気になる味覚障害から、食の好みにまで影響を与える腸内細菌とは…知れば食事の楽しみ方が変わる新知識!
『カズレーザーと学ぶ。』今回のテーマは『食と健康の大正解スペシャル』
『恒例!芸能人味覚チェック 食欲を暴走させる第6の味覚』
私たちに備わっている味覚は、甘味、塩味、酸味、苦味、そしてうま味の5つ。しかし近年、第6の味覚が発見されたと紹介したのは徳島大学大学院 医歯薬学研究部 堤理恵 招聘(しょうへい)准教授だ。准教授によればその第6の味覚とは『脂肪味』だという。この脂肪味は、舌にある味蕾(みらい)細胞から甘味やうま味と併せて感じ取られた際に、それらの味覚の働きをより強める。つまり『脂肪味』の働きが衰えると、美味しさを十分に感じ取るために必要な食事の摂取量が増えてしまうため、糖尿病や高血圧のリスクも高まってしまうのだとか。
『脂肪味』を含め、味覚の働きは健康にも大きく関わってくるが、准教授はその鍛え方として昆布出汁の摂取をすすめた。4gの昆布出汁顆粒を500mlの水に溶かし、毎日摂取することで、うま味を受け取る味蕾の受容体が増幅するほか、唾液の分泌量も増加し、味覚障害の原因にもなるドライマウスの症状が抑えられるのだという。
徳島大学大学院 医歯薬学研究部
招聘准教授 堤理恵
『ポイントは胃の??死ぬまでカルビを食べ続ける方法』
同じく堤理恵 招聘准教授は、「長生きしている高齢者がカルビなどのお肉をたくさん食べている人が多い」と健康に良質な肉の摂取が効果的だと語った。牛肉には、飽和脂肪酸という血管が詰まりやすくなる体にとって害になりうる脂肪酸だけでなく、動脈硬化や心筋梗塞の症状を予防するアラキドン酸とよばれる健康に効果のある脂肪酸も含まれているそうで、特にカルビのような部位にはこのアラキドン酸が多く、さらに悪玉コレステロールを下げる効果が高くなるという研究報告もある。
カルビのような脂の多い肉は年を重ねるごとに敬遠しがちだが、胃酸の分泌を増やすことでいくつになってもカルビを美味しく食べられるのだとか。准教授いわく、食道近くの『噴門部(ふんもんぶ)』とよばれる胃の味覚センサーを鍛えることが効果的なのだそうで、この器官が活発に働くことで胃酸が多く分泌される。この噴門部の味覚センサーにも昆布出汁は効果があり、焼肉を食べる際にはワカメスープなどを摂取することで、うま味成分によって胃酸の分泌が増加するという。
『あなたはどのタイプ?腸内細菌が欲しがる食べ物で太らない方法』
私たちのお腹の中に、約1000種類、40兆個もいるという『腸内細菌』。慶應義塾大学 先端生命科学研究所 福田真嗣特任教授は、そのバランスが崩れることで様々な疾患につながると語る。適切な腸内環境のバランスや、腸内細菌の個数には個人差があるが、日本人の場合は大きく6タイプに分けられるという。さらにそのタイプによって腸内細菌が好む食事の種類も異なるため、自らのタイプを適切に把握しておくことが健康維持につながる。また最新の研究で、腸内細菌は『短鎖脂肪酸』とよばれる、人間の体に多くの良い効果のある物質を作り出していることが明らかとなり、便通の改善や免疫機能の増強に作用し、太りにくくなるという。短鎖脂肪酸を作り出すためには、自分自身の腸内環境にあった食事をとると良いのだそう。腸内環境や適切な食事については人間ドックや医療機関などで調べることもできるそうだが、特任教授によれば家庭でも自分の腸内細菌に合う食べ物の探し方があるそうで、発酵食品など腸内環境に良いとされる食べ物を2週間ほど摂取し、その後の便の回数や便の様子の変化から、良い状態になったという体感があれば、その食品には効果があるといえるのだそうだ。
慶應義塾大学 先端生命科学研究所
特任教授 福田真嗣