花咲舞(今田美桜)と相馬健(山本耕史)の次なる臨店先は、業績表彰1位を取り続ける名門店舗京橋支店。そこで2人は、表彰に来た紀本平八(要潤)と昇仙峡玲子(菊地凛子)と出くわす。そんな中、彼岸花の鉢植えが届く。「紀本支店長、また会う日を楽しみに。川野直秀」と書かれたカードを見た紀本は、花を捨てるよう指示して支店を立ち去った。
川野直秀(平原テツ)は昇仙峡の亡き恋人。京橋支店で働いていた頃に、支店長だった紀本とそりが合わず、心を病んで自殺をしたのではないか?と相馬から聞かされた舞は、彼岸花を送ったのは昇仙峡では?と考え、臨店の合間に彼岸花の送り主を調べることに。
業務に戻った舞と相馬は、京橋支店で事務ミスが頻発している原因を調査する。融資課長の清田忠(岡部尚)は、人員は不足していない。残業もゼロだ。と言うが、行員たちは疲れた様子で皆、覇気がない。相馬は、トップの支店にいれば出世に有利になるから皆、無理しているのだろう。と言っていたが……。
聞き取り調査の席で、融資課の河合あや(小野寺ずる)が倒れてしまう。病院に付き添った舞は、あやの家族から、京橋支店に異動してからは毎日残業続きで体調を崩したと言われてしまい……
その夜遅く。帰宅途中の相馬は、京橋支店の通用口から行員たちが出てくる姿を目撃。人事の勤務データ上でも、超過勤務をしている者は居ない様子だったが、支店長の中西兼敏(盛隆二)が業績トップを維持するため、人件費を削ろうとしているのではないか!?エリート支店に連綿と続いてきた闇を、臨店コンビが暴き出す!
以下、ネタバレを含みます。
京橋支店の行員達の勤務状況を知るため舞と相馬は、銀行内のシステムへのログインとログアウトの時間を調査。その結果、中西支店長がログアウトの記録が残らないようPCを強制終了するよう指示していたことが判明。その事実を突きつけると中西は「部下たちが勝手にやっていたことだ」と言い逃れようとする。すると行員達は、中西に強制終了を指示された証拠を提示。舞の「トップの座を守ることと引き換えに、支店の皆さんからやり甲斐や健康を奪うなんて間違ってます」という言葉で、中西はついに、うなだれる。
臨店を終えると相馬が、調べたいことがあると言い出す。相馬は調査をする中で、京橋支店の支店長に代々受け継がれてきた「トップになるには手段を選ぶな」という不文律は、紀本が支店長になった時から始まったものだと知った。川野が心を病んだ原因が紀本にあるのかを知るために、当時の川野の同僚に話を聞きに行きたいのだと言う。舞も、彼岸花の送り主がわかるかも知れないと着いていく。
話を聞いて回るも、当時の同僚たちは皆、川野の名前が出た途端、気まずそうに口を閉ざした。しかし退職して園芸店で働く西久保和哉(田野倉雄太)だけは「川野課長は憧れの上司でした」と話をしてくれた。
川野は出世や銀行の利益ではなく、取引先や部下のことを常に気遣う人だったので、業績最優先の紀本にはよく反発していた。紀本がトップを取るために取引先を犠牲にしていることを指摘すると、紀本は明らかに川野を敵視し始め、川野を信頼していた取引先への悪事の責任を川野に押し付ける……。やがて、その取引先が倒産し、社長が病死してしまう。川野は次第に憔悴していったが、亡くなる直前まで銀行を変えようとしていたのだ。と西久保は涙ながらに語った。
後日、舞は昇仙峡に、「彼岸花を紀本部長に送ったのは昇仙峡さんですよね?」と声をかけた。舞は西久保から、昇仙峡の指示で紀本に彼岸花を送ったこと、そして昇仙峡が一人で大きすぎる敵に挑もうとしているようだと聞いた事を語り、「私にも手伝わせてもらえませんか?」と告げて……!?