8割の寝室がダニ危険水準!善玉ハウスダストを増やすには!最新科学で家に潜む危険から身を守る方法!
『カズレーザーと学ぶ。』今回のテーマは『家に潜む危険から身を守る方法!人生が変わる、住まいと健康の新知識が続々!』
『8割の寝室が危険水準!生存競争を勝ち抜いた最凶ダニ』
10月が1年の中で最もアレルゲン(アレルギーの原因となる物質)の量が多いと説明するのは、東京アレルギー・呼吸器疾患研究所 環境アレルゲン研究班班長・白井秀治だ。そもそもダニのアレルギーを引き起こす原因は、ダニそのものより、主にフンや死骸である。梅雨時から夏にかけてダニは活動が活発になるが、それらの寿命が約3か月であるため、10月ごろにそれらの死骸の量などがピークに達するという。なかでも『ヒョウヒダニ』と呼ばれるダニは近年増加傾向にあり、このダニの繁殖を抑える必要がある。専門家はこまめな掃除を推奨し、週に1〜2回程度の掃除機がけと、乾燥機を使った洗濯が効果的だと語った。洗濯に関しては、水洗いのみではダニがほとんど死なないため、洗濯機にかける前と後にそれぞれ乾燥機を使うことでほとんどのダニを除去できるという。
東京アレルギー 呼吸器疾患研究所
環境アレルゲン研究班
班長 白井秀治
『日本人が危ない!水回りに潜む病原菌 肺NTM症』
台所やトイレなどの水回りである危険な病気が急増していると警鐘を鳴らすのは、大阪大学 免疫学フロンティア研究センター 特任助教・医師 福島清春だ。その病気とは、水回りで発生する水飛沫(みずしぶき)が引き起こす『肺NTM症』。家庭の生活水に潜むNTM菌を吸入することで感染する。結核の仲間である肺NTM症は、人から人には感染しないものの、軽い風邪のような初期症状にはじまり、進行すると呼吸不全を起こして命に関わることもあるという。近年感染者が増加しており、健康な人でも感染のリスクがある。日本の場合、各家庭の水道の出口に付着した雑菌によってNTM菌が増えているため、風呂場のシャワーヘッドや給湯口の掃除や、長期間外出した後は出だしの水を捨てるなど対策が必要だ。
大阪大学 免疫学フロンティア研究センター 特任助教
医師 福島清春
『アレルギーが増える!?都市化で善玉ハウスダスト大減少』
自然免疫制御技術研究組合 理事・工学博士 河内千恵はアレルギーを減らす謎の成分『LPS』について解説した。『LPS』とは、自然界に存在する植物の成長を助けるグラム陰性細菌が持つ成分のことで、空気中にも浮遊している。草木の根や土に多く含まれる『LPS』は、アレルギーのほか、美肌、認知症、感染症、がん・糖尿病などの免疫に働きかける物質だと語る。体内に取り入れることで効果を発揮する『LPS』だが、自然から離れた都市部の住まいでは減少傾向にある。そこで専門家は、食事で『LPS』を摂取することを推奨。根菜の皮などに多く『LPS』が付着しているほか、めかぶやヒラタケ、玄米にも『LPS』が多いため、それらを食事に少量でも取り入れることで効果があるそうだ。
自然免疫制御技術研究組合 理事
工学博士 河内千恵