郡山駅の中間地点、山間にある葛尾(かつらお)村。
すぐ隣には、10年前から入ることが出来なくなった福島DASH村が。
その入り口まで来ていたのは、城島「何年ぶりやろ…こんな近くまで来て入れないとはね」
DASH村は除染が進んでおらず、今はまだ、この場所で農業をすることはできない。
だからDASH村から直線距離で5km、隣の葛尾村で。「ここは2016年に除染が終わって帰還困難区域が解除された」
5年前、震災当時の土は完全に剥ぎ取られ、人が住めるようになった。年々、住民も戻って来てはいるが、除染以来、手の付けられてない荒れた畑や田んぼがまだまだ多い。
「除染して5年で、こんな太い木が生えるの!?」ヤナギやハンノキが、合わせて二十数本。さらに、獣のものと思われる糞や蹄の跡も。
ここを田んぼにするため、念のため事前に、土・水・草木の放射線量を測定、安全も確認。
「安全で美味しいお米を目指してチャレンジやね」震災から10年の今年。荒地になってしまった福島の田んぼを蘇らせ、美味しいお米が穫れることを目指して。
21度目の米づくり。「福島でお米作れるっていいね」男たちの新たな挑戦はここから。